作品紹介
公開年月 | 2007/08/24 |
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ジャンル | ホラー/コメディ |
原作 | なし |
監督 | トニー・アーバン |
脚本 | トニー・アーバン |
製作 | トニー・アーバン |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
動物研究施設で飼われている実験動物の兎が動物愛護団体によって外へ逃されるが、実験の過程で強い感染力を持つ凶悪なウイルスを体内に宿していた。
やがて、兎は動物管理局に保護されるが、その前に町外れに住む青年ハンスに噛みつきウイルスを感染させてしまう。
ウイルスによってハンスの体は突然変異を起こし、獰猛な兎男へと変貌していくのだった。
登場人物&出演者
・ハンス・コットンテイル(演:ネイサン・ファウドリー)
主人公。農園を経営している。ダイレクトメールばかりで誰からも手紙が来ない。
ネイサン・ファウドリーは代表作に『The Potchki Chronicles』、『The Vampire』がある。
農園へ侵入してきたフレデリコを追い返そうとするが、逆に手を噛まれてしまう。
徐々に体がウサギへ変異していくと、怒りの感情をピークに完全体となって人を襲う。
もはや、ハンスの人格はなくなっていて、単純に人間を襲って食うゾンビみたいな感じに。
ロビンたちに誘い出され家に戻ると、反撃を食らいながらも見事に全員を餌食にした。
・マリッサ(演:クリスティン・アボット)
女子学生クラブの新人。恒例となっている新人歓迎の儀式で上級生から色々と仕込まれる。
クリスティン・アボットは本作が長編映画デビュー作となっています。
農園のハンスとは仲がいいけど、彼氏がいて彼を恋愛対象として見ない罪な女。
恋人のジェイソンとイチャイチャしている時、兎男に教われるも撃退して逃げ出す。
警察署に駆け込んで訴えるも、誰にも信じてもらえない中でイヴォンヌだけは協力する。
ハンスの家で最終決戦に挑むが、あっさりと腹を切り裂かれ内蔵が飛び出て死ぬ。
・ロビン(演:パトリシア・ベルモア)
動物愛護団体のメンバー。新聞記者。実験に使われていたフレデリコを研究施設から逃す。
パトリシア・ベルモアは代表作に『Gordon』、『Harry Knuckles and the Pearl Necklace』などがあります。
研究施設の侵入がニュースになるも、ウサギがいなくなった事に触れない事実に疑問を持つ。
殺人現場にウサギの毛があると知って、調べようとするもイヴォンヌに止められてしまう。
詳しい情報をイヴォンヌの家で聞き出すと、犯人はリジーがとった客だと知って計画を練る。
ハンスの家で最終決戦に挑むが、現れない彼に失敗だと諦めて油断したところで食われる。
・リジー(演:ノエル・フランコマノ)
動物愛護団体のメンバー。娼婦。どんな男とも寝るが、それによる情報網は絶大である。
ノエル・フランコマノは代表作に『UFO Fever』、『Prison of the Psychotic Dammed:Terminal Remix』などがあります。
ワシントンとリンカーンの区別がつかないほど頭が弱く、基本的に下半身でしか動かない。
ハンスが兎男へ変身直前に客として受け入れるも、あまりにも早いので返金しようとする。
ウサギを探していたロビンに協力してハンスの家を突き止めて最終決戦を挑む事に。
最終決戦で早々にロビンが殺され、仇を取るべく反撃するも、油断したところで襲われる。
・イヴォンヌ(演:ヘザー・ダーリング)
女性警察官。交通違反を担当。不法侵入があった動物研究施設の調査を名乗り出るも却下。
ヘザー・ダーリングは代表作に『Tales from the Crapper』、『Flesh Gnome』がある。
上司からは変態プレイのセクハラを受けるも堂々と断るだけの勇気を持っている。
警察署からはからかわれる毎日だが、警察官としてなんとか事件を解決して昇進を考える。
兎男による殺人事件でロビンと協力し、自宅を捜査本部としてハンスを撃退する作戦を立案。
最終決戦では的確な指示を与え、兎男を撃退するが、死んだフリで油断して襲われる。
・スカーレット(演:ブリジット・マークォート)
動物研究施設に勤務する生物学者。国防省から超人兵士の研究を任されている。
ブリジット・マークォートは『ディボース・ショウ』、『The Telling』などがあります。
唯一の実験動物であるウサギを“フレデリコ”という名前をつけて特別な感情で接した。
フレデリコを捜索する時の格好がエロすぎて、どう見ても研究者に見えないビッチに。
兎男を作った原因としてロビンに殴られ、事態の深刻さを知って彼女らと協力する。
最終決戦で油断していたところで人質に取られ、モタモタしているうちに食い殺される。
・チャップマン/フルチ(演:ジョン・カリーウス)
最初は動物管理局のチャップマンとして登場し、次は刑事のフルチという二役を担った。
ジョン・カリーウスは代表作に『Without Mercy』、『Grindsploitation』などがあります。
チャップマンとしてフレデリコを管理し、スカーレットの色気にやられて持ち出される。
フルチとして殺人現場を適当に調べていると、背後から兎男に襲われて呆気なく死ぬ。
最終決戦でチャップマンとして登場して捕獲の為に来るも、あっさりと二度目の死。
感想
個人的な評価
世の中にはクソ映画がたくさん溢れているが、ネタになる作品がたまにあります。
最初からネタとして作っていて、内容はクソだけでバカすぎる展開に笑える作品になる。
これが高じてくるとカルト映画となって、気づけば万人受けする名作へと昇華する。
そんな本作はクソ映画からバカ映画にレベルアップし、某動画サイトでは人気を博している。
自分は某動画サイトで見た事がないけど、『恐怖!キノコ男』のDVDになった予告編から本作を知る事になりました。
低予算B級映画であるが、たまに面白い作品があって、その代表格として『案山子男』という映画があります。
この作品はいじめられっ子の主人公が殺され、怒りと復讐によって案山子に魂が宿り、次々と知人を殺していくという内容でした。
本作も似たようなモノだと思って期待しましたが、冒頭からの描写から心を掴まれました。
物語の元凶になっている実験動物のウサギである“フレデリコ”がまさのぬいぐるみ。
こんな衝撃を受けたのはマーク・ポロニア監督の作品以来で、自分の眼を疑ったぐらいです。
一度巻き戻して確認したほど、信じられない光景が始まって2分で衝撃を与えてくれた。
しかも、そのフレデリコが飛び跳ねる時に紐を使うが、ワザとしか思えないぐらいハッキリと映っているという演出でした。
そこからグダグダの超展開が繰り広げられるが、こういう低予算B級映画でもおっぱいを出す女優たちのプロ意識は素晴らしいです。
ビッチな服装の女性学者、ムダにスタイルが良い女性記者、下半身で物事を判断する娼婦、セクハラを受ける女性警察官、唯一マトモな彼氏持ち女子大生。
本作に登場する女優陣のレベルは中ぐらいだが、5人中3人はおっぱいをみせています。
ただ、女性学者と女子大生が似すぎて区別がつかなかったのは残念でしたが。
本作の主人公にしてタイトルになっているハンスだが、地元では変人扱いされ、描写もそこそこにすぐ兎男へと変身します。
あとは見かけた人間を無差別に殺して、食い散らかすというウサギの要素が皆無な怪物として町をパニックに陥れる。
全体的に安っぽさが否めず、動物研究施設と動物管理局が部屋を使っていて、施設としてショボすぎてツッコミ待ちとしか思えない。
それでもなんとか工夫しようと、アメコミみたいなカット割りを多用する演出は悪くない。
しかしながら、そのカット割りはアン・リー監督版『ハルク』で失敗しているので、残念ながらイメージは良くありませんが。
『案山子男』はちゃんと主人公を描いていて、その復讐劇に説得力があったが、本作は安易なエロに走ったせいで兎男の悲哀感がなかった。
復讐をする殺人鬼だった案山子男は良かったけど、本作の兎男が無差別すぎるせいで、そこら辺のルールが緩いのが失敗でした。
バカ映画として内容のバカバカしさ、演出の緩さ、女優陣のレベルとおっぱいなど、一定の水準を満たしています。
ですが、本作は決して面白いワケじゃないので、物好き以外は鑑賞をオススメできない。