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マニアック/2012年版 VD-407

マニアック/2012年版 VD-407

作品紹介

公開年月  2013/01/02
ジャンル  サスペンス
原作  ウィリアム・ラスティグ 『マニアック』(リメイク)
監督  フランク・カルフン
脚本  アレクサンドル・アジャ、グレゴリー・ルヴァスール、ほか
製作  アレクサンドル・アジャ、トマ・ラングマン、ほか
製作国  フランス、アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

ロサンゼルスでマネキンの修復師をするフランクは、幼い頃のトラウマから生身の女性を愛せなくなり、夜の街を彷徨い、若い女性ばかりを狙って残忍な殺人を重ねていた。
フランクは死んだ女性たちの頭皮を剥いで持ち帰り、自分のマネキンたちに被せて悦楽に浸る日々を送っていた。
そんなある日、女性カメラマンのアンナはフランクのマネキンを気に入り、取材を申し出ると、彼は生まれて始めて生身の女性に好意を持つようになるのだった。

登場人物&出演者

フランク(演:イライジャ・ウッド)
主人公。マネキンの修復師。夜の街で女性を追いかけて殺し、頭皮を剥がして持ち帰る。
イライジャ・ウッドは近年の出演作に『プライス/戦慄の報酬』、『この世に私の居場所なんてない』などがあります。
過去のトラウマから生身の女性を愛せず、持ち帰った頭皮をなってマネキンに被せて楽しむ。
アンナとの出会いで初めて生身の女性に好意を持ち、母親に会わせようと気持ちが昂ぶる。
実は母親が相当のアバズレで、ところ構わず子供の前で男とセックスしてトラウマとなる。
最後はアンナに殺人がバレて大ケガを負うも頭皮を剥ぎ、家に帰るも力尽きて死んでしまう。

アンナ(演:ノラ・アルネゼデール)
ヒロイン。女性カメラマン。マネキンの写真をアートと考え、近々個展を開催する予定。
ノラ・アルネゼデールは代表作に『幸せはシャンソニア劇場から』、『デンジャラス・ラン』などがあります。
様々な時代のマネキンがあるフランクの店を気に入り、個展の為に借りようと連絡先を渡す。
音楽の業界人である恋人がいるのにフランクと親密になっていき、個展にマネキンを借りる。
エージェントのリタを殺したのはフランクだと知り、隣人を巻き込んで殺され反撃すをした。
最後は通りかかりの車でフランクを轢くも動けないほどのケガし、頭皮を剥がされてしまう。

リタ(演:ジャン・ブロバーグ)
アンナのエージェント。あくまでビジネスパートナーてアンナの趣向を理解できていない。
ジャン・ブロバーグは代表作に『ひみつの番人』、『トレジャー・ランド/謎の古代人と秘密の箱』などがあります。
アンナの個展が大成功するが、飾っていたマネキンが不気味だとフランクに言ってしまう。
大盛況のまま一人で帰って行ったが、背後からフランクに追われている事をまったく知らず。
最後は部屋に侵入したフランクに縛られ、暴走する彼によって頭皮を剥がされて殺された。

マーティン(演:ジョシュア・デ・ラ・ガルサ)
アンナの隣に住んでいる役者志望の男性。アンナと友人でゲイ。CMが決まったばかり。
ジョシュア・デ・ラ・ガルサは本作が長編映画デビュー作となります。
アンナが開催する個展で何かと手伝い、おかげで色々と助かっているという。
リタが殺されると、悲しんでいたアンナの為に来て励まし、フランクが来ると早々に帰った。
最後はアンナの叫びを聞いて駆けつけるが、あっさりとフランクに殺されてしまう。

アンジェラ(演:アメリカ・オリーヴォ)
フランクの母親。フランクを大切にしていた。死んでから店をフランクが継いでいる。
アメリカ・オリーヴォは代表作に『13日の金曜日/2009年版』、『トランス・フォーマー/リベンジ』などがあります。
実際は街中で男を捕まえ、家に連れ込んでドラッグをやりながらセックスをしまくっていた。
フランクがいても関係ないどころか、見せつけるような感じで享楽に耽っていた。
最後はフランクの心に大きな傷を負わせている事を知らず、亡くなって店を明け渡した。

感想

個人的な評価

本作は1980年にウィリアム・ラスティグ監督の『マニアック』のリメイク作品となります。
この作品は『第65回カンヌ国際映画祭』にてプレミア上映されています。
リメイク作品となっていますが、残念ながらオリジナルはまったく知りませんでした。
タイトルと主演がイライジャ・ウッドという事で気になって鑑賞しました。
あらすじからサイコ的な殺人鬼の主人公が己の欲求を満たす為に女性を殺していて、ヒロインとの出会いで日常が崩壊するという感じになると思っていました。
しかし、実際は何が目的なのかよく分からないまま気に入った女性を殺していたが、その動機は物語が終盤になってようやく分かる。
これに関して、殺人鬼には動機が必要で、観ている側が理解した上で進めないといけないと思っています。
なぜなら、動機さえ分かれば、どんな心理で行動をして、どんなルールで殺人しているのか把握できるのです。
ですが、本作にはそれがないので、主人公は何がしたいのか分からず、今ひとつ行動の理念に納得できなかったです。
何より本作は主人公の視点で物語がほとんど占めていくせいで、尚更相性が悪かったです。
やはり、きちんと動機を提示していれば、主人公の視点から一体感を得られたと思います。
確かにやりたい事は分かるのですが、主人公の動機を明確にしなかったせいで微妙でした。
そして、大きな問題としてイライジャ・ウッドの表情がほとんど見られず、それを期待したばっかり残念すぎました。
過去に『シン・シティ』で殺人鬼を演じた時はなかなかの存在感で、セリフは一切ないが表情が素晴らしかったです。
これを期待したので、主人公の視点で進む物語は逆効果になってしまったと思います。
タイトルと比べても全体的に弱くて、すべてに置いて期待値より低かった作品でした。