サイキッカー/超人覚醒 RE-3321

作品紹介

公開年月  2020/03/16
ジャンル  SF/アクション
原作  なし
監督  タイス・ムーウェーゼ
脚本  タイス・ムーウェーゼ
製作  ヤスパー・デ・ヴレーデ、コリンダ・ボンガース、ほか
製作国  オランダ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

2022年、治療困難な病をもたらすウイルスにより大勢が命を落とすが、治療薬を開発した企業“カンパニー”は莫大な利益を得ていた。
それから8年後、カンパニーに抵抗するデヴィッドら市民集団は、圧倒的武力を誇る当局に取り締まられていた。
カンパニーは病の根治薬を隠し持つ情報を得て、デヴィッドは施設に潜入すると、そこには8年前に生き別れた少女のモリーと再会するのだった。

登場人物&出演者

デヴィッド(演:デイヴ・マンデル)
主人公。8年前にモリーという少女を守っていたが、カンパニーの襲撃で連れ去られる。
デイヴ・マンデルは代表作に『ナチスの犬』、『心のスイッチ』などがあります。
8年後に医者として働くが、カンパニーの根治薬を手に入れる昔の仲間と組んで戦いに赴く。
根治薬を奪う実行部隊となり、一人で奥まで侵入すると、モリーと再会して連れ出した。
エンジェルたちの追撃を受けて車を破壊されると、パワードスーツを手に入れて応戦した。
最後はエンジェルに呆気なく殺されてしまい、モリーの超能力を覚醒する引き金となる。

モリー(演:ユリア・バテラーン)
ヒロイン。カンパニーに狙われている少女。デヴィッドたちに守られて平穏に暮らしていた。
ユリア・バテラーンは代表作に『バトル・オブ・ガーディアン/暗黒部隊 vs 謎の少女』などがあります。
カンパニーの襲撃で連れ去られ、8年間も囚われの身になるもデヴィッドが助け出された。
人体実験を繰り返されていたが、ずっとデヴィッドの助けを求めて超能力で呼んでいた。
解放されて徐々に超能力が強くなっていき、ヘリを吹き飛ばすぐらい強力になって驚いた。
最後はデヴィッドが殺され、ブチ切れてエンジェルを分解し、カンパニーの軍隊を迎え撃つ。

アレックス(演:ヤスミン・ブレイク)
「カンパニーに抵抗する市民集団」のメンバー。紅一点。デヴィッドを誘う時に一緒に来た。
ヤスミン・ブレイクは本作が長編映画デビュー作となります。
当初は不機嫌なデヴィッドの対応に不満を持つが、リチャードの説得でなんとか納得した。
根治薬を奪う実行部隊として侵入するが、モリーを連れ出そうとするデヴィッドに反対した。
カンパニーの兵士たちに追い詰められるが、モリーの超能力に助けられて彼女を守る事に。
最後はビショップとの戦いでケガを負ったが、助かってモリーと軍隊を迎え撃つ事になった。

バリー(演:クリス・パトモ)
「カンパニーに抵抗する市民集団」のメンバー。東洋系。ハッキングがサポートしている。
クリス・パトモは本作が長編映画デビュー作となります。
根治薬を奪う為に地震装置を作動させて、デヴィッドたちの侵入を外から手伝っていた。
モリーを連れて来たデヴィッドだちを車に乗せると、追撃するエンジェルたちに応戦する。
エンジェルが装備した衝撃波を発生させる手袋で車をひっくり返され、頭から血を流す。
最後はフラフラとしながらエンジェルを銃撃するが、衝撃波をマトモに食らって死亡する。

バーグ(演:シルトン・チェリウス)
「カンパニーに抵抗する市民集団」のメンバー。黒人。デヴィッドを信用していない。
シルトン・チェリウスは代表作に『バトル・オブ・ガーディアン/暗黒部隊 vs 謎の少女』などがあります。
根治薬を手に入れる実行部隊になるはずが、デクランに留守番役を指示されて不満を漏らす。
モリーを連れて来たデヴィッドだちを車に乗せると、追撃するエンジェルたちに応戦する。
エンジェルが装備した衝撃波を発生させる手袋で車をひっくり返され、ずっと気絶していた。
最後はアレックスを助けようとするもビショップに倒され、エンジェルにトドメを刺された。

リチャード(演:バート・ルータン)
「カンパニーに抵抗する市民集団」のリーダー格。過去にデヴィッドと行動を共にしていた。
バート・ルータンは代表作に『Beat』、『Hunt』などがあります。
8年前のカンパニーからの襲撃で右足を骨折し、現在では補助器具で歩いている状態になる。
カンパニーが隠している根治薬を手に入れるべく、医者となっていたデヴィッドを誘う。
根治薬がモリーだと判明すると、反対していたアレックスを説得させて一緒に連れて行く。
最後はエンジェルの放った衝撃波で車がひっくり返り、一人だけ運悪く死んでしまう。

ビショップ(演:マレイユ・ラボーム)
カンパニーに所属する元特殊部隊の兵士。女性でありながらエンジェルに次ぐ地位を持つ。
マレイユ・ラボームは代表作に『Tiramisu』などがあります。
デヴィッドたちが根治薬を求めて侵入されると、ブチ切れるエンジェルと違って冷静に静観。
モリーを連れ出したデヴィッドたちを追撃していき、車がダメになるとヘリを要請した。
逃げ出したモリーをもう一人と追い込んでいくが、アレックスと互角の勝負をしていく。
最後はアレックスとバーグをなんとか倒すが、パワードスーツを着たデヴィッドに殺された。

エンジェル(演:シリル・グッズ)
カンパニーに所属する元特殊部隊の兵士。デヴィッドたちのアジトを襲撃してモリーを捕獲。
シリル・グッズは代表作に『バトル・オブ・ガーディアン/暗黒部隊 vs 謎の少女』、『Suriname』などがあります。
8年間もモリーに過度な人体実験をする間、居場所がバレない為に定期的に移送していた。
デヴィッドたちにモリーを連れ出されてしまうと、逃げられないように仲間にブチ切れる。
パワードスーツをデヴィッドに奪われるが、予備のパワードスーツを着てダラダラと戦う。
最後はデヴィッドをぶっ殺し、モリーが超能力を暴走させ、肉体を分解されて死亡した。

感想

個人的な評価

本作は『バトル・オブ・ガーディアン/暗黒部隊 vs 謎の少女』の監督を務めたタイス・ムーウェーゼの作品となります。
この作品はオランダ映画となりますが、古くは『ブラックブック』やマニアックな『ムカデ人間』シリーズがあります。
まず、本作は低予算映画という前提で鑑賞していましたが、前作の『バトル・オブ・ガーディアン/暗黒部隊 vs 謎の少女』は頑張っていました。
クソ映画の域を出ませんが、戦うヒロインを作ろうとしている感じはなんとか伝わりました。
それで本作も似たような設定やギミックが出てきて、続編か前日譚と思わせる繋がりもあったけど別物だったようです。
世界観や設定に関してはあらゆるところからパクってきて、寄せ集めで作ったけどオリジナリティがまったくないような感じです。
アメコミ原作映画が市場を独占しているような状況で、超能力を題材に持っていくのは今更という感じがあります。
このジャンルを切り込むには相当の良いアイデアや脚本がないといけないし、ただでさえ予算がないので限界があると思います。
鑑賞した限りだと、『アベンジャーズ』、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』、『X-MEN』などをあからさまにパクっていました。
もちろん、すべてに置いて何十倍も劣化した映像であって、どのシーンも既視感しかなくて新鮮な映像はまったくありません。
そして、本作で一番の問題となるのはカメラマンがアルコール中毒と思わせるぐらい、ずっと手ブレして映像を見せたくないのかと思うぐらい画面酔いしそうです。
多分、これは監督による演出だろうが、前から言っているように真っ暗な映像、激しい手ブレ、無意味な短いカット割りは大嫌いです。
本作はずっと意図的な手ブレでマトモに制止している映像がなく、ごまかす意味でやっているだろうが、この狡い演出が鑑賞する気持ちを萎えさせました。
結局、監督がやりたかったのはアクションシーンであって、ストーリーや設定など寄せ集めになったのは分かります。
肝心の超能力はスカーレット・ウィッチとダークフェニックスを混ぜた感じだが、あまりにも規模が小さくて迫力もクソもないです。
タイス・ムーウェーゼ監督はまず基本的な映画の撮り方を学ぶべき、観る側が自分の作り出した映像をどんな気持ちで鑑賞しているか考えて欲しいです。