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フィンランド式残酷ショッピング・ツアー VD-268

フィンランド式残酷ショッピング・ツアー VD-268

作品紹介

公開年月  2012/08/15
ジャンル  ホラー/コメディ
原作  なし
監督  ミハイル・ブラシンスキー
脚本  ミハイル・ブラシンスキー
製作  ミハイル・ブラシンスキー
製作国  ロシア、フィンランド
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

隣国フィンランドへのショッピング・ツアーに参加したロシアから来た母と息子。
息子がスマホのカメラで旅行の様子を撮影し、大型ショッピングモールで買い物を楽しんでいると、閉店時間でもないのにシャッターが閉まっていく。
店員たちが姿を消すと、突如店内から現地の住人たちがやって来た客を貪り食う光景が親子の前に展開するのだった。

登場人物&出演者

母親(演:タチアナ・コルガノーヴァ)
フィンランドでのショッピング・ツアーの参加者。言う事を聞かない息子に手を焼いている。
タチアナ・コルガノーヴァは代表作に『Dni nenastiya』、『Istoriya odnogo naznacheniya』などがあります。
夫を1ヶ月前に亡くしたばかりで、精神的にも不安定になって息子にきつくあたっていた。
楽しみにしていたフィンランドでのショッピング・ツアーも、息子の勝手な行動で頭が痛む。
ショッピングモールで人食を見て息子と隠れ、警察にたどり着くも逆に捕まり真実を知る。
最後は再びショッピングモールに戻り、子供に教われるも反撃して逆に食べて仲間入りした。

息子(演:ティモフィー・イェレツキー)
フィンランドでのショッピング・ツアーに参加する母親に同行した。スマホで撮影していた。
ティモフィー・イェレツキーは本作が長編映画デビュー作となります。
1ヶ月前に父親を亡くしたばかりで、母親同様にやるせない気持ちで手を焼かせていた。
ショッピングモールの店員がロシア人を食っているのを知り、母親と隠れてやり過ごした。
警察署で真実を聞くも抵抗できず、署長が待つ森に連れて行かれるもなんとか逃げ出す。
最後はショッピングモールで子供に襲われるも反撃し、食べる事で難を逃れる事になった。

ツアーガイド(演:タチアナ・リヤバコン)
フィンランドでのショッピング・ツアーを案内するガイド。国境越えの撮影を注意していた。
タチアナ・リヤバコンは代表作に『Hope for the Addicted』、『Nelyubov』があります。
再三に渡って国境を越える際の注意点を話していたが、入国審査で問題が起きて対処する。
予定を早めてショッピングモールでの買い物をさせるが、人食について何も知らなかった。
最後は母親に死体があると言われるが、何もなくて店に戻るが襲われて食われてしまう。

金髪の店員(演:サツウ・バーボラ)
大型ショッピングモールの店員。ロシア人たちが買い物を楽しむ間に扉を閉めていた。
サツウ・バーボラは代表作に『Levottomat』、『Supermarsu』などがあります。
最後は隠れていた母親とスタースを追い込むが、フライパンの反撃を受けて死亡した。

アーメット(演:ジャヤ・チャンドラン・ナイル)
警察署の留置所にいたパキスタン人の男性。親子の隣の牢屋にいて二人の存在に気付いた。
ジャヤ・チャンドラン・ナイルは本作が長編映画デビュー作となります。
フィンランドには23年も暮らしていて、妻のおかげで食べられずに済んでいたらしい。
妻が死んでしまったせいで守られなくなり、警察に捕まって留置場に閉じ込められていた。
最後は親子たちにフィンランドの伝統を教え、逃れる術も教えるが結局は食われる事になる。

感想

個人的な評価

本作は『ヘルシンキ国際映画祭』と『トリノ国際映画祭』にて正式出品されています。
他に『ウィンドウ・オブ・ヨーロッパ国際映画祭』にて最優秀女優賞と映画批評組合賞を受賞しています。
ロシア本国では劇場250館にて公開されてスマッシュヒットをしているようです。
全編に渡って息子のスマホによるカメラの撮影に限定されたPOV方式の作品となっています。
上映時間も70分程度で低予算でありながら、それなりの話題になっているようです。
ずっとスマホを通した映像なので画質はあまり良くないし、手持ちの為に画面が何度も揺れて人によっては酔うかもしれない。
それが特にフィンランド人が人食している状況が発覚し、親子が逃げるシーンなんて画面がずっと揺れてワケが分からない。
主人公となる親子についても、父親が1ヶ月前に亡くなっていて、母と息子の間にはギクシャクした関係性があります。
ただ、これは物語とは直接的な関係性はなく、別に二人の関係が良くても悪くてもさほどの影響はなかったです。
本作は完全にフィンランド人を誤解させるような架空の設定だが、ちょっとばかり強引すぎてギャグになってしまっている。
もう少し人食する過程を練るべきであり、あまりにも幼稚な理由付けは納得できなかった。
母親は息子に対してキツイ態度を出しているのに、危険が及ぶと足手まといとなって、結果的に噛まれて血を流してしまう。
一方で息子の方も無傷でありながらも役に立つような行動をせず、警察に捕まった時点で諦めるのが早すぎた。
そんなグダグダな親子が普通に助かるのはムリがあるし、例年のように行っている人食をするフィンランド人たちも油断しすぎている。
低予算なのでPOV方式はしょうがないにしても、画質が悪い上に何度も画面が揺れるので鑑賞する側としては苦痛だろうと思います。
それで設定も幼稚であり、ストーリー性もないし、グロテスクな描写もインパクトがあるワケじゃないので総合的には微妙な作品でした。