フリー・ファイヤー RE-2662

作品紹介

公開年月  2017/04/29
ジャンル  アクション/コメディ/犯罪
原作  なし
監督  ベン・ウィートリー
脚本  エイミー・ジャンプ、ベン・ウィートリー
製作  アンディ・スターク
製作国  アメリカ、イギリス
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

とある倉庫に集まった二組のギャングは銃の取引を行おうとしていた。
ある揉め事から交渉が決裂してしまい、突如として現場は壮絶な銃撃戦を展開する。
全員瀕死の発狂状態の中で、最後まで生きる残るヤツは誰なのか分からない。

登場人物&出演者

ジャスティン(演:ブリー・ラーソン)
武器取引に立ち会った女ギャング。アイルランドから来たクリスにヴァーノンを紹介する。
ブリー・ラーソンは近年の出演作に『キングコング:髑髏島の巨神』、『ルーム』がある。
ヴァーノンとは知り合いだが、軽い感じで話しかけてくる彼に対して快く思っていない。
緊張感のある取引の中で、クリスから食事に誘われ、一度は断るも考え直して受ける。
撃ち合いとなって最初はヴァーノン側にいたが、撃たれてからクリスの方にところに移る。
最後はオードとクリスを撃ち殺し、金を持って倉庫を出ようとするも警察が到着した。

クリス(演:キリアン・マーフィ)
IRAの構成員。アイルランドの武器商人。ジャスティンを通じてヴァーノンから武器を買う。
キリアン・マーフィは近年の出演作に『ダンケルク』、『ハイドリヒを撃て!/「ナチの野獣」暗殺作戦』などがあります。
同じ構成員のフランクを信頼するが、彼の連れてきた弟とその友人をあまり信用していない。
スティーヴォが撃たれた事で銃撃戦となり、右腕を撃たれるもかすり傷で応戦していた。
話しの分かるオードと取引を続行させようとするが、外部の狙撃手により失敗する。
最後は生き残ったオードと和解するが、やって来たジャスティンに撃たれて死亡した。

フランク(演:マイケル・スマイリー)
IRAの構成員。クリスが信頼する右腕。弟のスティーヴォとその友人バーニーを連れて来る。
マイケル・スマイリーは代表作に『キル・リスト』、『ワールド・エンド/酔っぱらいが世界を救う!』などがあります。
約束した取引の時間が10分過ぎただけで苛つき、遅れてやって来たオードに悪態をつく。
オードたちを信用しておらず、終始に渡って憎まれ口や睨みを利かせて警戒していた。
弟が撃たれて銃撃戦になってから応戦するが、その時に足を撃たれて動けなくなる。
最後は仲間を呼ぶ為に電話のところに向かったが、追いかけたヴァーノンに射殺される。

バーニー(演:エンゾ・シレンティ)
スティーヴォの友人。車の調達と銃の持ち運び役としてフランクに雇われていた。
エンゾ・シレンティは代表作に『ダーク・グラビティ』、『オデッセイ』などがあります。
スティーヴにとって親友であり、前夜での殴り合いについての話しを聞いていた。
銃撃戦が始まるとなんとか隠れるが、銃を携帯しておらず、動けないまま隠れていた。
最後はスティーヴォのところに向かうが、パニック状態でなぜかゆっくり歩いて射殺された。

スティーヴォ(演:サム・ライリー)
フランクの弟。薬物中毒者。前夜にバーで男と殴り合いをしたせいで左目に青アザを作る。
サム・ライリーは代表作に『マレフィセント』、『高慢と偏見とゾンビ』などがあります。
そのせいで頭痛がしていたが、バーニーからヘロインを渡されてなんとかごまかした。
取引現場に立ち会ったが、殴った男が取引相手の仲間であるハリーだと知って顔を隠す。
しかし、バレてお互いに罵った結果、ハリーに撃たれて取引は中止になって銃撃戦となる。
最後はバンで逃げようしたハリーを追いかけるが、落とされてタイヤで頭部が潰れて死亡。

ヴァーノン(演:シャールト・コプリー)
南アフリカ出身のイギリス人。ジャスティンとは顔見知りで今回の取引に応じた。
シャールト・コプリーは近年の出演作に『ハードコア』、『チャッピー』などがあります。
子供の頃に神童と誤診されたせいで、周囲の期待を裏切って現在の裏社会に身を置く。
言動の悪さからクリスから嫌悪感を抱かれ、相棒であるマーティンから注意を受けていた。
銃撃戦になってからかすり傷でも文句を垂れ、倉庫の一角になる電話を取ろうとする。
最後はフランクを追いつめるも火をつけられ火傷を負い、やって来たクリスに撃ち殺された。

オード(演:アーミー・ハマー)
ジャスティンやクリスたちを出迎えた取引相手の交渉役。ヒゲを蓄えるナルシストな男。
アーミー・ハマーは代表作に『ソーシャル・ネットワーク』、『ローン・レンジャー』などがあります。
不測の事態に備えてヴァーノンに金で雇われているせいか、それ以上の事は何もしない。
今回の取引をスムーズに進めようとするが、ハリーの暴走で銃撃戦になって仕方なく応戦。
途中まで余裕の態度だったが、スティーヴォがガスタンクを爆発させたせいで状況が変わる。
最後は生き残ったクリスと和解するが、やって来たジャスティンに呆気なく射殺された。

マーティン(演:バボー・シーセイ)
ヴァーノンの相棒。ヴァーノンから「使用人」と呼ばれるが、それを嫌って言い直している。
バボー・シーセイは代表作に『サヴァイヴ/殺戮の森』、『アン・イン・ザ・スカイ/世界一安全な戦場』などがあります。
取引では口悪く話すヴァーノンを冷静に注意し、お金を渡されて機械で数える役を担う。
銃撃戦となって頭を撃たれて倒れてしまい、ジャスティンが様子を見ている間に気を失う。
実は金を独り占めしようと狙撃手をやっていたが、始末された事で結局は失敗する。
最後は目を覚まして金を持っていこうとするも、頭の傷は致命傷で立ち止まって倒れて死亡。

ゴードン(演:ノア・テイラー)
ヴァーノンの部下。取引が行われる場所の隣で銃を積んだバンでハリーとともに待機する。
ノア・テイラーは代表作に『あの頃ペニー・レインと』、『オール・ユー・ニード・イズ・キル』などがあります。
取引が成立すると、バンをハリーに運転させて誘導すると、銃が入った箱を取り出した。
銃撃戦が始まると着弾して飛んできた破片で顔をケガし、狙撃手により足を撃たれてしまう。
最後は逃げようとしたジャスティンを追いかけるが、返り討ちに遭って射殺された。

ハリー(演:ジャック・レイナー)
今回の取引でヴァーノンが連れてきたチンピラ。ヴァーノンに認められて仲間入りを目指す。
ジャック・レイナーは代表作に『トランスフォーマー/ロストエイジ』、『ロイヤル・ナイト/英国王女の秘密の外出』などがあります。
実は前夜にスティーヴォが妹の顔に傷をつけて殴り合いとなって恨みを募らせていた。
スティーヴォを見て逆上すると、取引を無視して銃を発砲した事で銃撃戦が始まってしまう。
雇われたヴァーノンに対しても悪態をつくなど、スティーヴォ以上の危ないヤツとなる。
最後は金を持ってバンで逃げようとしたが、スティーヴォを轢き殺すも撃たれて死亡。

感想

個人的な評価

本作は巨匠マーティン・スコセッシが製作総指揮を務め、ベン・ウィートリーが監督を務めています。
トロント国際映画祭の「ミッドナイト・マッドネス部門」で観客賞を受賞した作品です。
この作品については、たまたま見ていた予告編で気に入って借りた作品となります。
イギリス映画という事で銃撃戦でありながら、あくまで倉庫が舞台となっているので、案外そこまで派手な銃撃戦ではないです。
ただ、本作で注目するべきは近年活躍が目覚ましい豪華な顔ぶれになると思います。
『ルーム』でアカデミー主演女優賞を受賞したブリー・ラーソン、『コードネーム/U.N.C.L.E.』などで知られるアーミー・ハマー、個性派俳優のシャールト・コプリーなどが出演しています。
物語のほとんどが銃撃戦となる中、イギリス的なコミカルな場面やアメリカと違った下品なネタも次々と繰り出されています。
基本的にストーリーはほとんどなく、撃ち合いをして誰が生き残るかという点になります。
みんなが負傷しているせいで、途中から立っている人がおらず、みんな地面に這いつくばっているシュールな光景が展開されています。
個人的にはマーティン・スコセッシの作品はあまり合わないので、その名前を聞いた瞬間に少し不安を持ちました。
結局、それが遠からず当たってしまい、なんだかよく分からない状況で、ただ撃ち合っているだけの展開に飽きてしまった。
そこには大したドラマはないし、あったとしても伏線が弱いので、銃撃戦をどれだけ面白くするかがポイントとなった。
しかし、監督はリアルな銃撃戦を描こうとして緻密な計算をしたけど、残念ながら面白さを加味する事を失念していたようです。
ずっと似たような展開が続いてしまう為に観ている側の緊張かが事切れてしまい、そこからは惰性でただ鑑賞している状態となってしまった。
やはり、こういう舞台が変化しない映画というのは、どれだけ観ている側を飽きさせない仕掛けが重要となってきます。
ベン・ウィートリー監督は銃撃戦に矛盾が出ないように気を遣っていたらしいが、それを物語の主軸にしてしまったのは間違いだと思いました。
多少の矛盾が出たとしても、面白ければ許せるはずだから、ここに力を入れて欲しかった。
所詮はギャングなので冷静なヤツはいないのは当然だが、せっかく個性派俳優もいるのだから、もっと濃いキャラクターにしても良かったと思う。
今回は少しばかりハードルを高くしたせいもあって、期待値よりも低かったという印象を受けた作品でした。