ゾンビプーラ RE-3212

作品紹介

公開年月  2019/11/26
ジャンル  ホラー/コメディ
原作  なし
監督  ジェイセン・タン
脚本  ジェイセン・タン
製作  アラリック、ベンジャミン・ヘン
製作国  シンガポール
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

予備役兵士として人里離れた陸軍基地に配属されたカユは、やる気ゼロで天敵の鬼教官リー軍曹の目を盗んでサボろうとしていた。
ある日、仮病を使う事を思いついたカユは、親友とともに向かった救護室でリー軍曹と鉢合わせしてしまう。
そこに瀕死の兵士が運び込まれるが、実は謎のウイルスに感染したゾンビで、カユはリー軍曹と協力して仲間を助け出して脱出を図るのだった。

登場人物&出演者

タン・カユ伍長(演:アラリック)
主人公。予備役兵士で非戦闘員。兵役はマジメに受けず、国歌が流れる時にはゲームをする。
アラリックは代表作に『18 Grams of Love』、『Rubbers』などがあります。
注意する上官のリー曹長に言い訳をして許してもらおうとするが、逆に厳しくされてしまう。
救護室でターザンとサボろうとして、以前事務職で一緒に働いていたチュアと再会をする。
ゾンビが発生すると自分が助かろうと行動し、結果的にリー軍曹とシャオリンと逃げる。
最後はリー軍曹との連携でシャオリンを助け出し、生還してから兵士としてゾンビ殲滅する。

リー軍曹(演:ベンジャミン・ヘン)
父親が基地で上官をして逆らえない。その為に不真面目なカユ伍長に目をつけている。
ベンジャミン・ヘンは代表作に『Eating Air』、『Filial Party』などがあります。
国を守る兵士としての責務を持っていて、非戦闘員のカユ伍長たちの態度に怒りを持つ。
ふざけた動画が出回っている事が父親に知られ、その場でこっぴどく怒られてしまう。
救護室にいたカユたちを見つけるが、兵士が次々とゾンビ化してシャオリンたちと脱出した。
最後はカユと協力してシャオリンを助け出し、生還すると、ゾンビを殲滅する兵士となる。

シャオリン(演:ジョーイ・ピンク・ライ)
ヒロイン。基地の食堂で働いているスージーの娘。なぜか配達を手伝う為に来ていた。
ジョーイ・ピンク・ライは本作が長編映画デビュー作となります。
男だらけの基地でタンクトップで惜しげもなく肌を露出し、虫除けクリームを大胆に塗る。
救護室でゾンビが発生すると、リー軍曹に助けられるも右腕を切って負傷してしまう。
食堂に逃げるもチュアに噛まれたと勘違いされ、ゾンビ化した兵士と監禁されるも噛まれず。
実は虫除けクリームがゾンビを防ぐ効果があって助かり、

スージー(演:チェン・シーファン)
シャオリンの母親。基地の食堂で働いている。女っ気のない基地では熟女として崇められる。
チェン・シーファンは代表作に『Ah Boys To Men IV』、『Lucky Boy』などがあります。
救護室での配達をしていると、なぜか娘のシャオリンも来ていて一緒に手伝っていた。
カユに対してブサイクであるが、可愛げがあるとして気軽に話しかけて娘を紹介していた。
ゾンビが蔓延ると食堂でチュアたちと隠れるが、ゾンビ化を疑われて監禁されてしまう。
最後はカユの身代わりに噛まれてしまい、

ターザン伍長(演:ハーレシュ・ティラニ)
カユと一緒に警備を担当していたインド系。カユと同じく非戦闘員で兵役を適当にしていた。
ハーレシュ・ティラニは本作が長編映画デビュー作となります。
ゲームで遊んでいたカユを注意していたが、そこにリー軍曹が来て一緒に怒られていた。
なんとかして訓練をサボろうと知恵を絞った結果、救護室に駆け込んで仮病を使おうとする。
救護室がゾンビだらけになってしまうと、カユに助けてもらえずに行方知れずとなった。
最後はゾンビ化した状態でカユたちに再会し、噛もうとしてスージーが身代わりになった。

ヤップ大尉(演:エドワード・チョイ)
救護室で負傷した兵士たちを診察している。兵士たちを無事に家へ帰す事が責務だと語る。
エドワード・チョイは代表作に『The Great Wall of China』、『Repossession』がある。
目の周りに虫除けクリームを塗ったカユを診察し、深刻な結膜炎だとして病気を認めた。
救護室がゾンビだらけになってしまうと、チュアとともに食堂の方へ逃げ出していた。
噛まれた人間は治せないと無言で告げ、銃を持ったチュアに従ってみんなを見捨てて逃げた。
最後は自分の車で逃げるも壁に衝突してしまい、ゾンビ化せずそのまま死亡してしまう。

チュア(演:レイヴ・ゼン)
カユの先輩でサボり仲間。以前はカユと一緒に事務職をした。救護室で受付をしている。
レイヴ・ゼンは代表作に『Siew Lup』、『Christmas at the Royal Hotel』などがあります。
ゾンビが救護室で発生してしまうと、いつの間にか姿を消して食堂に隠れていた。
シャオリンが噛まれたと思い込んで閉じ込め、カユを仲間として引き込むも裏切られる。
負傷しながらも司令室にいたシャオリンを叩きのめし、逃げる為に彼女を連れ出した。
最後は噛まれないシャオリンを盾にするが、カユたちの連携で倒され、ゾンビに食われた。

感想

個人的な評価

本作は初めてかもしれないシンガポールの映画となります。
世界で最も評価されている都市国家であるが、まさか映画を作っていると思わなかった。
日本以上に平和な国であるシンガポールでの兵役は無意味だとして、主人公が冒頭から分かりやすく説明してくれます。
主人公を演じているアラリックはコメディアンらしく、どこからどう見ても、それ意外には見えないほど納得するブサイクです。
ネチネチと訓練をサボろうとする精神、口から出る言い訳の数々など、完全にアラリックにとってハマリ役と言えるだろう。
本作はゾンビ映画であるけど、コミカルな要素が含まれているので怖さよりも面白さに焦点を当てています。
しかしながら、ゾンビ化した兵士たちは本気で襲って来るので、そこら辺は手抜きなしにしっかりとやっていると思います。
ゾンビのタイプはモダン型で全力疾走するけど、パワーがないから柵を破るのに時間をかけてしまう。
オリジナルの設定として筋肉が日頃の行動を覚えていて、それを繰り返している設定はちゃんと活かされていました。
さすがにゾンビだけが敵だと物足りないと思ったのか、途中からカユとサボり仲間だったチュアが暴走していく。
ただ、この暴走に関してはかなり浮いていて、物語を掻き回す役としてはちょっとばかり強引すぎたように思えました。
序盤でカユとともに訓練をサボろうとしたターザン役のハーレシュ・ティラニがいい感じだったので、彼がゾンビ化した状態で再会したのは少し悲しい。
全体的には悪くないと思いますが、登場人物の配置が少し微妙だったのと、ゾンビの演出がワンパターンだったのが残念でした。
それでも、シンガポール初のゾンビ映画として及第点で、今後はこのジャンルでどのような活躍していくのか期待できます。