フォービドゥン/呪縛館 RE-2513

作品紹介

公開年月  2016/09/09
ジャンル  ホラー/サスペンス
原作  なし
監督  D・J・カルーソー
脚本  ウェントワース・ミラー、D・J・カルーソー
製作  ガイヤー・コジンスキー、ヴィンセント・ニューマン、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

田舎町の古い邸宅で新生活をスタートさせたデイナと夫デヴィッド、5歳の息子ルーカスの三人家族。
引っ越して早々気味の悪い不可解な出来事が連続して起き、デイナは家屋の屋根裏に隠された部屋を発見する。
やがて、秘密の部屋のカギを見つけたデイナは、封印された扉を開くと、この家にまつわる恐ろしい過去を知るのだった。

登場人物&出演者

デイナ(演:ケイト・ベッキンセイル)
主人公。建築家。赤ん坊を亡くした事で精神的に病んでいた。夫に隠れてタバコを吸う。
ケイト・ベッキンセイルは近年の出演作に『アンダーワールド/ブラッド・ウォーズ』、『ミラクル・ニール!』などがあります。
隠された屋上の部屋が気になって、なぜか一人で調べるというバカな行動を取る。
元から精神が不安定なのに、夫の助けや協力を求めずに勝手な行動している時点でおかしい。
相談もせずに友人を招いた夕食会で遅れた上に突如発狂して全員を引かせる行動を取る。
これはどう考えても精神病院に行くべきだと思わせるような危ない人でした。

デヴィッド(演:メル・レイド)
デイナの夫。建築家の妻と違って何もしていない。でも、出張する仕事を持っているらしい。
メル・レイドは代表作に『ボヴァリー夫人とパン屋』、『レジェンド/狂気と美学』がある。
息子ルーカスの面倒を見る良き父親で、情緒不安定なデイナも気を遣う良き夫でもある。
なぜか一人で悲劇のヒロインしているデイナの様子に都合良く気づかないという。
友人を招いた夕食会で発狂したデイナにマトモな言葉をかけられない無能と化した。
完全に製作側の都合で良いところを潰されてしまった残念なキャラクターでした。

ルーカス(演:ダンカン・ジョイナー)
デイナの息子。田舎町の家に引っ越したのは彼の為だという両親の言葉。
ダンカン・ジョイナーは代表作に『おとなのワケあり恋愛講座』、『パーフェクト・ガイ』などがあります。
家族の問題はデイナであるので、物語のカギじゃないし、何かあるワケでもない。
幽霊との関係がありそうだったけど、実はデイナの幻覚という扱いに困ったキャラクター。

ベン(演:ルーカス・ティル)
デイナたちが引っ越した田舎町の大工。どう見ても大工に見えないという。
ルーカス・ティルは近年の出演作に『X-MEN:アポカリプス』、『モンスタートラック』などがあります。
デイナにとって夫のデヴィッドよりも近い存在で、まんざらでもない様子を見せる。
何か発展しそうなニオイを漂わせるが、結局なんで出てきたのか分からない人。

ジュディス(演:マルシア・デ・ルース)
地元では古い家に取り憑いている幽霊の研究をする。デイナに家の資料を送っている。
マルシア・デ・ルースは代表作に『Under the Rainbow』、『タイニー・ラブ』があります。
訪ねてきたデイナに“失望の部屋”について説明をするという重要な役目を果たす。
もっと深く関わるキャラクターだと思ったら、その後に電話するも留守番になって出番終了。

感想

個人的な評価

あらすじから、本作は典型的な引っ越した家にいた悪霊や幽霊の類だと予想しました。
セオリーから言えば、主人公である妻は家が普通とは違っていると気づく。
そこから家の真実を知っていくと同時に、潜んでいた何かが襲いかかってくる。
それまで蚊帳の外にいた夫はようやく気づくと、今度は子供が狙われる。
更に外部から霊能力者的な人が出て、家にいた何かと対決するも犠牲になってしまう。
父親も倒れる中で母親だけは意識を保ち、何かを倒して子供を取り戻すという展開。
何度も観てきた展開をすぐに予想したけど、本作はその斜め上を行ってしまった。
これで面白くなっているなら問題ないのだが、本作は完全にやっちまった感じの作品。
「やまなし、おちなし、いみなし」という言葉が似合うような作品なのです。
主人公たちは田舎町の家に引っ越すが、そこには幽霊らしきモノが出てきます。
ただ、その幽霊が実際に何かやるワケじゃなく、単純に主人公が発狂しているだけです。
元から精神を病んでいた主人公だが、そこに引っ越した家にあった出来事をムリヤリくっつけている感じがしました。
その要素がちゃんと融合していれば納得できるが、本作は幽霊の設定は完全に手持ち無沙汰になってしまっている。
上手く主人公の病んだ精神と調和が取れず、ラストでは空中分解してしまいます。
そして、なぜか爽やかなラストを迎えているけど、最初と状況が変わっているどころか悪化しているように思える。
主人公が過去に背負った後悔が解消されるワケじゃなく、逆に息子を殺そうとする危ない行動に拍車がかかっている。
それなのにラストは全部解決しましたという感じで終わっているのは逆に唖然としました。
根本のアイディアは悪くないと思うが、それを上手く活用できない製作陣の無能さを感じた。
本作は結局のところ、ケイト・ベッキンセイルを見る為の作品でしかありません。