オーヴァーロード VD-307

作品紹介

公開年月  2018/11/09
ジャンル  戦争/アクション
原作  なし
監督  ジュリアス・エイヴァリー
脚本  ビリー・レイ、マーク・L・スミス
製作  J・J・エイブラムス、リンジー・ウェバー
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

ノルマンディー上陸作戦が開始された直後、ボイスら落下傘部隊は同地の通信網を破壊するべく敵地へ乗り込んだ。
激戦で部隊が散り散りとなりつつも生き残った者たちは、目的地であったナチスの要塞となった教会の塔に到着した。
ボイスたちは地下にある謎めいた研究所でこれまで誰も見た事もない敵に遭遇し、彼らはかつてない敵と死闘を繰り広げるのだった。

登場人物&出演者

エドワード・ボイス二等兵(演:ジョヴァン・アデポ)
第101空挺師団の落下傘部隊所属。訓練では何度も死にかけ、お守りを持ってきている。
ジョヴァン・アデポは代表作に『フェンス』、『マザー!』などがあります。
ノルマンディー上陸作戦で輸送機がナチスの攻撃を受け、墜落する寸前に着水して助かる。
フォード伍長たちやクロエと合流し、教会の地下にある研究所で恐ろしい実験を見る。
ポールがワフナー大尉に連れ去られると、任務と救出をフォード伍長に強く主張していた。
最後は自爆を選んだフォード伍長の命令を聞いて、研究所を爆破して村へ無事に生還した。

クロエ(演:マチルド・オリヴィエ)
フランス人女性。森で食料を探していた時にボイスたちと出会って道案内する事になる。
マチルド・オリヴィエは代表作に『The Misfortunes of François Jane』、『Liberté: A Call to Spy』などがあります。
弟を守る為にワフナー大尉と何度か肉体関係となるが、当然のようにずっと嫌がっていた。
ワフナー大尉がポールを人質にして逃げ出すと、すぐに助けようと敵の武器を手にしていた。
研究所でポールを見つけて逃がすが、怪物となった兵士に襲われるも火炎放射器で葬った。
最後は野営場でケガ人を見ていて、研究所を爆破して帰ってきたボイスを笑顔で迎えた。

ルイス・フォード伍長(演:ワイアット・ラッセル)
第101空挺師団の落下傘部隊の伍長。教会の電波塔の破壊作戦で辛うじて生き残った一人。
ワイアット・ラッセルは代表作に『肉』、『エブリバディ・ウォンツ・サム!!世界はボクらの手の中に』などがあります。
少なくなった兵士たちを集めて指揮しながら、当初の目的である教会の電波塔を目指す。
ワフナー大尉を捕まえると、教会の電波塔での実験や兵士の数を聞く為に拷問を行っていた。
怪物となったワフナー大尉に圧倒され、瀕死状態になりながらも薬を使って復活する。
最後はワフナー大尉と止めると、ボイスに任務を託し爆弾を作動させて一緒に爆発四散した。

ライル・ティベット上等兵(演:ジョン・マガロ)
第101空挺師団の落下傘部隊の上等兵。目的地に向かう間にボイスへの不満を口にしていた。
ジョン・マガロは代表作に『キャロル』、『ザ・ブリザード』などがあります。
輸送機が撃墜されるも無事に着地して、ボイスたちと合流するも作戦に不安を持っていた。
何かとボイスに対して突っかかっていて、ネズミも殺せない彼は戦場に相応しくないと主張。
任務を果たす事とポールをついでに救い出す際には、ジェイコブと敵を引きつける役に。
最後は銃撃戦に来たポールを助ける際に銃弾を食らいながらも生還し帰国を許された。

モートン・チェイス二等兵(演:イアン・デ・カーステッカー)
第101空挺師団の落下傘部隊の二等兵。戦場カメラマンとして輸送機に乗り込んでいた。
イアン・デ・カーステッカーは代表作に『フィルス』、『ロスト・リバー』などがあります。
多くの兵士が死んでいく中で生き残って、地上でも写真を取るがフォード伍長に注意される。
ティベット上等兵と常に行動を共にし、クロエの村でも飽きたらず写真を撮っていた。
囮としてワフナー大尉を使おうと連れ出そうとして、油断して銃を奪われて撃たれて死んだ。
最後はシュミット博士のクスリで生き返るが、暴走するとボイスによって頭を潰されて死亡。

チャーリー・ドーソン上等兵(演:ジェイコブ・アンダーソン)
第101空挺師団の落下傘部隊の上等兵。輸送機でティベットやチェイスと談笑をしていた。
ジェイコブ・アンダーソンは代表作に『TOWER/タワー』、『Chatroom/チャットルーム』などがあります。
駐留初日から日記を書いていて、国に帰った本にして売り出そうとみんなに話していた。
最後はボイスが本を買うと言われて礼をするが、その直後に地雷を踏んで爆発四散した。

ジェイコブ・ローゼンフェルド二等兵(演:ドミニク・アップルホワイト)
第101空挺師団の落下傘部隊の二等兵。教会の電波塔の地下で人体実験をされていた。
ドミニク・アップルホワイトは代表作に『レ・ミゼラブル』、『英国王のスピーチ』がある。
たまたま研究所に入り込んだボイスに発見され、なんとか助け出されて村までやって来る。
クロエたちによって傷を塞がれると、任務を果たす為にティベットと敵を誘う役を担う。
最後はナチスドイツ軍の兵士たちと銃撃戦を繰り広げ、見事に倒して次の戦場へ向かった。

ポール(演:ジャニー・トーファー)
クロエの弟。病気の叔母を除いて、唯一クロエの肉親として大切に守られていた。
ジャニー・トーファーは本作が長編映画デビュー作となります。
人体実験にされない為にクロエがワフナー大尉の性欲処理をさせられている事を知らない。
クロエが連れて来たボイスたちを出迎えると、彼らが野球好きだと思って遊ぼうとした。
捕まっていたワフナー大尉に人質として連れ出され、人体実験の為に縛られていた。
最後はティベットが負傷しながら助けられると、彼と意気投合して一緒にトランプしていた。

レンシン軍曹(演:ボキーム・ウッドバイン)
第101空挺師団の落下傘部隊の軍曹。ノルマンディー上陸作戦前に特殊な任務を遂行する。
ボキーム・ウッドバインは近年の出演作に『ビリオネア・ボーイズ・クラブ』、『スパイダーマン:ホームカミング』などがあります。
辺境の村にある教会の電波塔の地下で行われている人体実験を止めるべく奇襲攻撃をする。
最後は輸送機が撃墜されるもパラシュートで着地するが、敵地の真ん中で蜂の巣にされた。

シュミット博士(演:エリック・レッドマン)
ナチスドイツ軍の科学者。クロエの村にある教会の電波塔の地下で人体実験をしている。
エリック・レッドマンは代表作に『プライベート・ライアン』、『ユナイテッド93』がある。
村で採れる特殊なタールを使い、村人たちを実験材料として怪物を作り上げていた。
フォード伍長に顔を撃ち抜かれたワフナー大尉が試作中の薬を使う時に一応の警告をした。
最後は爆弾を仕掛けていたボイスに銃口を向けるが、反撃に対応できずに逆に殺された。

ワフナー大尉(演:ピルー・アスベック)
ナチスドイツ軍の将校。クロエの村を統治している。クロエに何度か肉体関係を持っていた。
ピルー・アスベックは代表作に『LUCY/ルーシー』、『ゴースト・イン・ザ・シェル』などがあります。
ボイスたちによって捕まるが、ずっと強気でいてフォード伍長の拷問にも一切動じなかった。
隙を見てポールを人質にして逃げ出すが、フォード伍長に顔を撃ち抜かれて大ケガを負う。
試作中のクスリを使って永遠の命を手に入れて復活し、やって来たフォード伍長を圧倒した。
最後は同じくクスリを使ったフォード伍長と互角となり、彼の自爆で一緒に爆発四散した。

感想

個人的な評価

本作は数々のヒット作を手がけてきたJ・J・エイブラムスが製作として参加しています。
監督を務めるジュリアス・エイヴァリーにとって長編映画二作目となります。
欧米諸国では特に悪役と言えば、真っ先に答えとして出るのは「ナチス」だろうと思います。
これまでどれぐらい「ナチス」を悪役にした作品が出たのか分からないほど多いです。
そんな本作もアメリカやヨーロッパの悪役として「ナチス」が登場するが、過去に彼らがやっていた人体実験に焦点を当てています。
物語の終盤までハッキリと描写はないが、本作では人質となっているフランス人たちを使ってゾンビを作り出しています。
ナチスとゾンビというのは案外多くの作品が作られており、決して珍しい素材じゃないです。
例として『ナチス・オブ・ザ・デッド』、『超科学実験体/ゾンビロイド』、『ナチス・ゾンビ/吸血機甲師団』、『オーバーロードZ』などがあります。
残念ながら、どの作品もB級以下となっている中で、本作にはJ・J・エイブラムスが製作に回っている事でB級映画に昇格しています。
本作はゾンビ映画という枠に入りますが、戦争映画としての要素も非常に強い上にちゃんと描いているのは素晴らしいです。
アクションだけでも充分に戦争映画として見映えがあって、これに少しだけゾンビ要素を加えているのは悪くないです。
ゾンビになった兵士を中心に置かずにワザと少し外している構成は、作品としてのバランスを絶妙に保っている効果がありました。
主人公は半人前の兵士だが、人を助けるという正義感は王道的であるが、それ以上に任務の為に敵と一緒に心中した伍長の覚悟もまた良かったです。
それとヒロインのクロエが弟を助ける為の覚悟と、ゾンビとなった兵士に襲われて反撃する意外な活躍と見せ場を与えたのは正解でした。
どうしてもナチスとゾンビを組み合わせるとクソ映画が出来上がる事が多いけど、本作はその考えを見事に打ち破る良作だったと思います。