デビルズ・トレイン VD-200

作品紹介

公開年月  2015/10/16
ジャンル  ホラー
原作  なし
監督  ポール・ハイエット
脚本  マーク・ハッカービー、ニック・オストラー
製作  マーティン・ジェントルズ、エド・キング
製作国  イギリス
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

ある嵐の夜、乗客8人を乗せた深夜列車が森の中で緊急停止してしまい、しびれを切らした彼らは最寄りの駅まで歩いて移動する。
しかし、彼らが線路を歩いていると突然大きな咆哮が鳴り響き、様子を見に行った運転手の食い荒らされた死体を発見した。
危機を感じた車掌のジョーたちは列車に戻りバリケードを張るが、正体不明の怪物たちは強化窓を破壊して車内へ侵入しようとするのだった。

登場人物&出演者

ジョー(演:エド・スペリーアス)
主人公。深夜列車の車掌。管理官の昇進試験を受けるが不合格となり、転職を考えている。
エド・スペリーアスは代表作に『エラゴン/遺志を継ぐ者』、『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』などがあります。
同僚が管理官に昇進して小バカにされ、片想いを寄せるエレンから距離を取られてしまう。
列車が何かに衝突して緊急停止し、判断を求められるも行動ができず役立たずと言われる。
ずっと役立たずだったが、エレンを守りたい気持ちで男となってエイドリアンと戦う。
最後はエレンを逃がして怪物と戦うも噛まれ、変身してエイドリアンを襲って食い殺した。

エレン(演:ホリー・ウェストン)
ヒロイン。車内販売をしている。連続で夜勤をやって稼いでいる。転職も考えている模様。
ホリー・ウェストンは代表作に『ワンダーラスト』、『クライモリ/禁猟区』があります。
声をかけてきたジョーに昇進試験で不合格して、なんとか彼を励ましながら誘いを断った。
列車が緊急停止すると、荷台をひっくり返してしまい、エイドリアンに助けてもらった。
ケガしたジェリーの手当ても満足にできず、ジョーに次いで役立たずになっていく。
最後はエイドリアンの暴走を止めたが、ジョーが囮になっている間に次の駅にたどり着いた。

エイドリアン(演:エリオット・コーワン)
体格の良い男性乗客。ヘッドホンで音楽を聴き、乗車券を求められ隣にあると目線を送る。
エリオット・コーワンは代表作に『ハッピー・ゴー・ラッキー』、『ミューズ』がある。
列車が緊急停止すると、荷台を落としたエレンを助け、ジョーの嫉妬を買う事になる。
みんながパニックになっている時、冷静な判断で外に出るも怪物に追われてしまう。
ジェニーが感染していると知って殺そうとするが、ジョーに止められて縛られる事に。
最後はケイトを突き飛ばして犠牲にして、ジョーたちも犠牲にするが怪物に食い殺された。

ビリー(演:サム・ギッティンズ)
若い男性乗客。ジョーが乗車券の提示を求める時、苛つきながら荷物置場に服を入れていた。
サム・ギッティンズは代表作に『Sacracide』、『Ray & Liz』などがあります。
列車が緊急停止すると、ヒステリーを起こしていた女性たちを遠くから眺めていた。
外に正体不明の怪物がいると知り、実家が整備工という事でなんとか列車を直そうと試みる。
工学部の面接を受けるも成績が足りずに落とされるが、実力を見せるべく列車の修理をする。
最後は列車を見事に修理するも途中で止まり、ジョーたちを助けるも結局食い殺された。

ジェニー(演:アニア・マーソン)
初老の女性乗客。夫のゲドと一緒に乗っていた。ニーナの態度に寛大な心を見せていた。
アニア・マーソンは代表作に『ジェラシー』、『ドント・ノック・トワイス』があります。
列車が緊急停止すると、救助が来るのは4時間後と聞いて、夫は高血圧で持たないと主張。
線路沿いで次の駅まで目指していくが、正体不明の怪物に追われて足を噛まれてケガを負う。
容態が悪化していくと、正体不明の怪物は元人間だと分かり、感染していると判明する。
最後は怪物に変身してしまい、ゲドを食い殺すが、運転室から来たジョーに殺された。

ゲド(演:ダンカン・プレストン)
初老の男性乗客。妻のジェニーと一緒に乗っていた。非常識な態度のニーナを見て呆れる。
ダンカン・プレストンは代表作に『ジム・ヘンソンの不思議の国の物語』、『ドラゴンハート/最後の闘い』などがあります。
列車が緊急停止すると、車内には残れないと主張する妻に賛同して次の駅を目指していく。
森の中から正体不明の怪物に追いかけられると、モタモタしたせいで妻が噛まれてしまう。
パニックになる中で生き延びる必要性エイドリアンが妻を殺そうとして止めようとする。
最後は怪物に変身したジェニーが襲い、エイドリアンが助けようとするも結局殺された。

ケイト(演:ショーナ・マクドナルド)
キャリアウーマンの女性乗客。いつも通勤に列車を使っていたが、乗車券までなくしていた。
ショーナ・マクドナルドは代表作に『ディセント』シリーズ、『ネイルズ/悪霊病棟』がある。
正規の料金を支払って不満を漏らすが、マニュアル通りの対応するジョーに文句を言う。
パニックで憔悴しきっていたニーナを励まし、仲が悪くなっていた娘と努力しようと誓う。
ニーナが怪物に襲われて外に連れ出され、彼女を助けようとするがマットに止められた。
最後は列車が発車して怪物に捕まり、エイドリアンに突き飛ばされて食い殺された。

マット(演:アミット・シャー)
インド系の若い男性乗客。読書していて、ジョーに乗車券の提示を求められ素直に出す。
アミット・シャーは代表作に『ザ・デンジャラス・マインド』、『ブレス/しあわせの呼吸』などがあります。
列車が緊急停止すると、読んでいた本を落としてしまい、ジョーに拾ってもらった。
正体不明の怪物から車内に逃げ込むと、ビリーとともに外の状況を懐中電灯で探っていた。
怪物が車内に侵入して物色している時に怒りが頂点に達し、トドメを刺す事になる。
最後は列車の外でビリーの修理を手伝うが、森の中にいた怪物たちに襲われて殺された。

ポール(演:カルバン・ディーン)
肥満体の男性乗客。食事していた時にジョーがエレンを口説くも様子をずっと見ていた。
カルバン・ディーンは代表作に『ある公爵夫人の生涯』、『Tormented』などがあります。
見事に玉砕したジョーの頑張りを励ますと、お腹の調子が悪くなってトイレに引きこもる。
列車が緊急停止した時もトイレにいて、正体不明の怪物に襲われた時に出てきた。
駅を乗り過ごしてしまい、ずっと後悔していたが、またしても腹が痛くなってトイレに行く。
最後はジョーが戻るように説得されるが、カギが開けられず怪物に食い殺されてしまう。

ニーナ(演:ロージー・デイ)
若い女性乗客。迷惑も考えず携帯電話を大声で話し、乗車券を求める時も小バカにした。
ロージー・デイは代表作に『復讐少女』、『ローマ発、しあわせ行き』などがあります。
列車が緊急停止すると、真っ先に車掌のジョーに文句を言ってヒステリーを起こしていた。
森の中から正体不明の怪物に追われ列車に逃げ込み、悲鳴を上げるとケイトに口を塞がれた。
憔悴しきっていたところでケイトが声をかけ、母親とは親友のような関係だと話した。
最後は母親から電話がかかって出るが、正体不明の怪物が窓を突き破って食い殺された。

感想

個人的な評価

本作は『ディセント』の特殊効果と手がけたポール・ハイエットが監督を務めています。
ポール・ハイエットは映画監督として2作目となっていて、どうやら狭い空間での物語が好きなようです。
まず、本作に登場する怪物は「狼男」の類だろうけど、それは明言されずに噛まれた感染して変身するという設定です。
なぜ森に住んでいるのか、どうやって生活しているのか、そういう細かい設定は考えていないと思います。
とにかく、止まった列車に正体不明の怪物が襲うだけのアイディアだけで成立しているような作品となっています。
登場人物は乗客が8人、車掌の主人公と車内販売のヒロインを足せば10人の登場人物となる。
しかし、その中に魅力的な人物はほぼおらず、主人公がずっと役立たずで最後だけ片想いの女を助ける為に囮となる程度しか活躍しません。
それでも、乗客の中に会社の面接で落ちた若者が一番主人公っぽい動きをして、列車の修理して、役に立たない主人公たちを助け出す。
なのにあっさりと捕まって食われるという残念な死に方になり、一番魅力的なキャラクターが死んだ時点で終わっていました。
あとは金持ちで愛人の存在を自慢するクズ野郎も悪くないが、どうせならもっと徹底的にやるべきだったと思う。
魅力的になりそうなキャラクターは何人かいたが、所詮はその程度で収まるレベルの作品だと言えるだろう。
とにかく、最初から最後まで役立たずの主人公、ずっと棒立ちで運良く助かったヒロインでは面白い作品にはなりません。
クリーチャーの造形は最初の一体は頑張っていたが、次から手抜き感が満載でガッカリするようなクォリティーになっていました。
色々と非常に惜しい部分があったけど、それを活かしきれない監督の実力が反映された残念な作品でした。