フライト・オブ・フェニックス RE-2298

作品紹介

公開年月  2004/12/17
ジャンル  アドベンチャー/アクション
原作  『飛べ!フェニックス』(1965年)
監督  ジョン・ムーア
脚本  スコット・フランク、エドワード・バーンズ
製作  ウィリアム・アルドリッチ、アレッkス・プラム、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

7月のある日、モンゴルでの石油採掘作業を終えたスタッフと廃材を乗せた貨物輸送機が巨大な砂嵐に巻き込まれてしまう。
その影響で無線と片方のエンジンを破損し、ゴビ砂漠のど真ん中に墜落してしまう。
この事故から生き残った機長のフランクを含めて10人は、捜索隊の救出は絶望的だと悟る。
すると、生存者の一人で自称・飛行機の設計技師エリオットは、壊れた輸送機から新たな飛行機を作り出すという提案をするのだった。

登場人物&出演者

フランク・タウンズ(演:デニス・クエイド)
主人公。閉鎖請負人タウンズと呼ばれ、閉鎖する施設のスタッフを回収する事で有名右。
デニス・クエイドは近年の出演作には『ムービー43』、『VEGAS/ベガス』、『スマイル、アゲイン』などがあります。
無茶な操縦によって砂漠のど真ん中に輸送機を墜落させるが、操縦の腕は悪くない。
当初はエリオットを信用していなかったが、彼の案に乗って仕方なく従っていた。
クライマックスまではリーダーとして失格であり、正論を言われて暴力を振るう脳筋。
最後の方でエリオットが飛行機の模型の設計技師だと知って、ここでも得意の暴力でキレる。
ただ、なぜかクライマックスではリーダーに変身するという強引な展開が印象的でした。

エリオット(演:ジョバンニ・リビシ)
自称・飛行機の設計技師。世界旅行をしていたが、迎えが来ず採掘場に留まっていた。
ジョバンニ・リビシは代表作に『ロスト・イン・トランスレーション』、『パブリック・エネミーズ』などがあります。
重量オーバー、砂嵐に突入する機長の判断など、当初から不信感を持っていた。
石油会社の人間は脳筋ばかりだが、その中で異質な存在として存在感を出している。
しかし、あまりにも子供じみた言動と、みんなを従わせようとするクズなところもあった。

AJ(演:タイリース・ギブソン)
助手。タウンズにとって最も信頼できる人物。機長と同じく問題があれば暴力で解決する。
タイリース・ギブソンは代表作に『ワイルド・スピード』シリーズがあります。
機長の友人で部下、副機長としているけど、思っていたよりも活躍の場面が少なかった。

ケリー(演:ミランダ・オットー)
ヒロイン。採掘場の現場監督。紅一点でありながら、それ以外の活躍がないキャラクター。
ミランダ・オットーは代表作に『ロード・オブ・ザ・リング』のエドウィン役として有名。
誰一人死なせないつもりで行動するが、後始末は別の人がやるという存在の意味なし。

・サミー(演:ジェイコブ・バルガス)
シェフ。国に帰ったら妻とレストランを開く予定を語り、死亡フラグを鮮やかに立てる。
ジェイコブ・バルガスはメキシコ出身で、代表作に『ヒルズ・ハブ・アイズ2』があります。
採掘場のシェフであるが、なぜか飛行機作りの重要な場面を任される大役を得ている。

イアン(演:ヒュー・ローリー)
ビジネスマン。ゴビ砂漠を飛び回っている。現場の人間とは仲が悪い。
ヒュー・ローリーはテレビドラマ『Dr.HOUSE』の主人公として有名です。
まさしくビジネスマンという感じだが、エリオットがいるせいで存在感が薄い。

リドル(演:スコット・マイケル・キャンベル)
採掘場の作業員。生まれた娘に会う為に帰る。機長の案に絶望して勝手に出て行く。
スコット・マイケル・キャンベルは代表作に『ブロークバック・マウンテン』、『ダイ・ハード/ラスト・デイ』などがあります。
フランクが自分の案を押し通そうとしたが、彼の言葉によってエリオットの案に切り替える重要な役を果たしている。

ラディ(演:ケヴォルク・マリキャン)
メンバーの中で一番の年長者。墜落してから何かと豆知識を披露してくれる。
ケヴォルク・マリキャンは代表作に『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』があります。
助けを呼ぶ為に砂漠を歩こうとすれば、どのような事が起きるか教えてくれた。

ジェレミー(演:ステッキー・フィンガス)
採掘場の作業員。右目に眼帯をしている。体を鍛えていて、健康面に気をつけている。
ステッキー・フィンガスは68作に出演し、テレビドラマや映画で活躍しています。
砂漠を歩くとどうなるのか、ラディの言葉に乗せて分かりやすく想像で体現してくれる。

ロドニー(演:トニー・カラン)
採掘場の作業員。特に頼りとなる人物で、危険な遊牧民と接触した一人。
トニー・カランは代表作に『リーブ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い』、『アンダーワールド:エボリューション』などがあります。
若い作業員が突然いなくなって取り乱す。何かと気を利かせてくれる。

感想

個人的な評価

どうやら本作は過去に鑑賞した事があると記憶している。
1965年に公開された『飛べ!フェニックス』のリメイク作品でもあります。
残念ながらオリジナルは未見であるが、本作は意外にも楽しめる作品だと思います。
巨大な砂嵐で輸送機が墜落して、助けも来ない絶望的な状況の中で、砂漠から脱出しようとする登場人物たちの努力が素晴らしい。
その中で特に目立つのは主人公のフランクと、飛行機の設計技師であるエリオットの存在が非常に大きいと思う。
まず、主人公のフランクは無茶な操縦でみんなを巻き込んで輸送機を墜落させる。
そこは完全なる主人公の判断ミスなのに、エリオットだけが責めて、あとの人は何も言わないとい矛盾があります。
リーダーとして失格のフランクがなぜリーダー面をするのか、それは主人公だからです。
エリオットの言っている事は正しいが、その言動があまりにも子供すぎて相手にされない。
どちらも問題のある人物だが、暴力で解決するフランク、正論を言うが性格がクソのエリオットの対比も面白いところです。
どう考えてもエリオットのおかげで砂漠を脱出できるのに、彼が模型飛行機の設計技師と知って、絶望する展開は少しムリがあると感じた。
普通に考えて、飛行機が作れる人間がいるだけでもラッキーだと思わないといけない。
それなのに彼を責め立てる場面は少しズレているんじゃないかと考えてしまった。
しかし、最初は仲が良かったワケじゃない彼らが一致団結して飛行機を作り上げた時の達成感はこちら側にも伝わってくるほどでした。
ストーリー性が乏しい作品であるが、ジョバンニ・リビシのキャラクターが本作を盛り上げてくれたと思います。