シンクロニシティ RE-2428

作品紹介

公開年月  2016/01/22
ジャンル  SF/サスペンス
原作  なし
監督  ジェイコブ・ジェントリー
脚本  ジェイコブ・ジェントリー
製作  アレクサンドラー・モトラー、クリストファー・アレンダー
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

タイムマシン開発に執念をかけた科学者のジムだったが、宇宙開発企業のクラウスが仕掛けた罠によって実験技術を盗まれてしまう。
ジムは過去の自分に警告する為、タイムマシンで過去に戻るが、同一世界では同一人物が存在できるのは48時間と判明する。
未来からやって来たジムは刻一刻と体が蝕まれる中、自分を陥れた謎の美女アビーの正体を暴こうとするのだった。

登場人物&出演者

ジム・ビール(演:チャド・マックナイト)
主人公。物理学者。ワームホールを開く機械の開発に成功する。連続70時間以上稼働中。
チャド・マックナイトは代表作に『パラドックス・ハプニング』などがあります。
機械を動かすにはMDRという物質が必要で、占有するクラウスから機械の権利を取られる。
人生のすべてを捧げてきた機械の研究を偶然知り合った女一人によって手放す下半身野郎。
過去に戻って機械を取り戻す目的だったが、気づいたらアビーと寝ている下半身野郎。
あくまでアビーが優先になっていて、自分の研究がどうでもいい感じになる本末転倒な男。

アビー(演:ブリアンヌ・デイヴィス)
ヒロイン。クラウスの愛人。SF作家志望だが、書いているのは私小説というオチ。
ブリアンヌ・デイヴィスは代表作に『エアポート’05』、『プロムナイト』があります。
クラウスによってジムを罠にハメる為に送り込まれるが、本当に愛してしまう。
ジムからは才色兼備と褒められているが、所詮は娼婦でそんなに魅力は感じなかった。
なぜかジムを本当に愛してしまうが、その過程がご都合主義すぎて説得力が皆無。
最後は未来から来たジムの為に色々やるけど、物語のせいでまったく伝わってこない。

クラウス・マイズナー(演:マイケル・アイアンサイド)
宇宙開発企業のトップ。ジムの開発した機械のエネルギー源であるMDRを占有する。
マイケル・アイアンサイドは近年の出演作に『アウト・オブ・コントロール』があります。
人類の偉大なる発明に対して敬意よりも、儲ける事が第一のビジネスマン。
どんな手段を使ってでもジムの機械を欲して、愛人のアビーを当たり前のように送り込む。

チャック(演:AJ・ボーエン)
ジムの大学時代からの親友。カラオケ屋で出会って以来、ジムが最も信頼する友人。
AJ・ボーエンは代表作に『ビューティフル・ダイ』、『サンライズ』などがあります。
ずっと寝ていないジムの体を心配して何度も「寝ろ」というが普通に無視される。
未来から来たジムに対して、親身になって協力して彼を助ける本当の親友。
それなのに女で頭がいっぱいになっているジムに悲しそうな眼差しは印象的だった。

マティ(演:スコット・ポイスレス)
ジムとチャックとともにワームホールを開く機械の研究をしている物理学者。
スコット・ポイスレスは代表作に『地球最後の男/THE SIGNAL』などがあります。
方程式は意図も簡単に解ける秀才だが、右と左が分からないという天然なところがある。
何度もやって来た手順を普通に間違えるなど、シリアスな本作でのコミックリリーフ。

感想

個人的な評価

本作はタイムトラベルとパラレルワールドを扱ったSF映画。
そこにロマンスとサスペンスを付け加えたダークでシリアスな物語です。
こういう風に書くと本作はもの凄く奥の深い作品だと思えるだろう。
しかし、実際はかなり監督の自己満足が入っている観ている側に優しくない作品。
「俺のセンスはスゴイだろう」という感じがずっと伝わってくる雰囲気。
ハッキリ言って、こういうタイプの作品は嫌いですが、使っている音楽も嫌いなタイプ。
簡単に言ってしまえば、下半身で動くエロ物理学者が出会った娼婦が自分を罠にハメたが、彼女は何者かタイムマシンを使って過去を探ろうとする。
過去に戻っているという事はもう一人の自分が存在して、未来から来た主人公は48時間しか同一の世界に存在できないという設定。
限られた時間の中で主人公は娼婦の正体を知るが、それは同時に自分がとんでもないところに来てしまったと悟る。
当然のように自分の世界へ戻ろうとする主人公だったが、実際に彼がやって来たのは別次元の過去という事実。
つまり、本作はタイムトラベルとパラレルワールドがごちゃ混ぜになった構成である。
この説明が後々に明かされるけど、その組み立て方が非常に下手だし、何より娯楽性は皆無に等しいのです。
本作はあくまで監督が自己満足で作っているのにすぎず、難しい事をやろうとして手に負えなくなって、最後はなんとかまとめたという印象です。
できない事をやろうとするから変な感じになるし、背伸びをしてしまうと単なる自己満足にしか見えなくなる典型的なパターン。
主人公は大事な研究よりも偶然出会った女に心を奪われるし、その女はなぜ主人公に惹かれるのか明確な描写がない。
多分、監督は上手くやったと思っているだろうが、本作はヘタクソなせいで複雑なように見えてしまうのです。
別に映画は作り手が好き勝手に作ってもいいが、基本的に監督の自己満足が高じた映画は総じてクソとしか自分は感じない。