ブラックフット VD-342

作品紹介

公開年月  2014/08/28
ジャンル  パニック/ホラー
原作  なし
監督  アダム・マクドナルド
脚本  アダム・マクドナルド
製作  トーマス・マイケル
製作国  カナダ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

都会に暮らす熟練のアウトドア派のアレックスとアウトドアにまったく慣れていないジェンの二人は、カナダの大自然へキャンプに出かける。
気が乗らないジェンをなんとか説得したアレックスたちは、自然公園にある小道へやって来ると、森の奥地でブラッドという男に出会う。
高圧的なブラッドを振り切るが、道に迷ってしまうも頑なに認めないアレックスとギクシャクするジェンたちだが、二人の前に巨大で黒いクマが現れるのだった。

登場人物&出演者

ジェン(演:ミッシー・ペリグリム)
主人公。弁護士。アウトドアに関して素人。当初からキャンプに乗り気じゃなかった。
ミッシー・ペリグリムは代表作に『コール・ミー/ハリウッドと寝た女たち』、『スティック・イット!』などがあります。
見ず知らずのブラッドを夕食に誘い、そのせいで見栄を張るアレックスとケンカする。
プロポーズに連れて来られたと知ってアレックスを許すが、頼れるのは彼だけだと話した。
クマがテントを襲撃してアレックスが殺されると、指輪だけを拾って必死に逃げ出す。
最後は足を骨折しながらもクマから逃げ出し、カヌーが川を渡ってブラッドに助けられた。

アレックス(演:ジェフ・ループ)
ジェンの恋人。造園業で働き独立を目指している。アウトドアに関して熟練の知識を持つ。
ジェフ・ループは代表作に『アトミック・ハザード』、『フリーマネー』などがあります。
プロポーズをする為に強引にジェンを誘ったが、スマホに夢中な彼女に黙って車に置いた。
ブラッドの介入で見栄を張ろうとして立入禁止まで来るが、完全に道を間違えて遭難する。
余計なプライドのせいですべてを台無しにして、クマが近くにいてもマトモな対策ができず。
最後は襲ってきたクマに何もできず、自ら犠牲を選んでジェンを逃そうとするも犬死にする。

ブラッド(演:エリック・バルフォー)
自然公園で自称・ツアーガイドをしている謎の男。ジェンが一人でいた時に声をかけていた。
エリック・バルフォーは代表作に『テキサス・チェーンソー』、『スカイライン/征服』などがあります。
禁止されているはずの魚を釣っていて、既得権条項で自由に釣って食べられる権利を持つ。
ツアーガイドを自称しているだけに土地勘があって、知らない場所へ連れて行けると話した。
なぜかアレックスに対して挑発的な態度を取り、素人に毛が生えた彼を小バカにしていた。
最後は本当にツアーガイドの仕事をしていて、カヌーで川を渡った生還したジェンを助けた。

感想

個人的な評価

本作は実際にカナダで起きた実話を基にした作品となります。
『トロント国際映画祭2014』にてDISCOVERY部門で出品されています。
実話をベースにしているので終始に渡ってマジメな話しだが、主人公のカップルがあまりにも頭が悪すぎて自業自得すぎる。
主人公のジェンは都会に染まった弁護士であるけど、一般的な常識である見ず知らずの人を簡単に招いちゃいけない事を分かっていない。
そのせいで恋人のアレックスとギクシャクするが、彼もアウトドアに自身があるのに歩いているだけで親指を負傷する。
しかも、アレックスはジェンの前で見栄を張りたいが為に危険を無視する頭の悪さを見せながら順調に死へ向かっていきます。
どうしようない悲劇なら共感ができるけど、本作の場合は単純に登場人物たちの自業自得だから何も同調できません。
ジャケットにあるクマが登場するまで主人公カップルの頭の悪さ、どうでもいい言い争い、見栄など退屈すぎて早送りしても構わない。
ようやくクマが登場してくると、それまで退屈だった物語を盛り上げてくれます。
迫力を出すと同時にクマの造形をごまかす為、テントでの襲撃シーンはカメラを激しい手ブレの演出をさせています。
個人的にはこの手法が大嫌いで映像をマトモに観ようと思わないが、下手に大音量のBGMを出さなかったのは良かったです。
カメラの手ブレは別にして、クマが吠えながら襲って来る緊張感が伝わり、見栄を張りたい恋人の悲鳴も意外に効果的な演出になっていた。
何よりクマが食い散らかした恋人の姿がなかなかグロテスクで、ハッキリと映してなかったのは逆に怖さを引き立たせていた。
このようにクマの登場で本作は見違えるぐらいに面白くなったが、その根底には恋人の身勝手な行動による自業自得があるから同情までには至らない。
死んだ恋人は相応の罰を受けたのはいいが、巻き込まれた形の主人公は本当に不運でこちららの方は同情の余地があるだろう。
ハッキリ言って、どうでもいい主人公たちの物語は1時間飛ばして、クマが襲撃するところから鑑賞しても問題はありません。
それぐらい本作の1時間に意味はないどころか、完全に足を引っ張っているので、残りの25分だけは緊張感があって普通に面白かった作品でした。