ポイズンローズ RE-3175

作品紹介

公開年月  2019/11/29
ジャンル  サスペンス
原作  なし
監督  ジョージ・ギャロ、フランチェスコ・チンクエマニ
脚本  フランチェスコ・チンクエマニ、ルカ・ギルベルト、ほか
製作  ジェフ・エリオット、オスカー・ジェネラル、ほか
製作国  アメリカ、イタリア
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

元アメフトスター選手で凄腕の探偵カーソン・フィリップスは、昔の恋人シェインから彼女の娘ベッキーを救って欲しいと頼まれる。
調査を開始した日から、カーソンは何者かに命を狙われる事になり、捜査の進展とともに死者が出るも、とある犯罪組織の一味が浮かび上がる。
組織のボスはテキサスを中心に数百万ドル級の獲物ばかりを狙う悪党ドクが浮かび上がり、カーソン危険を承知で最後の大仕事に打って出るのだった。

登場人物&出演者

カーソン・フィリップス(演:ジョン・トラボルタ)
主人公。ロサンゼルスで探偵業を営む。以前はアメフトのスター選手として活躍していた。
ジョン・トラボルタは近年の出演作に『ワイルド・レース』、『ギャング・イン・ニューヨーク』などがあります。
ドクから八百長の試合を持ちかけられて引き受けるが、そのせいで選手生命を絶たれた。
地元に帰るとジェインと再会を果たし、彼女からベッキーが実の娘だと聞かされて父親面に。
街を牛耳っているドクに捜査から手を引くよう忠告されるが、ジェインの為に断行する。
最後はマイルズを犯人だと白状させ、ベッキーの無実を証明し、三人で静かに暮らす事に。

ジェイン・ハント(演:ファムケ・ヤンセン)
カーソンの元恋人。今はガルベストンで夫の石油会社を引き継いで娘と一緒に豪邸で暮らす。
ファムケ・ヤンセンは近年の出演作に『殺し屋』、『ステータス・アップデート』がある。
過去にカーソンに置いて行かれてしまい、それでも未だに彼を最愛の人だと娘に話していた。
娘のベッキーがハッピーに暴力を振るわれ、浮気までされていると知って何か手を打つ。
実は結婚する前にカーソンとの肉体関係でベッキーを身籠もり、20年越しに真実を話した。
最後は真の黒幕だとカーソンにバレるも後の祭りで、病気で余命が短く三人で静かに暮らす。

・ベッキー(演:エラ・ブルー・トラボルタ)
ジェインの一人娘。地元のアメフトでスター選手のハッピーが夫。浮気と暴力を受けている。
エラ・ブルー・トラボルタは代表作に『オールド・ドッグ』、『ギャング・イン・ニューヨーク』などがあります。
ローズが愛人だと知っていて、なんとか報いを受けさせようと銃を手にするも行動できず。
ハッピーが試合後に死んでしまうと、彼の浮気で恨んでいる事から容疑者となってしまう。
カーソンが父親だと勘で分かって単独で会いに行くと、しばしの会話を楽しんでいた。
最後はカーソンのおかげで容疑が晴れて、ようやく揃った両親と束の間の平穏な生活を送る。

ビング・ウォルシュ保安官(演:ロバート・パトリック)
カーソンとは顔馴染み。以前はアメフト選手でカーソンと同じチームで活躍していた。
ロバート・パトリックは近年の出演作に『ザ・ランドロマット/パナマ文書流出』、『プリズン・ランペイジ』などがあります。
ドクが裏から手を回して保安官になっているが、あくまでも彼の指示に従っている状態。
ハッピーが死んだ事でカーソンが独自に捜査するが、犯人をベッキーだと考えていた。
ベッキーを追っていたが、真犯人を挙げるというカーソンの言葉を信じて少しだけ待った。
最後はカーソンにマイルズが真犯人だと言われ、約束通りベッキーの捜査を打ち切った。

スライド(演:ピーター・ストーメア)
カーソンとは顔馴染み。元祖ヒッピー。昔から大量の幻覚剤を摂取しているドラッグ中毒者。
ピーター・ストーメアは近年の出演作に『ダブル・ミッション/報復の銃弾』、『V.I.P.修羅の獣たち』などがあります。
カジノクラブではドクたちとポーカーをして、何かとロレンゾを小バカにする小言を言う。
基本的に立場は中立的で顔馴染みのカーソンを信用し、知っている事をベラベラを話す。
ハッピーがドクに借金をしていて、試合では八百長で負けるように仕向けられた事も話した。
最後はカーソンに問い詰められ、マイルズとロレンゾがドラッグを売っていると話した。

ハッピー・チャンドラー(演:デヴィン・エラリー)
地元のアメフトのスター選手。ベッキーと結婚しているが、スター選手なので浮気をする。
デヴィン・エラリーは本作が長編映画デビュー作となります。
ガルベストンではいろんな女に手を出していて、ベッキーには平然と暴力を振るっている。
カジノクラブにやって来たカーソンを見ると、アメフトで八百長をした彼をバカにしていた。
ドクが背後にいるおかげで気が大きくなっていて、バカにする人間に暴力を振るうクズ。
裏ではマイルズとロレンゾの作るドラッグを摂取するが、粗悪なブツを手渡されてしまう。
最後は試合中に突然激しい痙攣を起こし、粗悪なドラッグのせいでそのまま死亡した。

ロレンゾ・ロドリゲス(演:ブレリム・デスターニ)
ドクのカジノクラブでゲームを楽しんでいた。企業家を自称する。高いシャツを着ている。
ブレリム・デスターニは代表作に『Dossier K.』、『小さな独裁者』などがあります。
以前はマイルズの療養所でトイレ掃除をしていたが、彼と組んでドラッグを売り捌く事に。
そのおかげで羽振りが良くなって、街を牛耳るドクの商売を邪魔するぐらい成り上がる。
療養所を探っていたカーソンが邪魔になり、暗殺しようと仕掛けるも結局は失敗してしまう。
最後は療養所でカーソンを追い詰めるが、射撃の腕が絶望的に下手で逆に射殺された。

マイルズ・ミッチェル(演:ブレンダン・フレイザー)
ガルベストンの療養所で経営している。カーソンとは大学時代のアメフト部の後輩の間柄。
ブレンダン・フレイザーは近年の出演作に『ウソはホントの恋のはじまり』、『スティーラーズ』などがあります。
経営は上手くいっておらず、療養している患者以外は新規がおらず、ほとんど儲けがない。
ロレンゾと組んでドラッグを作って売り捌いて、借金しているドクに返済をしていたという。
ハッピーにもドラッグを渡していたが、八百長で負けさせる為に粗悪なブツを渡していた。
最後はカーソンに悪事が全部バレてしまい、白状したところで恨む患者に撃たれて死亡した。

ローズ(演:カテリーナ・グレアム)
ドクの一人娘。カジノクラブのオーナー。クラブでは歌手としても客たちに歌声を披露する。
カテリーナ・グレアムは代表作に『ダンス・レボリューション2』、『オール・アイズ・オン・ミー』などがあります。
地元のアメフト選手で有名人のハッピーを愛人にして、父親からの公認の仲になっている。
最後はハッピーが死んでも一切悲しむ事なく、調査するカーソンに快く酒を奢っていた。

ドク(演:モーガン・フリーマン)
カーソンとは顔馴染み。小さな胴元から大物ブローカーに成り上がったテキサスの実力者。
モーガン・フリーマンは近年の出演作に『エンド・オブ・ステイツ』、『くるみ割り人形と秘密の王国』などがあります。
当然のように地元では誰もが知る人物であり、街を牛耳っているが欲望はまだ満たされず。
マイルズとロレンゾがドラッグの売買を始めると、そのせいで商売の邪魔になっていた。
当初はカーソンから黒幕として疑われるが、「絶対に負けない」という言葉を三度も言う。
最後は邪魔者が都合良く消えた上に、ジェインの石油会社も手に入れて商売を拡大していく。

感想

個人的な評価

本作は『ミッドナイト・ラン』シリーズで知られるジョージ・ギャロが監督を務めています。
なんと言っても、ジョン・トラボルタとモーガン・フリーマンの共演、他にブレンダン・フレイザーやファムケ・ヤンセンの豪華キャストだろう。
ジャケットには「超絶アクション」と書いてありますが、残念ながら銃撃戦はあまりなくて主に調査をするミステリーという内容になります。
ハッキリ言って、ストーリーだけで見たら本作は退屈で眠くなりそうなノンビリとしたテンポで、途中で寝てもおかしくないぐらいつまらないです。
しかし、本作はストーリーが最大の魅力じゃなく、豪華すぎるキャストがすべてになっていると感じました。
これは完全にキャストたちの知名度だけの作品であり、脚本や演出は彼らを登場させる為の道具にしかなっていません。
相変わらず主人公を演じるジョン・トラボルタはカツラを被ってハードボイルドな感じで、ナレーションをしながら淡々と物語を進めていきます。
一方のモーガン・フリーマンはさすがに大物を演じさせたら右に出る者はおらず、本作では「俺は絶対に負けん」というセリフを3回も口にしています。
主人公は地元に帰って元恋人と関係を修復し、実は娘がいて、最終的に三人で平穏な生活を手に入れるフワッとした着地になります。
モーガン・フリーマンも街を牛耳っていて、そこに石油会社も手に入れて、更に権力を増すだけで特に何かあるワケでもない。
他にファムケ・ヤンセンのアンチエイジングを意識したボトックスによる整形顔は少し厳しい感じだが、それ以上にブレンダン・フレイザーの変わり様は衝撃的です。
『ハムナプトラ』シリーズでイケメンの主人公だったのに、今ではハゲたデブのオッサンになってしまい、全盛期を知る人間ならばみんな驚くだろう。
しかも、本作での役は黒幕のようでモーガン・フリーマンやファムケ・ヤンセンの引き立て役になったピエロだったのも残念すぎる扱いでした。
それと保安官役のロバート・パトリック、ヒッピー役のピーター・ストーメアもちょい役ながらほとんど活かされていない。
とにかく、本作は知名度を利用されたキャストだけで、それ以外にはまったく見所がないほど面白くない作品でした。