ドラゴンボールZ/燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦 VD-287

作品紹介

公開年月  1993/03/06
ジャンル  アクション/アドベンチャー
原作  鳥山明 『ドラゴンボールZ』
監督  山内重保
脚本  小山高生
製作  今田智德、安齋富夫
製作国  日本
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

お花見に興じていた悟飯たちの前に宇宙からサイヤ人パラガスが現れ、ベジータに新惑星ベジータを王に迎えると告げる。
伝説の超サイヤ人が暴れ回り、新惑星ベジータを救って欲しいと頼まれると、ベジータやトランクス、なぜか亀仙人やクリリンまで向かっていく。
その頃、悟飯の塾の面接をしていた悟空に界王から呼び出され、伝説の超サイヤ人がやって来ると言われて止めるべく向かうのだった。

登場人物&出演者

孫悟空(声:野沢雅子)
主人公。地球育ちのサイヤ人。悟飯が有名な塾に合格する為、チチに面接へ連れて行かれる。
野沢雅子は近年の出演作に『天気の子』、『ドラゴンボール超/ブロリー』などがあります。
面接の途中で界王から呼び出されると、伝説のスーパーサイヤ人が銀河を狙っていると知る。
同じ日に生まれたブロリーを泣かせた事で恨みを持たれ、制御装置が壊れて覚醒させる。
圧倒的なブロリーの前に為す術もなくボロボロになり、それでも立ち上がって戦っていた。
最後はみんなからパワーをもらい、一撃でブロリーをなんとか倒し、地球へ生還を果たした。

孫悟飯(声:野沢雅子)
孫悟空とチチの間に生まれた地球人とサイヤ人の混血児。クリリンたちと花見をしていた。
パラガスが地球へやって来ると、酔っぱらっていた亀仙人と一緒に新惑星ベジータに行く。
奴隷となっていたシャモ星人たちと出会うと、彼らの悲惨な状況を知って食糧を与えた。
ブロリーが伝説の超サイヤ人になり、悟空たちと戦うのレベルの違いに逃げるよう言われる。
しつこく追ってくるブロリーから逃げられず、真っ先に戦闘不能となってしまう。
最後はブロリーを止めるべく、悟空に残っていたパワーを与えて倒させ、地球へ戻った。

ベジータ(声:堀川亮)
サイヤ人。惑星ベジータの王子。ナメック星での戦いから地球にやって来て住み着いている。
堀川亮は近年の出演作に『ドラゴンボール超/ブロリー』、『名探偵コナン/から紅の恋歌』などがあります。
花見でクリリンの歌声に苛ついていると、パラガスがやって来て新惑星ベジータへ向かう。
純粋なサイヤ人故に誰よりもブロリーの恐ろしさを知り、戦意喪失して呆然としていた。
ピッコロの喝や悟空たち下級戦士が戦っている事が気に入らず、己を奮い立たせて参戦する。
最後は不満を漏らしながらも悟空に残ったパワーを与え、ブロリーを倒させる事に成功する。

トランクス(声:草尾毅)
ベジータとブルマの間に生まれた混血児。悟空たちのいる世界と違った未来から来ている。
草尾毅は近年の出演作に『ドラゴンボール超/ブロリー』、『ドラゴンボールZ/復活の「F」』などがあります。
花見に参加していると、パラガスがやって来て付いていくベジータを連れ戻そうとする。
結局は一緒に新惑星ベジータへ到着すると、奴隷にされていたシャモ星人たちの話しを聞く。
ブロリーが南の銀河を破壊しているとベジータに話し、悟空たちと止めようと戦っていく。
最後は悟空に残っていたパワーを分け与え、ブロリーを倒すと地球へ帰還を果たした。

ピッコロ(声:古川登志夫)
ナメック星人。かつて地球を支配しようとした魔族。界王と悟空の交信を密かに聞いていた。
古川登志夫は近年の出演作に『ドラゴンボール超/ブロリー』、『ドラゴンボールZ/復活の「F」』などがあります。
危険だとすぐに察知すると、ブルマから宇宙船をもらって遅れて新惑星ベジータに到着する。
ボロボロになった悟空たちに仙豆を分けると、情けないベジータに喝を入れようとした。
ブロリーを「バケモノ」呼ばわりして、悟空たちと一緒に戦うもまったく通じずに倒れる。
最後は悟空に残っていたパワーを分け与え、ブロリーを倒すと地球へ帰還を果たした。

ブルマ(声:鶴ひろみ)
カプセルコーポレーションの社長ブリーフ博士の娘。頭脳明晰で金持ち。孫悟空の親友。
鶴ひろみは晩年の出演作に『それいけ!アンパンマン/ブルブルの宝探し大冒険!』、『それいけ!アンパンマン/おもちゃの星のナンダとルンダ』などがあります。
悟飯や亀仙人たちと花見をしていたが、ベジータがパラガスに付いていった事を知る。
最後は新惑星ベジータの王になるベジータを知って、今さらという言葉を口にして帰還待つ。

チチ(声:渡辺菜生子)
牛魔王の娘。孫悟空の妻で孫悟飯の母親。悟飯を戦いよりも偉い学者にしようとする。
渡辺菜生子は代表作に『とんがり帽子のメモル』、『モリゾーとキッコロ』などがあります。
悟空を連れて有名な塾に入れるべく、面接で良い印象を与えようと段取りを組んでいた。
ガマンが足りず慣れない悟空をなんとか制御し、趣味が読書とスポーツだと叩き込んでいた。
面接中に界王から呼び出された悟空がいなくなり、またしても振り回される事になった。
最後は地球に戻って春休みが終わった悟飯にキッチリと勉強をさせようと待ち構えていた。

クリリン(声:田中真弓)
地球人。かつて孫悟空とともに亀仙人の元で修行した親友。悟飯たちと花見をしていた。
田中真弓は近年の出演作に『ONE PIECE STAMPEDE』、『ONE PIECE FILM GOLD』などがあります。
悟飯たちと花見をしていて、「翼をください」の熱唱する中でパラガスが地球にやって来る。
亀仙人を止めようとして一緒に新惑星ベジータへ到着し、シャモ星人たちの惨状を知った。
ブロリーが伝説の超サイヤ人になると、レベルの違いを肌で分かって亀仙人を止めた。
最後は悟空たちが戦っている間、亀仙人やウーロンたちと安全な宇宙船で待機していた。

ウーロン(声:龍田直樹)
様々なモノに変身できる子豚。当初は強面や怪物に変身して脅していたが悟空たちの仲間に。
龍田直樹は代表作に『オバケのQ太郎』、『21エモン/宇宙(そら)いけ!裸足のプリンセス』などがあります。
悟飯やクリリンたちと花見をしていたが、ハメを外しすぎた亀仙人を止める役になった。
そのせいで地球へやって来たパラガスの宇宙船に乗り込み、新惑星ベジータに降りる事に。
当然のようにブロリーを見てビビっていたが、まだ良いの覚めない亀仙人を止められず。
最後は花見の途中だった事を悔やみながら、宇宙船に避難して地球へ帰りたいと呟いていた。

亀仙人(声:宮内幸平)
別名を「武天老師」と呼ばれる武道の達人。悟空やクリリンの師匠として亀仙流を教えた。
宮内幸平は代表作に『一休さん』、『カッパの三平』などがあります。
悟飯やクリリンたち仲間と花見をしていたが、一番ハメを外して酔っぱらっていた。
地球へやって来たパラガスの宇宙船になぜか乗ってしまい、ウーロンや悟飯を道連れにする。
新惑星ベジータに到着しても酔いは覚めず、伝説の超サイヤ人のブロリーに挑もうとする。
最後は酔いも覚めてしまい、ブロリーの強さを知ってみんなと黙って宇宙船に避難していた。

パラガス(声:家弓家正)
サイヤ人。ブロリーの父親。ブロリーの力を恐れたベジータ王に処刑されるも生き残った。
家弓家正は代表作に『未来少年コナン』、『名探偵コナン/異次元の狙撃手』などがあります。
フリーザが惑星ベジータを破壊した時、ブロリーの作ったバリアで生き残って復讐を誓う。
暴走するブロリーの力を制御する装置を作り、それによって南の銀河を破壊し尽くした。
制御装置が壊れ暴走するブロリーを新惑星ベジータに衝突する隕石とともに滅ぼそうとする。
最後は脱出ポッドにいたところを見つけられ、押し潰され、そのまま隕石に投げつけられた。

ブロリー(声:島田敏)
サイヤ人。パラガスの息子。伝説の超サイヤ人。生まれた時から戦闘力10000を持っていた。
島田敏は代表作に『綿の国星』、『逮捕しちゃうぞ』などがあります。
成長するとともに戦闘力が増していき、同時にパラガスすら制御できないほど強大になる。
パラガスに制御装置を付けられると、暴走する度に強引に止められ、力を利用されていく。
悟空と再会した事で赤ん坊時代の忌々しい記憶が蘇り、暴走して伝説の超サイヤ人に覚醒。
最後は圧倒的な力で暴れるが、悟空がみんなパワーをもらった一撃の前に倒されてしまう。

感想

個人的な評価

本作は『ドラゴンボール』シリーズの劇場版において11作目となります。
『ドラゴンボール』シリーズとしても初となる70分超えの作品でもあります。
時期的にはセルとの最終対決前後に起きた出来事として描かれるが、いくつか不自然な点もあるので平行世界の物語とも言えます。
本作は70分の長編となっただけじゃなく、劇場版シリーズにおいて強烈なインパクトを残した「ブロリー」が登場します。
最も人気のある悪役であり、最強と言っても過言じゃないデタラメな強さは何度も悟空たちを追い込んできました。
ハッキリ言って、カカロットに対する憎しみを持つブロリーの動機は薄っぺらだが、その圧倒的なパワーに納得させられてしまう。
個人的にも「ドラゴンボール」の中でも一番好きな悪役であり、他の追随を許さない強さだけじゃなく、自らを「悪魔」と称するほどのヤバさもまた良い。
悟空や悟飯、トランクスがブロリーを相手に戦う中、ベジータだけだが情けなくビビっているところも別の意味で違った一面を見る事ができます。
そして、なんと言っても最強の敵である「ブロリー」という存在が本作を盛り上げています。
上映時間も30分伸びた事でより敵のエピソードを描けるようになり、更なる肉付けをして魅力的にしています。
もちろん、クライマックスから始まるアクションは凄まじく、圧倒的な「ブロリー」の力に超サイヤ人が四人でも手も足も出ない絶望感もまた劇場版シリーズでも1、2位を争います。
本作で「ブロリー」は倒されてしまいますが、その後も二作にも出ているので、それぐらい悟空たちにとって最大のライバルで人気キャラだと分かります。
本当のサイヤ人を集約した「ブロリー」というキャラクターを生み出した事は非常に素晴らしいと感じさせる作品でした。