作品紹介
公開年月 | 2016/11/11 |
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ジャンル | ホラー |
原作 | なし |
監督 | ブライアン・ベルティノ |
脚本 | ブライアン・ベルティノ |
製作 | ウィリアム・グリーン、アーロン・L・ギンズバーグ、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
10歳の娘リジーと二人暮らしする若いシングルマザーのキャシーは、父親に会いに行くべく深夜の田舎道を車で移動していた。
雨が降る中、キャシーとリジーを乗せた車が事故を起こして立ち往生し、助けを求めて歩き始めた二人は周囲の異様な雰囲気に気付く。
やがて、怯えていたキャシーとリジーの前に森の中から現れた正体不明の生物が襲いかかるのだった。
登場人物&出演者
・キャシー(演:ゾーイ・カザン)
主人公。シングルマザー。酒に溺れる日々を送る。一人娘リジーとの仲は険悪になっている。
ゾーイ・カザンは代表作に『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』、『恋するベーカリー』などがあります。
マトモに娘を育てられない生活力のなさを痛感し、何かと感情的に八つ当たりしている。
連れて来る男も似たような性格で、それを止めようとするリジーの気持ちが理解できない。
怪物に遭遇してケガを負っていくが、なんとかリジーだけでも助けようと力を振り絞る。
最後はリジーを逃がそうと囮作戦を敢行するも意味がなく、結局は単なる犬死にしてしまう。
・リジー(演:エラ・バレンタイン)
キャシーの一人娘。だらしない母親と二人暮らしする。ダメな母親に疲れ切っている。
エラ・バレンタインは代表作に『赤毛のアン』シリーズ、『スタンドオフ』などがあります。
酒を浴びるほど飲んで眠っている母親にナイフを突き付けるほど嫌っているが離れられない。
複雑な気持ちを抱えたまま別居する父親の元に行くが、どこか納得できない部分がある。
怪物に遭遇して母親が体を張って守ってくれると、正直になって死なせたくないと訴える。
最後は母親を犬死にさせるが、怪物にスプレーの炎を浴びせて倒して生還を果たした。
・ジェシー(演:アーロン・ダグラス)
レッカー車の男。事故現場に到着すると、キャシーの車をレッカーしようと準備を始める。
アーロン・ダグラスは代表作に『デッドコースター』、『サイレントノイズ』があります。
なぜかキャシーとリジーの荷物を自分のトラックに置いて、簡単な修理を始めていく。
その過程で近寄る怪物の存在を察知すると、周囲を見渡すが音もなく襲われる事に。
最後は片腕を千切られた状態で這いつくばるが、結局は逃げられず怪物に食い殺された。
・ロイ(演:スコット・スピードマン)
キャシーの連れ込んだ男。キャシーと同じく酒浸りで典型的なクズでダメな男。
スコット・スピードマンは代表作に『アンダーワールド』シリーズ、『白い沈黙』がある。
酒が切れて禁断症状に追い込まれると、車のカギを隠したリジーから強引に奪い取った。
感想
個人的な評価
本作は『未体験ゾーンの映画たち2017』にて上映された作品となります。
監督、脚本、製作を務めるブライアン・ベルティノは『ストレンジャーズ』シリーズや『鮮血ピエロの惨劇』で知られています。
ストレートなタイトルのワリに本題のモンスターは添え物程度で、あくまで本作は母と娘の物語が中心になっています。
ハッキリ言って、モンスターの造形はかなり適当であり、一見して雑に作られた「ヴェノム」のような感じでした。
もちろん、本作ではその正体を暴くような事をせず、主人公とその娘が生還する目的だけに焦点を当てている。
単純なモンスター映画としたら非常に陳腐でつまらなく、なんの工夫もなくてゴミとも言えるレベルである。
だからこそ、本作ではダメな母親と、嫌っているけど離れられない娘の複雑な心情を中心に持っていっていると思います。
内容として30分程度しかなく、厚みを持たせる為に母親と娘のドラマを引き出すが、こちらもそこまで面白いワケじゃないです。
モンスターについては何一ついいところがなく、最後は子供に殺されてしまう程度なので、そのせいでより残念な感じになっています。
一方で冒頭から母親のダメ人間っぷりをしつこく描いているが、かなり浅いところしか見せていないせいで不快感はほとんどない。
やはり、どうせならば、不快感を与えるほどのダメ人間っぷりを演出するべきで、最後に見せる優しさでのギャップを狙うべきだった。
中途半端にいい人にしようとした結果、なんだか犬死にしただけだし、モンスターも弱すぎて尚更囮になった意味がないと思った。
本作の元凶は娘を成長させる為に物語を構築してしまった事で、母親の優しさ、モンスターの恐ろしさを犠牲にしてしまっていると感じました。
所詮は「未体験ゾーンの映画たち」が取り上げる作品なので、過剰な期待をせずに鑑賞するべきだと教えてくれました。