アイ・スパイ RE-2361

作品紹介

公開年月  2002/11/01
ジャンル  コメディ/アクション
原作  テレビドラマ『アイ・スパイ』
監督  ベティ・トーマス
脚本  デヴィッド・ロン、ジェイ・シェリック、ほか
製作  マリオ・カサール、ベティ・トーマス、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

肉眼でもレーダーでも捉えられないインビジブル機能搭載の最新型ステルス戦闘機“スイッチブレイド”が何者かに盗まされる。
それが武器商人ガンダースの手に渡り、それをブダペストで行われるボクシングのタイトルマッチの前夜パーティで入札をしようとする。
ここで米国の国歌保安局BNSは、戦闘機の奪回をスペシャル・エージェントのアレックスに託し、その相棒にタイトル戦に出場する無敗のボクサー、ケリーを指名するのだった。

登場人物&出演者

アレックス・スコット(演:オーウェン・ウィルソン)
主人公。国家保安局の一般エージェント。知識や戦闘の訓練を受けているがマヌケである。
オーウェン・ウィルソンは近年の出演作に『クーデター』、『マイ・ファニー・レディ』などがあります。
任務は真面目にこなすが、詰めの甘さによって結果的に失敗してしまう。
BNSのエースが不在の中で重要な任務を担うが、基本的にあまり信用されていない。
ボクシングチャンピオンのケリーを組むが、絵に描いたような凸凹コンビという感じでした。

ケリー・ロビンソン(演:エディ・マーフィ)
主人公。57戦無敗のボクシングチャンピオン。オレ様主義で自分がすべての中心である。
エディ・マーフィは近年の出演作に『ジャックはしゃべれま1,000』、『ペントハウス』などがあります。
年間で2400万ドルも稼ぎ出すボクサーで、自分には絶対の自信を持っている。
一度口が開けば、止めどもなく言葉が出てくるほど、おしゃべりで調子に乗るタイプ。
当初はアレックスをバカにしていたが、最終的に無二の親友のような存在になっていく。

レイチェル・ライト(演:ファムケ・ヤンセン)
国家保安局BNSのエージェント。局内では優秀なエージェントでカルロスと組んでいる。
ファムケ・ヤンセンは近年の出演作に『96時間/レクイエム』、『X-MEN:フューチャー&パスト』などがあります。
中盤辺りに登場するが、その前からアレックスが何気ない前フリをしています。
さすがにファムケ・ヤンセンはスタイルが良く、それだけでも充分な存在と言えます。
まさかの二重スパイという王道のパターンは、ファムケ・ヤンセンだから許せる。

アーノルド・ガンダース(演:マルコム・マクダウェル)
悪役。武器商人。最新型ステルス戦闘機“スイッチブレイド”を競売にかける。
マルコム・マクダウェルは近年の出演作に『エグザム:ファイナルアンサー』、『ホーム・アローン5』などがあります。
ラストボスとも言わんばかりの圧倒的な存在感を放っていました。
本作の悪役なのに登場回数が少なく、あまり見せ場がなかったのは残念である。

カルロス(演:ゲイリー・コール)
国家保安局BNSエージェントでみんなが憧れる存在。ポマードたっぷりのポニーテール。
ゲイリー・コールは代表作に『ドッジボール』、『ザ・リング2』などがあります。
登場の度にメキシカンな演出があるけど、実際はアメリカ出身でラテンとは無関係です。

感想

個人的な評価

原作は1965年から1968年にかけて放映されたテレビドラマです。
日本でも1970年に『スパイ専科’70』というタイトルで放映されています。
監督は女優として活躍していたベティ・トーマスで、映画監督として『ドクター・ドリトル』や『モテる男のコロし方』があります。
本作は典型的なバディ映画であるが、その設定は少しばかりコメディ寄りになっています。
エージェントのアレックスは局内でお荷物状態だが、知識や戦闘については一通り訓練を受けています。
決定的なところで凡ミスをして、その評価を著しく落としてしまっている。
もう一人の主人公であるケリーはボクシングチャンピオンで、やたらと口達者でお調子者。
こんな凸凹の二人がコンビを組んで、大量虐殺を実現する兵器を奪い返します。
アレックスを演じるオーウェン・ウィルソンは真面目なキャラクターで似合っています。
ケリーを演じるエディ・マーフィはエディ・マーフィだが、それはそれで楽しめる。
口を開けば、止めどもなくあふれ出す言葉はエディ・マーフィの十八番でしょう。
一方のオーウェン・ウィルソンは無能というワケじゃないが、どこか抜けているのも良い。
そこに割って入る女性エージェントのレイチェルを演じるファムケ・ヤンセンは力強くてセクシーです。
まさに「オレ様」のような状態のエディ・マーフィが演じるケリーだが、完全になりきっているか、本人の素がそれなのか、非常に上手く演じている。
エディ・マーフィの一人舞台とも言えるようなコメディ部分だったと思います。
物語としては新鮮味がないけど、テンポが良く、バディ映画としても悪くないです。
ただ、エディ・マーフィが出ているので、全体的に軽くなってしまうのは仕方ないでしょう。
それでもオーウェン・ウィルソンがサポートし、ファムケ・ヤンセンは華を与え、ベテランのマルコム・マクダウェルが脇を固めてくれる。
気楽に楽しむポップコーン映画として悪くない作品だったと思います。