トータル・リコール RE-419

作品紹介

公開年月  1990/06/01
ジャンル  SF/アクション
原作  フィリップ・K・ディック 『追憶売ります』
監督  ポール・バーホーベン
脚本  ロナルド・シュゼット、ダン・オバノン、ほか
製作  バズ・フェイシャンズ、ロナルド・シュゼット
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

西暦2084年、人類は火星を植民地化し、多くの人間が移住していた。
火星では慢性的な酸素不足に悩まされ、エネルギー発掘会社と反乱分子の紛争が絶えない。
ごく普通の建設労働者ダグラス・クエイドは、毎夜行った事のない火星の夢に悩まされ、ずっと移住を願っていた。
そこで旅行の記憶を売るリコール社で契約すると、注射により眠りにつくが、突然クエイドは暴れ出すと、彼の生活はすべてウソだと知るのだった。

登場人物&出演者

ダグラス・クエイド/ハウザー(演:アーノルド・シュワルツェネッガー)
主人公。地球で建設会社で働く。妻のローリーと結婚8年で、毎夜火星の夢を見ている。
アーノルド・シュワルツェネッガーは近年の出演作に『エクスペンダブルズ』、『ターミネーター4』などがあります。
リコール社で旅行の記憶を楽しもうとしたが、実はダグラスこそが別人格の記憶だと知る。
同僚のハリーに命を狙われた事で、自分が火星を支配するコーヘイゲンの敵対者と判明する。
実はコーヘイゲンによりクアトーを抹殺する為に送り込まれた二重スパイであった。
しかし、ダグラスとして生きていく事を決め、リアクターを作動させ、火星を助ける事に。

ローリー(演:シャロン・ストーン)
ダグラスの妻。ダグラスとは8年の結婚生活を送る。火星の話しを避けようとしている。
シャロン・ストーンは近年の出演作に『シティ・オブ・ブラッド』、『ボビー』があります。
実はコーヘイゲンの部下、リクターの恋人でずっとダグラスの監視役として暮らしていた。
記憶が蘇ったと思い、銃で殺そうとするも反撃され、最終的にパンチで気絶させられる。
ダグラスを説得する為に火星までやって来て捕まえるが、メリーナの襲撃により失敗。
メリーナと殴り合いになるが、目を覚ましたダグラスに額を撃ち抜かれ離婚を言い渡される。

メリーナ(演:レイチェル・ティコティン)
火星の反乱組織メンバー。火星ではハウザーと恋人関係で帰りをずっと待っていた。
レイチェル・ティコティンは代表作に『フォーリング・ダウン』、『コン・エアー』などがあります。
ダグラスが火星に戻ると、平手打ちをして怒りを露わにするも彼を心配そうに歓迎した。
一度はダグラスを追い出すも、ローリーに捕まったダグラスを救出する手助けをした。

ジョージ/クアトー(演:マーシャル・ベル)
火星の反乱組織メンバー。組織の中でリーダー格であり、ダグラスの記憶を頼りにする。
マーシャル・ベルは代表作に『エルム街の悪夢2/フレディの逆襲』、『ヴァイラス』などがあります。
実はクアトーを胴体に宿しているミュータントで、超能力でダグラスの記憶を復元した。
長年追われながら見つからなかったが、コーヘイゲンのスパイだったベニーに正体がバレる。
最終的にベニーがジョージを殺し、生きていたクアトーはリクターが頭を撃ち抜いた。

ベニー(演:メル・ジョンソン・Jr)
火星のタクシー運転手。火星に到着したダグラスを乗せて「最後の楽園」へ送った。
メル・ジョンソン・Jrは代表作に『真夜中の殺人コール』、『ホムンクルス/新種誕生』などがあります。
ミュータントでありながらコーヘイゲンの手下で、クアトーの正体を知った。
ジョージを撃ち殺し、逃げ出したダグラスを追いつめるもドリルで穴を開けられて死ぬ。

エッジマー(演:ロイ・ブロックスミス)
リコール社のCMで説明していた男。火星にいたダグラスの元に来て夢だと説得する。
ロイ・ブロックスミスは代表作に『キラーフィッシュ』、『未来は今』などがあります。
額から汗を流したところを見られ、ウソだと見破ったダグラスに頭を撃ち抜かれる。

リクター(演:マイケル・アイアンサイド)
コーヘイゲンの片腕。ローリーとは恋人同士だが、ダグラスと偽装結婚した事を不快に思う。
マイケル・アイアンサイドは近年の出演作に『アメリカン・エネミーズ』、『ターミネーター4』などがあります。
ダグラスがハウザーだと知らず、本気で殺そうとしていたが、何度も逃れてしまう。
火星にやって来たローリーが殺された事で憤激するもコーヘイゲンに宥められる。
ようやく殺す事を許可され、喜んで火星のリアクターで待ち構えるもまたしても回避される。
最終的にダグラスとタイマン勝負するも、ゴンドラと昇降路の間で腕をもがれ墜落死する。

コーヘイゲン(演:ロニー・コックス)
火星のエネルギー発掘会社の総督。火星の空気を牛耳り、事実上、支配者として振る舞う。
ロニー・コックスは近年の出演作に『エディ・マーフィの劇的1週間』、『ザ・L.A.ライオット・ショー』などがあります。
反乱組織のリーダーであるクアトーを長年追うが、見つからない為にハウザーを送り込む。
結果的にダグラスはクアトーの居場所を探り当てると、長年の目的を果たし勝利を確信。
リクターにダグラスを始末させようとするも失敗し、リアクターの前で待ち構える。
最終的にメリーナに撃たれ、爆弾を発動し、火星の地表に飛ばされ苦痛にもがきながら死ぬ。

感想

個人的な評価

本作はアメリカを代表するSF作家、フィリップ・K・ディックの小説が原作である。
ただし、原作は数十ページ程度の短編で、実写映画化で大幅にアクションなどのシーンが追加されています。
アカデミー賞では視覚効果賞、特別業績賞を受賞し、音響効果賞、録音賞にノミネートした。
このように本作は当時の最先端の映像技術でSFアクション映画としてヒットしました。
何より主演となったアーノルド・シュワルツェネッガーによる功績が大きいでしょう。
当時のアーノルド・シュワルツェネッガーはアクション俳優として成功し、多くの作品をヒットさせていました。
そんな本作では記憶にまつわる内容であるが、そこにはアクションもきちんとあります。
特に本作で監督を務めているポール・バーホーベンの独特なユーモアが光ります。
やはり、こういうタイプの作品を撮るにはポール・バーホーベンが一番だと言えるだろう。
本作はエンターテイメント作品でありながらも、権力者に対する痛烈なメッセージなど、単なるアクション映画に収まらない。
主演のアーノルド・シュワルツェネッガーが目立つけど、悪役では黒幕おロニー・コックス、部下のマイケル・アイアンサイドも素晴らしい。
女性陣ではシャロン・ストーンの妖艶さ、レイチェル・ティコティンの力強さなど、個性的なキャラクターが非常に多いです。
本作の注目すべき点として、当時の最新鋭であったアニマトロニクスはCGに及ばないが、独特の雰囲気があって80年代を彷彿とさせる。
なんと言っても、アーノルド・シュワルツェネッガーが出ているだけで充分なのです。
火星の雰囲気、小道具、あとはタクシーなんかもセンスがあって、さすがはポール・バーホーベンと言える作品である。
2012年にコリン・ファレルによってリメイクされたが、やはり、アーノルド・シュワルツェネッガーは一番だと感じさせる作品でした。