オゾンビ RE-2653

作品紹介

公開年月  2012/05/05
ジャンル  ホラー/戦争/アクション
原作  なし
監督  ジョン・ライド
脚本  カート・ヘイル
製作  ポール・D・グリーン、ジョン・ライド
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

米国軍はオサマ・ビンラディンのアジトを急襲するが、彼は殺害される前に自らの体にある薬品を注射する。
遺体はヘリで輸送されるが、突然ゾンビとなったビンラディンは搭乗していた兵士たちを襲い、そのまま海中へ墜落する。
9.11で多くの同僚を失った元消防士のデレクは政府の発表を信じず、ビンラディンの息の根を止めようとアフガニスタンに潜入するのだった。

登場人物&出演者

デレク(演:ジェイソン・ウェイド)
主人公。元消防士。9.11のテロで同僚を亡くし、自分の手で復讐を果たそうと現地に潜入。
ジェイソン・ウェイドは代表作に『Malibu Spring Break』、『エアボーン・ソルジャーズ』などがあります。
ビンラディンの生存説を信じており、まだ生きている彼を殺す為に単身アフガンに来た。
道中でゾンビを見つけて武器や資料を調達し、現地の子供を保護して親元に帰す事もした。
合流した特殊部隊から離れ、一人でタリバンの残党がいる洞窟に入りビンラディンを発見。
最後はRPGでビンラディンを吹っ飛ばし、爆撃があったのに足を引きずる程度で生還した。

チップ(演:コリー・セヴィエール)
特殊部隊の隊員。ゾンビ相手になぜか上半身裸になって、銃を片手に倒していくスタイル。
コリー・セヴィエールは代表作に『微笑みに出逢う街角』、『インモータルズ/神々の戦い』などがあります。
DCとは仲が良く、なぜか一緒に上半身裸になってボクシングのトレーニングをしていた。
分隊となって任務を遂行するが、タリバンの兵士に急襲されてダスティを心配していた。
DCがガラス片でケガをして失血すると、上半身裸になってジャンパーで止血を試みる事に。
最後はタリバンの残党がいる洞窟に入ると、爆撃が来るのでダスティたちと脱出した。

ダスティ(演:イヴ・マウロ)
単身アフガニスタンへ来た兄を探しに来た。大使館にも断られたが地元民をガイドにした。
イヴ・マウロは代表作に『お願い!プレイメイト』、『最強サイボーグX』などがあります。
ガイドと夜の砂漠で休憩していた時にゾンビに襲われ、通りかかった特殊部隊に助けられる。
その後、兄を探すとともに保護され、50ドルの地図を部隊に貸して機密事項を耳にする。
無茶をする兄と同様に強情であり、相手がテロリストの兵士やゾンビでも構わず乗り込む。
最後はタリバンの残党がいる洞窟に乗り込み、ゾンビがいっぱいで爆撃の前に逃げ出した。

トムボーイ(演:ダニエル・チャクラン)
特殊部隊の紅一点。なぜか黒い刃を持つ忍者刀を携帯し、ゾンビたちを鮮やかな技で倒す。
ダニエル・チャクランは代表作に『呪怨館』、『デビルズ・シティ』などがあります。
部隊で二番目の地位にあったブラヴォーとは恋人だったが、噛まれた彼が自爆して落ち込む。
更に仲間が噛まれて後処理を渋る他のメンバーを押しのけて処刑を快く引き受ける男前。
恋人や仲間を亡くした事で無口になっていて、それをジョーカーに気を遣われる事に。
最後はタリバンの兵士から助けられたジョーカーを止血しようとするが包帯がなくて諦めた。

ジョーカー(演:ポール・D・ハント)
特殊部隊の一人。常にジョークや皮肉を言っている。笑えない場面でも冗談を言っている。
ポール・D・ハントは代表作に『Survivor』、『エリート・スナイパー』などがあります。
どんな時でも冗談を言って緊張感を和らげる役割を持ち、冷静に状況を判断している。
分隊となった時はチャポが指揮を執るが、適切な判断を任されるほどの信頼感を持っている。
トムボーイと会話する機会が多く、彼女が無口になっている時も気を遣う場面を見せる。
最後はトムボーイを助けてタリバンの兵士に肩を撃たれ、ジョークを言ってなぜか死んだ。

チャポ(演:ウィリアム・ルビオ)
特殊部隊の一人。メキシコ系でゾンビに銃撃している時は「アミーゴ」を連発していた。
ウィリアム・ルビオは代表作に『Unicorn City』、『Synapse』などがあります。
分隊になった時はジョーカーとトムボーイを従えて、任務を遂行するべく地図に従った。
合流したデレクは部隊にとって危険だと判断し、一人で行動をしたい彼を黙って行かせた。
ビンラディンを殺害する任務を優先して、遭遇するゾンビたちを無視して先に進む。
最後はタリバンの残党がいる洞窟まで来るが、特に何もせず、ジョーカーの遺体を運んだ。

DC/ライアン・パーカー(演:マシュー・リーズ)
部隊の中で三番目の地位を持つ。隊長やブラヴォーに次いで部隊の指揮を行う事になる。
マシュー・リーズは代表作に『暴動/バトル・プリズン』、『エリート・スナイパー』がある。
ゾンビを撃つ度に元嫁の名前を叫ぶが、離婚裁判所の頭文字からアダ名をつけている。
嫁は美人で気立てが良かったが、家を留守にする事が多く医者と浮気をしていたという。
分隊となってタリバンの残党に急襲され、足にガラス片が刺さって女みたいに喚いていた。
最後は足手まといになるとチップに言い渡し、結局は失血多量で呆気なく死んでしまう。

感想

個人的な評価

本作はアメリカに衝撃を与えた国際テロ組織「アルカイダ」の最高指導者オサマ・ビンラディンを使ったゾンビ映画となります。
ゾンビ映画には無限の可能性がありますけど、まさか実在したテロリストまで使うのは恐れ入りました。
製作陣の思い切った決断には敬意を表したいほど、もの凄いチャレンジだと思います。
しかし、チャレンジする事と面白い映画というのは別物であり、奇抜なアイディアをぶち込んだからって面白くなるとは限りません。
そんな本作はオサマ・ビンラディンは死ぬぐらいなら、ゾンビになって世界にテロを起こすというぶっ飛んだ展開となります。
設定はかなりぶっ飛んでいるけど、やっている事はシリアスなゾンビ映画でネタはまったくない展開でした。
つまり、全力でビンラディンを使ったのはいいけど、これを超えるほどの面白いストーリーは思いつかなかったという残念な仕上がりでした。
タリバンの残党はゾンビと化したビンラディンを立てて盛り返そうとしていたようで、得意の動画での声明を撮っていました。
特殊部隊は一見してちゃんとしているようだが、マトモな歩き方をしないゾンビが近づいている事も気づかないマヌケばかりでした。
死角が多い街中ならしょうがないだろうけど、見晴らしの良い荒野でゾンビが背後から近づいている事ぐらい誰でも分かります。
ただ、画面に映っていない死角は劇中の特殊部隊にも適用する頭の悪すぎる演出でした。
しかも、その後も見張りを立てているのに手を伸ばせば届くところまでゾンビが近づいている事にも気づかないという。
逆に半分ぐらいが生還できたのは不思議であり、更に元消防士の兄がAK-47なのに百発百中の狙撃能力もおかしすぎる。
とにかく、見た目だけが特殊部隊なのにやっている事が素人並みというコスプレをした人たちにしか見えなかった。
あとは兄のスペックが特殊部隊以上の能力を発揮しているせいもあって、彼らは本当に情けなく見えてしまうのです。
ただ、その中でなぜか忍者刀を持っている紅一点がかなり浮いていて、ゾンビなら楽々と斬殺していく軍人とは思えない剣術でした。
内容もビンラディンがゾンビという最高のネタだけであり、物語の展開に面白味がなく、何より余裕がないせいで退屈すぎました。
それに特殊部隊が揃ってマヌケばかりで、主人公っぽいヤツはすぐに上半身裸になる露出狂で頭の悪さしか記憶に残らない。
ゾンビも一応はクラシック型でノロノロとやって来るけど、兵士であった点をまったく活かす気がないのは非常にもったいないと思いました。
本作は「ゾンビ化したビンラディン」で完結しており、あとはオマケみたいな感じでした。