デビルズ・シティ RE-2189

作品紹介

公開年月  2016/01/16
ジャンル  ホラー/ファンタジー
原作  なし
監督  トム・ウッドラフ・Jr
脚本  ブライアン・ラボッキ、マイケル・ヘイズ
製作  ブライアン・ラボッキ、マイケル・ヘイズ
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

700歳のヴァインは仲間の悪魔たちと人間の姿をしつつ貸しビルに住んでいた。
そのビルに住む人間たちからは麻薬の売人と思われているが、実際は人間の放つ不幸のエネルギーを糧にする悪魔だった。
ある日、ヴァインはアパートに住む少女サラを助けるが、本来悪魔にはない優しさや愛情といった感情の体現。
それは人間の不幸をエネルギーにする悪魔たちを飢えさせる事となり、悪魔の世界と人間の世界のバランスが微妙に崩れ始めるのだった。

登場人物&出演者

ヴァイン(演:トビアス・ジェリネック)
マダム・コーネリア(演:ダニエル・チャクラン)
サラ(演:ケーリー・アローナ)
アンバー(演:キンバリー・リーマンズ)

感想

個人的な評価

本作において主人公となる700歳の悪魔であるヴァインを演じるのはトビアス・ジェリネックです。
トビアス・ジェリネックは25作ほどに出演し、テレビドラマシリーズを中心に活躍します。
代表作には『バットマン&ロビン』、『ホーカスポーカス』などがあります。
主人公であるから物語の中心にいるけど、悪魔の時と人間の時ではだいぶ印象が違います。
特殊メイクを施している悪魔では圧倒的な存在感があるのに、人間の姿では顔を忘れるぐらい印象が薄いというギャップがありました。
アパートの中で占いなどをやっている悪魔のマダム・コーネリアを演じるのはダニエル・チャクランです。
ダニエル・チャクランは30作以上に出演し、近年ではテレビ映画や短編映画に多く出演しています。
代表作には『オゾンビ』、『サバイバー』、『暴動/バトル・プリズン』があります。
本作の主題となる悪魔たちの世界を少しだけ説明する役だが、クライマックスでは占いを飛び越えた強引な現実回帰でキャラ崩壊しています。
悪魔という設定で人間の姿との使い分けをするが、やっている事は貸しビル内の小さな出来事程度です。
本作ではヴァインの行動によって悪魔たちに危機的な状況が訪れるが、それは非常に分かりにくいです。
全体的に言える事だが、ストレートな作品ではなく、単純な計算をややこしく複雑難解にして答えを導き出している感じです。
主人公のヴァインはそもそも何者か分からないし、なぜか彼が中核にいるのか分からない。
低予算という事でアクション性がほとんどなく、主に会話で物語を展開させるので、色々と工夫をしていると言えます。
その影響で簡単な内容のはずが、物語が進むにつれてワケが分からなくなり、ラストではなぜそうなったのか分からない。
悪魔という設定はゴマンとあるけど、本作では負の感情を糧にして腹を満たす独自の解釈は面白いと感じた。
それに監督が特殊メイクのスペシャリストというだけに、本作の悪魔たちの造形は素晴らしいの一言です。
しかし、それ以上に内容が娯楽的ではなく、悪魔を用いているだけで中身は社会派のストーリーだと言えます。
ハッキリ言って、途中で何度も寝落ちするぐらい退屈であるが、特殊メイクだけは超大作に引けを取らないレベルでした。