デビルズ・メタル RE-2357

作品紹介

公開年月  2015/08/28
ジャンル  ホラー/コメディ
原作  なし
監督  ジェイソン・リー・ホーデン
脚本  ジェイソン・リー・ホーデン
製作  アンドリュー・ビーティ
製作国  ニュージランド
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

田舎町に引っ越してきた冴えない少年ブロディは新しい環境に馴染めずにいた。
だが、大好きなヘビーメタルを通じて同世代の少年ザックと親しくなり、バンドを結成する。
ある日、敬愛するメタルスターの隠れ家を偶然にも発見したブロディたちは、不思議な力を持つという楽譜を譲り受ける。
早速とブロディたちは演奏するが、その楽譜は古代の邪悪な悪魔を呼び出すモノだった。

登場人物&出演者

ブロディ(演:ミロ・コーソーン)
主人公。ギター担当。母親は精神病棟に入り、伯父に引き取られる形で田舎町にやって来る。
ミロ・コーソーンは20作に出演し、代表作に『Blood Punch』があります。
学校では完全に浮いた存在で、当然のように馴染めずつまらない日々を送っている。
そこにザックと出会った事で運命が一変し、毎日が楽しくて仕方がない生活となっていく。
でも、母親に対しては恨みを持っている一方で愛情もある複雑な感情を抱いている。
当然のように学校のマドンナとくっつく展開になりそうだが、なぜかザックに取れてしまう。
主人公なので最後はおいしいところ取りで、悪魔を倒して彼女を手に入れる。

ザック(演:ジェームズ・ブレイク)
ブロディの友人。ベース担当。学校で傷害事件を起こし退学。父親の自動車修理工場で働く。
ジェームズ・ブレイクは本作が長編映画初出演、『ホビット/思いがけない旅』ではボディダブルとして参加しています。
田舎町では小さな悪事を繰り返す問題児で、主人公並みにヘビメタをこよなく愛している。
前々から浮いた存在だったが、ブロディのおかげで運命が変わるが、なぜかメディナといい感じになるという。
どう考えてもブロディを裏切ったクソ野郎だが、最終的には仲直りするのです。
それで最後は自らの身を捧げて悪魔に乗っ取られるが、英雄的な犠牲でチャラにする。

メディナ(演:キンバリー・クロスマン)
ヒロイン。高校では一番人気のマドンナ的存在。デヴィッドと付き合っている。
キンバリー・クロスマンは36作に出演し、他に脚本家や映画プロデューサーとしても活躍しています。
主人公と敵対する男と付き合う王道で典型的なヒロインで面白味がない設定。
ひと目会っただけで主人公に迫っていくが、それはどう考えてもビッチにしか見えない。
ヘビメタを聴いた瞬間にビッチなヒロインは、メタルなビッチヒロインに覚醒します。
悪魔ゾンビが出たところで斧を振り回していくが、明らかにムリのある設定だった。

ディオン(演:サム・バークレー)
典型的ないじめられっ子。キーボード担当。ダンジョンゲームをこよなく愛するオタク。
サム・バークレーは5作に出演し、本作が長編映画二作目となります。
どう見てもヘビーメタルとは縁もゆかりもないオタクだが、なぜかバンドに加入している。
乱入してきた悪魔ゾンビによってプレデターのように頭と背骨を引っこ抜かれて死亡。

ジャイルズ(演:ダニエル・クレスウェル)
救助訓練用の人形に暴行して停学になる。ドラム担当。ダンジョンゲームで難癖をつける。
ダニエル・クレスウェルは3作に出演し、本作が長編映画二作目となります。
こちらもヘビーメタルとは縁がないように見えるが、人数合わせで強引にねじ込まれる。
ブロディとメディナを守る為に体を張るも、両腕を引っこ抜かれて犬死にする。

デヴィッド(演:ニック・ホーキンス=スミス)
ブロディの従兄弟。両親は敬虔なクリスチャンだが当人は悪質で典型的ないじめっ子。
ニック・ホーキンス=スミスは本作が映画デビュー作となっています。
同居しているブロディを完全に見下していて、何かとちょっかいを出そうとするバカ。
悪魔ゾンビにはならず家に帰ったところをブロディが問答無用に殺される。

感想

個人的な評価

ゾンビ映画は無限の可能性を持った映画界の万能的な触媒として知られる。
どんな要素でも高い親和性を発揮し、独自の世界観を展開していく。
本作は正統なゾンビ映画というワケじゃないが、それに近い要素を持っています。
いわゆる悪魔ゾンビというジャンルであり、そこにヘビーメタルが融合した内容となります。
ヘビーメタルは黒、ドクロ、タバコ、酒を連想し、パフォーマンスは攻撃性と男らしさ。
ゾンビ映画においてはそれらの要素は非常に親和性が高いのは言うまでもないです。
更にヘビーメタルは悪魔崇拝に近いようなスタイルを持っているのも大きな特徴だろう。
それが本作で当然のように発揮され、合間に流れる激しい曲も心地良いBGMとなる。
ザックがブロディを裏切るという軽いドラマを適当に消化して、後半は悪魔ゾンビを倒すサバイバルを展開していきます。
基本的に本作は真面目に悪ふざけをしている作品で、下ネタは当たり前の演出となります。
これが好きな人にとっては堪らない内容だが、逆に好きじゃない人は下品に映ります。
自分は別に下ネタは嫌いじゃないが、決して好きというワケじゃないので、終始に渡って引け目で鑑賞していました。
きっと笑うシーンだろうというところでは笑えず、なぜかずっと真顔で鑑賞しました。
作品も中身がないし、ゾンビ映画とも言えないので、期待していたモノと違っていました。
もっとぶっ飛ぶような内容だと思っていたのに、案外大人しい展開だったのも残念です。
あとはヒロインがビッチでなぜか斧を振り回す姿にも納得ができなかったのも大きい。
ヘビーメタルという要素以外は目新しさがなく、ゾンビ映画としても微妙な内容だった。