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ナイト・ガーディアンズ RE-2578

ナイト・ガーディアンズ RE-2578

作品紹介

公開年月  2016/08/25
ジャンル  アクション/ファンタジー/ホラー
原作  なし
監督  エミリス・ヴェリビス
脚本  オレグ・マロヴィチュコ
製作  ヴァディム・ゴリャイノフ、ルーベン・ディシュディシュヤン、ほか
製作国  ロシア
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

配達員のパシャはホテルで見かけた女性ダナに声をかけようとした時、彼女を狙うグール(異種生命体)たちと遭遇してしまう。
そこにグール監視専門の連邦保安局特殊任務“D局”の助けでパシャは命拾いするが、ダナはグールたちにさらわれる。
世界には40の異種生命体が存在し、それを束ねるドラコ族のヤンクルは、旧血族の王女であるダナと結ばれる事で全能の力を得るとパシャは聞かされる。
全能の力を手に入れて人間とグールとの世界の秩序をひっくり返そうとするヤンクルを止めるべく、パシャはD局とともにダナの救出に乗り出すのだった。

登場人物&出演者

パーシャ・スモリニコフ(演:イヴァン・ヤンコフスキー)
主人公。配達員だが公務員ではない。ダナと会う前から彼女の夢を見る。秘めた力を持つ。
イヴァン・ヤンコフスキーは代表作に『Prikhode na menya posmotret』、『Dama Pik』などがあります。
夢で何度もダナを見ていて、本物と遭遇して部屋を尋ねたらグールに襲われるが一人を倒す。
D局のガユマンに仲介者としてスカウトされ、モスクワのどこかにいるダナを探し出す。
ダナを見つけるがD局の手先となって彼女は失望されるが、それでも守ろうとする。
最後はヤンクルを倒す為にビルの屋上から突き落とし落下死するも、ダナによって復活した。

ダナ・ロキス(演:ルボフ・アクショノーヴァ)
リトアニアの歌手。グールの王女。ヤンクルたちドラコ族に追われ、なんとか逃げ回る。
ルボフ・アクショノーヴァは代表作に『Rasskazy』、『Rodina』などがあります。
助けにやって来たパーシャを最初は怪しむが、グールを倒した事で彼を戦士と認める。
モスクワのどこかに身を潜め、日食が訪れるまでヤンクルたちから逃げ回っていた。
そこに約束通りパーシャがやって来るが、D局を引き連れた事で裏切られた気持ちになる。
最後はパーシャがビルの屋上から落下死するが、日食の時に結ばれる事で彼を助ける。

ガユマン/イーゴリ(演:レオニド・ヤルモルニク)
連邦保安庁の特殊任務“D局”のリーダー格。右目は義眼。異種生命体の監視をしている。
レオニド・ヤルモルニクは代表作に『ミッション・イン・モスクワ』、『神々のたそがれ』などがあります。
キーパーソンであるダナを見つけるべく、接触したパーシャを仲介者としてD局に迎える。
右目は義眼だが周囲はよく見えていて、格闘術にも通じ、グール相手でも善戦するほど。
パーシャのおかげでダナを捕らえるが、次に失態を犯した彼に厳しい言葉を浴びせる。
最後はグールとして復活したパーシャの助言者としてD局とともに彼を助ける事に。

キリル(演:コンスタンティン・アダエフ)
連邦保安庁の特殊任務“D局”のメンバー。ガユマンにとって右腕的な存在である。
コンスタンティン・アダエフは代表作に『Pestrye sumerki』、『Shpion』などがあります。
パーシャをD局に引き入れようとするイーゴリに驚いて反対をしていた。
二度に渡ってヤンクルと対決するも簡単に倒されるが、それでもガユマンの信頼は厚い。
最後はダナを助ける為に戻ってきたパーシャに装備を与えてクビ覚悟で見送った。

リー・ウェン(演:アナスタシア・ツォイ)
異種生命体の一種。蛇使い。D局の監視下で中国式のマッサージ店を経営している。
アナスタシア・ツォイは本作が長編映画デビュー作となっています。
人の心に入り込む術、幻覚を見せる術などを使い、人を惑わす能力を持っている。
昔はガユマンと恋人関係であったが、それは間違えだと言われて一方的に突き放された。
それでもガユマンが戻ってくる事を待っていて、店を訪れた彼をまた誘う。
最後はパーシャが戦士として目覚める為のアドバイスと送り、幻覚で彼の窮地を助けた。

コンダコフ(演:ユーリー・ヴァクスマン)
異種生命体の一種。ガユマンから「太っちょ」と呼ばれる情報屋。常に貝の首輪を持つ。
ユーリー・ヴァクスマンは代表作に『Telo』、『Gidravika』などがあります。
ガユマンにとって常連の情報屋であり、独自の情報網でD局から信頼を得ている。
実は裏でヤンクルから多額の報酬を受け取っていて、D局の本部の場所をバラしていた。
最後はパーシャにより裏切りがバレてしまい、ガユマンたちにより捕まってしまう。

ステファニー(演:サビーナ・アフメドーヴァ)
ドラコ族の一人。ヤンクルの姉。長きに渡って幽閉されていたヤンクルを解放させた。
サビーナ・アフメドーヴァは代表作に『Anna』、『Voyna polov』などがあります。
ダナを捕まえるべくホテルに乗り込むが、パーシャとD局の邪魔によって断念してしまう。
墜ちた者たちを統一し、頂点に立とうと目論むが、あくまで人間とは交渉を考えている。
なんとかしてダナを捕まえようと電車移動するD局をヤンクルとともに襲撃する。
最後はキリルによって手錠で座席に繋がれ、電車が外に出て日光を浴びて灰と化した。

ヤンクル(演:ミハイル・エフラノフ)
ドラコ族の一人。ステファの弟。人間との休戦協定を気に入らず、最後まで反対していた。
ミハイル・エフラノフは代表作に『Svoi』、『Sex,kofe,sigarety』などがあります。
そのせいで140年間も幽閉されるが、ダナと結ばれるべくステファにより解き放たれた。
ダナと結ばれて王になる為なら、人間との戦争をして、すべてを破壊しても構わないという。
制御役の姉がいなくなり、仲間を引き連れて強引なやり方でダナを再び手に入れる。
最後はパーシャによりビルの屋上から突き落とされ、一緒に落下する中で刺されて灰と化す。

感想

個人的な評価

本作は『アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン』のVFXクリエイターと、『ウォンテッド』のVFX製作会社が製作したロシア映画。
こういうタイプのロシア映画というと、一瞬だけ話題となった『ナイト・ウォッチ』や『デイ・ウォッチ』を思い出します。
残念ながら映像はハリウッドに迫るインパクトがあったけど、内容がかなり微妙だったと記憶しています。
なので、本作についても映像だけの作品という可能性を否定できない期待感でした。
『ナイト・ウォッチ』でもヴァンパイアが登場するが、本作も吸血鬼という名の“グール”がメインの敵として登場しています。
しかし、自分の中では“グール”は吸血鬼ではなく、食人鬼のイメージが強く、本作の設定に違和感を持ってしまいました。
なぜ素直にヴァンパイアを使わないのか、それは他に類似する作品が多すぎるからです。
本作の設定や世界観から『ブレイド』シリーズ、『アンダーワールド』シリーズというヴァンパイアを扱う作品の劣化版に感じられた。
まず『ブレイド』シリーズはウェズリー・スナイプスという本物のアクション俳優が演じているから説得力あるスタイリッシュな映画でした。
次に『アンダーワールド』はゴシックホラーを全面的に出していて、優雅にしてダークな雰囲気をきちんと出しています。
そこに本作が並んでしまうと、全体的にキャラクターが薄いし、アクションも微妙、特筆するべき点が上記の作品よりも弱いと感じました。
特に主人公の設定があまりにも悪く、ほとんど周りの人に助けられているだけで終わる。
ヒロインについてもキャラクター性があまりなく、悪役についても個性がほとんどないです。
世界観についても異種生命体が40種もいるワリに登場するのは3種だけとなっている。
冒頭では異種生命体を監視するD局を主人公が『メン・イン・ブラック』とからかっているが、多分、それは観ている側の気持ちを代弁したセリフだと感じました。
本作は『メン・イン・ブラック』の設定をかなり使っていて、記憶を消すニューラライザーではなく、ハーブのスプレーという点があまりにも似すぎている。
このように本作はどこかで見たような設定や場面が使われており、既視感が拭えません。
ただ、本作で一番良いと思ったのは楽曲で、いいところでちゃんと効果的に使っていました。
あとはインパクトが薄い登場人物の中で、堂々とした態度で颯爽と姿を見せるガユマンが非常におしいキャラクターでした。
もう一歩掘り下げれば、本作の中で主人公や悪役すら食ってしまうほど魅力的なキャラクターに慣れたのに、途中で消えてしまうのはもったいない。
さすがに映像は一流を揃えているだけあって申し分ないが、如何せん、『ナイト・ウォッチ』と同じように内容が付いてきていなかったです。
すべてにおいて7割程度の仕上がりになっていて、ここから3割上げる為にブラッシュアップするべき構成だったと思います。


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