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エンド・オブ・トンネル RE-2519

エンド・オブ・トンネル RE-2519

作品紹介

公開年月  2017/01/28
ジャンル  サスペンス/犯罪
原作  なし
監督  ロドリゴ・グランデ
脚本  ロドリゴ・グランデ
製作  マリエラ・ベスイェフシ、パブロ・エチャリ、ほか
製作国  アルゼンチン、スペイン
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

事故で妻と娘を失い、車椅子生活となったホアキンは、自宅に引きこもり孤独な生活を送るも金が底をつき、家の2階を貸し出す事に。
2階に住み始めたのはストリッパーのベルタとその娘だったが、ホアキンは二人の姿を妻子と重ね徐々に明るさを取り戻した。
ある日、地下室で奇妙な物音を耳にすると、それは銀行強盗を計画する犯罪者たちの声。
興味本位で彼らの動向を監視していたホアキンだったが、やがて、驚愕の真実を知る事になるのだった。

登場人物&出演者

ホアキン(演:レオナルド・スバラーリャ)
主人公。自動車事故で妻と娘を失い車椅子生活。エンジニアで重度のヘビースモーカー。
レオナルド・スバラーリャは代表作に『レッド・ライト』、『人生スイッチ』があります。
年老いた愛犬のカシミーロが唯一の同居人だったが、そこへベルタが押しかけてくる。
最初はベルタに振り回されていたが、積極的に関わりを持とうとする彼女と仲良くなる。
隣の部屋で銀行強盗がいる事を知って、その金を横取りしようとする意味不明な行動を取る。
結局はバレるが、主人公補正による運を使って、伏線回収によって逆転劇を演出した。

ベルタ(演:クララ・ラゴ)
ヒロイン。ストリッパー。一人娘のベティを持ち、ズカズカと人のプライバシーに入る。
クララ・ラゴは代表作に『ザ・エンド』、『ハーモニー・オブ・ザ・デッド』があります。
ホアキンが貸し出した部屋にズカズカと入り込み、気づいたら普通に暮らしている。
ストリッパーという設定を守るかのようにセクシーな服装でホアキンを誘惑していた。
実は隣の銀行強盗のリーダーであるガレリトの恋人でホアキンの監視役として同居していた。
ガレリトが娘に手を出していた事を知り、最後は有無を言わさず銃弾をぶち込んだ。

ベティ(演:ウマ・サルデーンテ)
ベルタの娘。母親とも会話をせず、突然かくれんぼうをしたりと精神的に問題がある。
ウマ・サルデーンテは代表作に『Casi leyendasu』などがあります。
2年前から話さなくなっていて、母親であるベルタにすら声を聞かせる事がなかった。
実はガレリトにイタズラをされていて、それを機にしゃべらなくなっていた。
夜中、起き出してホアキンの部屋に行って立って眺めるなど、精神的にヤバイ。
最後は娘を亡くしたホアキンから父親としての愛情をもらって、いくらかマシになる。

ガレリト(演:パブロ・エチャリ)
銀行強盗のリーダー格。業界では有名な人らしく、親友のカナリオを頼りにしている。
パブロ・エチャリは代表作に『木曜日の未亡人』、『Arrebato』などがあります。
ホアキンの家に同居していたベルタの恋人だが、娘のベティにイタズラをしていた。
銀行強盗がバレる事に対して敏感であり、ちょっとでもおかしな行動をしたヤツは制裁。
ホアキンを怪しいと思って拷問しようとするが、主人公補正によって劣勢になる。
最終的にベティへのイタズラがベルタにバレてしまい、銃弾一発であっさりと死ぬ。

カナリオ(演:ワルテル・ドナード)
銀行強盗の一人。ガレリトとは親友。仲間であるレフティに対して不信感を持つ。
ワルテル・ドナードは代表作に『ボンボン』、『El jugador』などがあります。
ガレリトにとって右腕的な存在で、仲間が不審な行動をした際には代わりに鉄拳制裁。
最後までレフティを信用せず、ホアキンのついたウソを信じたせいで撃たれて死ぬ。

レネ(演:ローラ・フェエンザ)
銀行強盗の一人。紅一点。地下トンネルで爆発物を仕掛ける知識を持っている。
ローラ・フェエンザは代表作に『
銀行強盗の決行日を占いで決める女性っぽさがあるけど、女扱いされるのは嫌い。
水没するトンネルの中を必死に戻る途中でホアキンを見つけるも無視されて水死する。

レフティ(演:ハビエル・ゴディノ)
銀行強盗の一人。スペイン人。トンネルの設計をして実際に作って強度を確かめる役目。
ハビエル・ゴディノは代表作に『Café solo o con ellas』、『El elegido』があります。
最初からカナリオから信用されていなかったが、ガレリトがなんとかなだめていた。
クライマックスでホアキンが主人公補正を発揮する際に利用されて呆気なく同士討ちになる。

グッドマン(演:フェデリコ・ルッピ)
銀行強盗たちの黒幕。銀行強盗の計画を練り、警備システムに干渉できる人物。
フェデリコ・ルッピは代表作に『デビルズ・バックボーン』、『パンズ・ラビリンス』などがあります。
杖を突いて片足を引きずり、タバコを吸ってむせるなど、明らかに健康に問題がある。
死体処理を引き受けるなどの知識を持ち、どんな状況でも逆転の手を考えている。
クライマックスで蚊帳の外にいたが、ホアキンの呼び出しによって巻き込まれる事に。
最後はホアキンの主人公補正によってすべての罪を一人で被って事故死する。

感想

個人的な評価

本作はアルゼンチンの映画だが、これもまた珍しいところです。
アルゼンチン映画と言えば、『モーターサイクル・ダイアリーズ』を思い出します。
若き日のチェ・ゲバラが南米を旅行した物語で、まさにアルゼンチンという感じでした。
そんな本作はアルゼンチン的な印象はなく、スペイン語をしゃべっているので、スペイン映画と言われても気にならない。
なぜなら、本作は基本的に主人公の家が舞台なのでアルゼンチンという感じはない。
こういうタイプの作品というのは、90分でサクッと終わらせるのがセオリーである。
しかし、なぜか2時間の長丁場になっており、二重三重の仕掛けがあると期待しました。
いざ鑑賞してみると、仕掛けはあったけど、別に2時間である必要性がまったくなかった。
内容は90分程度に収めてもいいレベルであり、それをダラダラと2時間やっている。
これはどう考えても監督の演出が悪く、カットするべきエピソードが多すぎます。
何より登場人物たちの中で言動が意味不明な感じもあって、何がしたいのか分からない。
主人公は金に困っていて、空いている2階を貸し出すが、そこに来た突然来た女が居座る。
普通は時間を置いてから契約するけど、来た当時に住み始める時点で怪しさ満点だろう。
いくらストリッパーで魅力的であっても、普通じゃないので易々と泊めないはず。
劇中では主人公とヒロインは一定の距離を保っているように見えるが、いつの間にかお互いに好意を持つようになっている。
それこそ二人が親密になっていく様子を描くべきだが、そこはバッサリと描いていない。
主人公とは無関係である隣にいる銀行強盗たちのリーダーが仲間を殺すシーンは、ムダに長すぎて半分以上カットしてもいいと思う。
変なところで細かく描写して、必要なところでは一切描写しないという残念な演出。
だからダラダラとムダに2時間も尺を使っているのは納得できてしまう。
主人公はまだいいけど、ヒロインは途中から役立たずになり、カギを握りそうな娘も結局はほとんど意味がない。
全体的に構成力が拙いが、クライマックスの逆転劇はなかなか良かったと思います。
ちゃんっと伏線を張っていた部分を回収しているのは唯一の救いと言えるだろう。
せっかくクライマックスの逆転劇は良かっただけに、ダラダラとした描写は頂けない。
中盤までをもっとブラッシュアップし、いらないエピソードを削り、テンポを良くすれば、傑作になっただけに残念でならない。


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