バックドラフト2/ファイア・チェイサー RE-3126

作品紹介

公開年月  2019/05/14
ジャンル  サスペンス/犯罪
原作  なし
監督  ゴンサーロ・ロペス=ガイェゴ
脚本  グレゴリー・ワイデン
製作  ラファエラ・デ・ラウレンティス
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

スティーヴン・“ブル”・マカフレイの息子である火災調査官ショーン・マカフレイは、亡き父と同じシカゴの消防署に所属している。
ショーンの仕事はパートナーのマギーと焼死者を出したような大きな火災を調査し、現場から放火、殺人、国際的テロといった犯罪の証拠に繋がる手がかりを見つけ出す。
その優れた火災に関する知識でショーンは事件の背後にいる者を突き止め、惨事を阻止する為に調査を続けるのだった。

登場人物&出演者

ショーン・マカフレイ(演:ジョー・アンダーソン)
主人公。第17分隊の火災調査官。父親の死を悔やみ、叔父が原因だと思い不仲な状態に。
ジョー・アンダーソンは代表作に『ハングマン』、『ホーンテッド・サイト』があります。
上司が変わる度に楯突く態度を示しているが、叔父が副署長だから咎められないと噂される。
一人での調査を好むが、マギーと仕方なく組んで新米の彼女に対して経験の差を見せつける。
ロナルドからヒントを得ると、犯人たちの行動を読んで先回りして彼らを追い詰める事に。
最後は現行犯で捕まえようとするも反撃され、マギーの助けでなんとか生還する事ができた。

マギー・レニング(演:アリーシャ・ベイリー)
ショーンの新たな相棒として配属された。保安官と銃器取扱、放火犯罪学校を卒業している。
アリーシャ・ベイリーは代表作に『The Decoy Bride』、『I Give It a Year』があります。
エリートな経歴を持っているが、現場経験はあまり多くないせいで放火の原因が究明できず。
実は多大な勲章をもらったプレッシャーから、現場で火事場泥棒をして経歴を汚している。
ショーンに素性を勘づかれてしまうが、同じく行き場がない事から協力的になっていく。
最後は一人で犯人を追い詰めたショーンを助ける為に負傷し、なんとか生還する事ができた。

ジェニー(演:ジェサミン=ブリス・ベル)
ショーンが助けた中華料理店の店主の娘。30歳で未婚という理由から父と縁を切られた。
ジェサミン=ブリス・ベルは代表作に『親友の結婚式』、『ドラゴンハート/新章:戦士の誕生』などがあります。
地質学者を自称していて、外国の富豪に雇われて石油を探しているという経歴を持つ。
縁を切られているのになぜか店にいて、常連であったショーンをずっと色目で見ていた。
ショーンが分からなかった数字の羅列を見て、昔の仕事からヒントを得て彼に教えた。
最後は火災調査官を辞めると決意したショーンを受け入れ、彼を自分の家に住まわせる事に。

ブライアン・マカフレイ(演:ウィリアム・ボールドウィン)
ショーンの叔父。シカゴ消防署の副署長。反抗的な態度のショーンに何度も注意している。
ウィリアム・ボールドウィンは近年の出演作に『マキシマム・インパクト』、『アブノーマル・バケーション/ある女優が堕ちるまで』などがあります。
スティーヴンが亡くなった経緯をショーンに話さず、長年に渡って口を閉ざしていた。
その為にショーンから信頼されておらず、何度話す機会を作ってもマトモに聞いてもらえず。
ショーンが少女を助けて動けなくなったところで、真実を話して家族の絆を取り戻す事に。
最後はショーンのベッドに仕掛けられた火災装置から救う為、一人だけ犠牲になってしまう。

ロナルド・バーテル(演:ドナルド・サザーランド)
伝説的な放火犯。現在は治療を受けながら服役している。ショーンと会う事を楽しみにする。
ドナルド・サザーランドは近年の出演作に『アド・アストラ』、『ロング,ロングバケーション』などがあります。
過去に火災の調査をしていたブライアンに協力したが、ショーンを一番認めているらしい。
火を理解する事ができる人物で、「ドラゴンを見る」という独特な表現を使っている。
ショーンが事件についての関与を疑われるが、素直に知っている事を話して楽しんでいた。
最後はショーンこそ自分と同じタイプの人間だと分析し、事件を追う彼に助言を与えた。

感想

個人的な評価

本作は1991年に公開された『バックドラフト』から28年後に製作された続編となります。
しかしながら、大ヒットした作品の続編ながら劇場公開されずオリジナルビデオとして製作されています。
やはり、前作の主人公だったカート・ラッセルがいないので、28年ぶりの続編と言っても扱いはかなり小さいです。
一応、前作よりウィリアム・ボールドウィンやドナルド・サザーランドが出ていても、知名度が高いカート・ラッセルがいないだけで違っています。
何よりアメリカ本国では正統な続編であっても、劇場公開されていない扱いを受けています。
つまり、本作が正統な続編だとしても多くのファンから認められていない事が分かります。
前作は男たちの熱い友情と戦いが展開されていたが、本作はまったく違った地味でぼんやりした内容になっています。
そもそも主人公が消防士じゃなくて、現場から殺人か放火を調べる仕事であり、もうほとんどタイトルと関係ない状態になっている。
前作はあくまで消防士たちの奮闘を描いていて、火災の恐ろしさを教えると同時に現場で戦う彼らの絆を魅せてくれました。
しかし、本作には正反対の立場を取っている主人公がいて、常に孤独で火に魅了されながらも否定する矛盾した葛藤を抱いている。
それに加え、一人だけ父親が死んだ原因が分からず、叔父のせいだと思い込んで一方的に嫌っているというガキみたいな性格でした。
そうなってくると、前作には何一つ勝っている部分がなく、ウィリアム・ボールドウィンやドナルド・サザーランドが出てもカバーしきれていない。
更に中途半端な恋人の出現、相棒の中途半端な使い方、前作の登場人物たちの中途半端な出番、火災の犯人が曖昧など全体的に中途半端な出来だと言えます。
犯人を探し出して、見つけて制裁を加える事でカタルシスを生み出すはず、ラストがポッと出の犯人が爆発とともに消え去るスッキリしない結末は如何なモノか。
ある意味、本作の結末こそは作品を象徴していて、結局は前作の貯金を単純に食い潰して負債を負った印象でした。
なので、本作を正統な続編としてファンは認められない事情がよく分かる残念な作品でした。