作品紹介
公開年月 | 2018/10/24 |
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ジャンル | ホラー |
原作 | なし |
監督 | コリン・ミニハン |
脚本 | コリン・ミニハン |
製作 | クリス・ボール、カーティス・デヴィッド・ハーダー、ほか |
製作国 | カナダ |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
同性夫婦のジャッキーとジュールズが結婚1周年記念にジャッキーが子供の頃に住んでいた湖畔の家を訪れる。
そこにジャッキーの幼馴染みが来るもぎこちない雰囲気が漂い、ジュールズは翌日になってその幼馴染みの家を訪れて過去に起きた水難事故を知る。
数日後、突然ジャッキーがジュールズを崖から突き落として殺害しようとするも失敗し、重傷を負いながらもジュールズはジャッキーに追われるのだった。
登場人物&出演者
・ジャッキー/メーガン(演:ハンナ・エミリー・アンダーソン)
ジュールズと同性婚をしている。糖尿病持ちで定期的にインスリンの注射を打っている。
ハンナ・エミリー・アンダーソンは代表作に『ジグソウ:ソウ・レガシー』、『X-MEN:ダーク・フェニックス』などがあります。
ジュールズを子供の頃に住んでいた湖畔の家に連れて来て、二人っきりで楽しもうとする。
幼馴染みのサラと出会い過去について仕方なくジュールズに話し、彼女を殺す事にする。
実は過去に何度も結婚して相手を殺し、保険金を手に入れてきた生粋のサイコパスと判明。
最後はジュールズを事故死を偽装するが、インスリンに漂白剤を入れられて脳卒中で倒れた。
・ジュールズ(演:ブリタニー・アレン)
ジャッキーと同性婚をしている。元々医者だったが、個人的な事情で辞めてしまっている。
ブリタニー・アレンは代表作に『エクストラ・テレストリアル』、『ジグソウ:ソウ・レガシー』などがあります。
幼馴染みのサラがジャッキーを「メーガン」と呼び、それを聞いて機嫌を損ねてしまう。
保険金目当ての殺人で崖から突き落とされるも生きており、サラに助けを求めるも失敗する。
ジャッキーの止めるようとするも失敗し、またしても崖から突き落とされるも生きていた。
最後は撮ったビデオでインスリンに漂白剤を入れ、ジャッキーが脳卒中で死ぬと宣言した。
・サラ(演:マーサ・マックアイサック)
ジャッキーが子供の頃に住んでいた湖畔の近くに住んでいる。ジャッキーとは旧友の仲。
マーサ・マックアイサックは代表作に『スーパーバッド/童貞ウォーズ』、『ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト/鮮血の美学』などがあります。
明かりが付いたジャッキーの家に泥棒が入ったと思い、訪れる本人がいて挨拶をして去った。
その時にジャッキーを「メーガン」と呼んでいて、戻って来た事に驚きを感じていた。
実はジェニーという幼馴染みがいたが、ジャッキーが殺したのではないかと疑っていた。
最後は食事に来るが、ジュールズが助けを求めたせいでジャッキーに殺され湖に遺棄される。
・ダニエル(演:ジョーイ・クライン)
サラの夫。湖畔の家に住んでいる。いつもワインを飲んでいてフレンドリーに話しをする。
ジョーイ・クラインは代表作に『君への誓い』、『オン・ザ・ロード』などがあります。
ジャッキーが子供の頃に住んでいた家へやって来て、サラと一緒に様子を見に来た。
ジュールズがジャッキーについて聞きに来ると、ワインを飲みながらフレンドリーに迎えた。
ジャッキーに追い詰められたジュールズの状況を知らず、のんきに夜食を約束してしまう。
最後はジュールズが助けを求めた事がジャッキーにバレて、殺害されて湖に遺棄された。
感想
個人的な評価
本作は『シッチェス・カタロニア国際映画祭』や『Inside Out トロントLGBT映画際』などの映画祭で絶賛された作品です。
この作品では同性婚を取り上げている事で、世界的に「LGBT」からも注目されたようです。
どうやら元々の企画では男女の異性だったようですが、どういう経緯で同性婚になったのかは分かりません。
本作を同性婚にしたのは単純に正解していて、男女だとどうしても性差が強く出てしまい、女性側に色々と補正を入れないといけない。
しかし、同性にすれば性差による補正をしなくてもいいので、単純にサイコパスという人間の怖さをしっかりと描けるようになっています。
とにかく、サイコパスであるジャッキーを演じているハンナ・エミリー・アンダーソンの演技はなかなかのインパクトでした。
舞台が静かな湖畔の家で繰り広げられるので、全体的に静かな雰囲気であるが、その中でジャッキーの容赦ない性格とのギャップは良かったです。
振り回される事になるジュールズの方は、サイコパスながら普通の人間を演じていたジャッキーの怖さを引き出す意味で良かったです。
殺す事に慣れてムダのない行動をするジャッキーに対して、二度も崖から突き落とされても死なない生命力は凄まじい。
それに一度はジャッキーの元から逃げ出すが、今後も同じような事を繰り返す彼女を止める為に戻ってきたのは予想外でした。
そのまま逃げ出したジュールズが普通の生活に戻っているところで、そこにジャッキーがやって来て殺す展開があっても良かった。
そうすれば、ジャッキーというサイコパスを使ったシリーズ化ができたのに、それを捨ててちゃんと彼女に罰を与える製作側の潔さは悪くない。
サイコパスとしてのジャッキーはもっと掘っていけば広がるキャラクターであり、このまま退場させるのは少しもったいない気がします。
ただ、脳卒中で死んだというのが明確じゃないので、もしかすると復活して、上記のようにまたもジュールズの前に現れる可能性は残されている。
本作はそこまで派手じゃないが、ハンナ・エミリー・アンダーソンとブリタニー・アレンの演技は良くて思わぬ良作でした。