ドラゴンボールZ/龍拳爆発!!悟空がやらねば誰がやる VD-292

作品紹介

公開年月  1995/07/15
ジャンル  アクション/アドベンチャー
原作  鳥山明 『ドラゴンボールZ』
監督  橋本光夫
脚本  小山高生
製作  高岩淡、安齋富夫
製作国  日本
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

謎の老人ホイから受け取った不思議なオルゴールを神龍の力で開けた悟飯たちだが、中に入っていた勇者タピオンは自分を目覚めさせた事で怒ってしまう。
かつて彼はコナッツ星を滅ぼした幻魔人ヒルデガーンを退治し、自分と弟ミノシヤの体に封印していたという。
封印が解かれた事でヒルデガーンが復活すると知り、勇者タピオンは一人で倒そうと挑むも圧倒的な力の前に悟空は助太刀にやって来るのだった。

登場人物&出演者

孫悟空(声:野沢雅子)
主人公。地球育ちのサイヤ人。セルの自爆で一度死んだが、魔人ブウとの戦いで生き返った。
野沢雅子は近年の出演作に『天気の子』、『ドラゴンボール超/ブロリー』などがあります。
悟飯たちが持ってきたオルゴールに興味を持ち、力任せに開けようとするがビクともせず。
オルゴールを開錠するべく神龍にお願いするが、勇者タピオンとヒルデガーンが復活をする。
圧倒的な戦闘力と攻撃時のみ実体化するヒルデガーンに苦戦し、一度は倒れてしまう。
最後は実体化した一瞬の隙で「龍拳」を叩き込んで倒し、世界の危機をまたしても救った。

孫悟飯/グレートサイヤマン1号(声:野沢雅子)
孫悟空とチチの間に生まれた地球人とサイヤ人の混血児。長男で将来は学者を目指している。
正体が同級生にバレても言い訳をして授業を抜け出し、ビーデルとともに悪人退治をする。
ホイがオルゴールに封印された勇者タピオンの話しを聞くと、ブルマの元へ持っていく。
街でヒルデガーンの下半身が破壊していると、アルティメット状態でなんとか追い返した。
最後は完全体となったヒルデガーンの攻撃に倒れるが、悟空のおかげで世界が救われる。

孫悟天(声:野沢雅子)
孫悟空とチチの間に生まれた地球人とサイヤ人の混血児。次男でトランクスとは幼馴染み。
ブルマにオルゴールを分析する為に持ち込まれると、トランクスとともに興味を持った。
最初はトランクスとともに勇者タピオンに食事を持っていったが、家に帰ってしまう。
ヒルデガーンが完全体になると、トランクスとフュージョンして一度は沈黙させる事に成功。
最後はヒルデガーンを完全体に進化させてしまい、一撃でフュージョンが解かれてしまう。

トランクス(声:草尾毅)
ベジータとブルマの間に生まれた混血児。赤ん坊から成長して悟天といつも一緒にいる。
草尾毅は近年の出演作に『ドラゴンボール超/ブロリー』、『ドラゴンボールZ/復活の「F」』などがあります。
勇者タピオンが封印されたオルゴールを分析する間、一緒に悟天とともに興味を持った。
復活した勇者タピオンを見てすぐに憧れると、欲しかった兄のように慕って食事を運んだ。
最初は邪険に扱われるが、無邪気に気を使っていた事で勇者タピオンが心を開いてもらった。
最後は悟空がヒルデガーンを倒すと、過去へ帰る勇者タピオンから剣をもらう事になる。

ベジータ(声:堀川亮)
サイヤ人。惑星ベジータの王子。ナメック星での戦いから地球にやって来て住み着いている。
堀川亮は近年の出演作に『ドラゴンボール超/ブロリー』、『名探偵コナン/から紅の恋歌』などがあります。
ブルマと結婚してトランクスを授かるが、あくまで戦闘民族サイヤ人として修行を続ける。
ヒルデガーンが復活すると、家を破壊された事に怒って戦いを挑むもあっさりと返り討ちに。
ヒルデガーンが放った炎が周りの人間を巻き込むが、バリアを張って守る行動を取った。
最後は悟空がヒルデガーンを倒し、過去へ帰っていく勇者タピオンを遠くから見ていた。

ブルマ(声:鶴ひろみ)
カプセルコーポレーションの社長ブリーフ博士の娘。頭脳明晰で金持ち。孫悟空の親友。
鶴ひろみは晩年の出演作に『それいけ!アンパンマン/ブルブルの宝探し大冒険!』、『それいけ!アンパンマン/おもちゃの星のナンダとルンダ』などがあります。
勇者タピオンを封印したオルゴールを分析するが、内部をスキャンできないと諦めていた。
オルゴールを開錠させるべく悟空たちにドラゴンレーダーを貸し、神龍を自宅の庭に呼ぶ。
ヒルデガーンを封印する勇者タピオンの為にオルゴールと同じ作用の個室を一夜で完成する。
最後は完全体となったヒルデガーンに家が破壊されるが、悟空たちの活躍で倒してもらう。

ビーデル/グレートサイヤマン2号(声:皆口裕子)
世界チャンピオンのミスター・サタンの娘。悟飯から舞空術を習い空を自由自在に飛べる。
皆口裕子は代表作に『アップフェルラント物語』、『ご近所物語』などがあります。
悟飯とともにグレートサイヤマンとして街の平和を守り、おかしな戦闘服とポーズを取る。
ミスター・サタンの娘として街の平和を守る事が容認され、授業中に何度も抜け出す。
ヒルデガーンの下半身が街を破壊していると、悟飯と一緒に退治しに行くも消えてしまう。
最後は完全体となったヒルデガーンの攻撃に倒れるが、悟空の一撃で倒して生還した。

勇者タピオン(声:結城比呂)
南の銀河にあるコナッツ星の出身。1000年前に幻魔人ヒルデガーンを笛で封印した勇者。
結城比呂は代表作に『銀河英雄伝説外伝/黄金の翼』、『劇場版 怪談レストラン』がある。
弟のミノシアはヒルデガーンの下半身を体に封印し、自身は上半身を体に封印していた。
合体しないようにオルゴールに封印され、別々の銀河にいたがホイに見つけられてしまう。
トランクスが兄のように慕うもヒルデガーンの恐ろしさから最初は邪険に遠ざけていた。
最後は完全体のヒルデガーンを悟空が倒し、ブルマのタイムマシンで1000年前に戻る。

ホイ(声:松田重治)
勇者タピオンが封じ込められたオルゴールの開錠を悟飯たちに頼んだ謎の老人。
松田重治は代表作に『ルパン三世/カリオストロの城』、『魁!!男塾』などがあります。
その正体はコナッツ星を破壊したヒルデガーンを作り出した魔導師一派の生き残り。
長年に渡って幻魔人ヒルデガーンを復活させ、全宇宙の征服を企んでいたあくどい老人。
タピオンの弟を殺害しヒルデガーンの下半身を操り、上半身との合流で復活を企む。
最後は完全体となって制御不能となったヒルデガーンに呆気なく踏み潰された死亡した。

幻魔人ヒルデガーン(声:青森伸)
魔導師たちによって1000前にコナッツ星の邪悪な心を注入された魔人像が幻魔人になった姿。
青森伸は代表作に『プロゴルファー猿/甲賀秘境!影の忍法ゴルファー参上』、『ドラゴンボール超/ブロリー』などがあります。
コナッツ星を破壊していたが、タピオンたちに上半身と下半身に分けられて封印されていた。
魔導師一派の生き残りだったホイによって下半身が復活し、上半身を求めてタピオンに迫る。
完全に復活を果たすと悟空たちを一方的に倒すが、ゴテンクスの攻撃で完全体へ進化する。
最後は実体化する一瞬を見切られ、超サイヤ人3の悟空に「龍拳」により倒される事に。

感想

個人的な評価

本作は『ドラゴンボール』シリーズの劇場版において16作目となります。
時期的には魔人ブウとの戦いが終わった直後の物語であり、原作が完結した後に製作された作品でもあります。
この作品で「ドラゴンボールZ」としての劇場版が終了しますが、これまでの構成と大きく違っています。
基本的に今までは無人の場所が舞台になっていたが、街中の戦闘となっていて、更に悪役が巨大という点でも王道から外れた設定になっています。
これまで孫悟空、孫悟飯、孫悟天の親子が主人公となっていたが、本作はどっちかと言えばトランクスが主人公的なポジションである。
未来のトランクスが剣を使っていたが、その秘話としての立ち位置で、少年のトランクスが剣を手にする物語とも言えます。
ゲストキャラとなる勇者タピオンは珍しく戦闘描写がなく、あくまでトランクスと交流を深めるキャラクターとして登場しています。
勇者タピオンについては未来トランクスのような悲惨な人生を送ってきた部分では、少年トランクスに大きな影響を与えたと思います。
本作は今までにないデカキャラとの戦闘がメインとなる為、いつもような一対一の戦いではなく、悪役とZ戦士だが一方的になってしまっている。
やはり、デカキャラとの対戦では見映えについて少し問題があって、結果的に今までの戦闘シーンとはかなり違っていました。
そう考えると、人間型に留めた悪役の方がドラゴンボールらしいと改め感じさせてくれます。
確かに本作では今までの常識を打ち破ろうとしていたが、どうにも盛り上がらず、どこか物足りないような印象を受けました。
それに勇者タピオンとトランクスのエピソードも、もう少し掘って両者の関係性をより強調した構成にするべきだったと思います。
原作が完結した後の劇場版なのでファンサービス的な要素が強かったが、Zの最終作としてはあまり満足できる作品ではなかったです。