作品紹介
公開年月 | 2019/01/11 |
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ジャンル | SF/サスペンス |
原作 | なし |
監督 | ハズラフ・“ハズ”・ドゥルール |
脚本 | ハズラフ・“ハズ”・ドゥルール |
製作 | ハズラフ・“ハズ”・ドゥルール、リー・マーフィ、ほか |
製作国 | イギリス |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
突如として衛星軌道上に出現した謎の異常体“ヴォイド”とともに世界各地の上空に大きな円形の飛翔体が現れる。
ヴォイドや飛翔体の正体と目的を暴くべく、宇宙開発企業「スペースエージェンシー」が最新テクノロジーを駆使し、人の脳を人工ボディに移植したロボット“ヒューマン2.0”が宇宙へ送り込まれる。
宇宙空間にあるヴォイドにたどり着いたヒューマン2.0は内部の映像を持ち帰るが、それは更に謎を深める事になるのだった。
登場人物&出演者
・ジリアン・ラルー(演:ジェーン・ペリー)
宇宙開発会社スペースエージェンシーの代表。資料の撮影中にヴォイドが出現して調査する。
ジェーン・ペリーは代表作に『ジェーン・ドゥの解剖』、『スパイダー・キングダム』などがあります。
異常体を「ヴォイド」と名付けると、資金が続く限り無人機を飛ばすもデータは得られず。
軍から提供されたヒューマン2.0プロジェクトを始動させ、アレックスたちを納得させる。
ジェシカがヒューマン2.0になって家族の面倒を見ると宣言し、彼女を調査に送った。
最後は異星人が自分たちを助けた事に感謝しながら、彼らの作った第二地球の調査を開始。
・アレックス・グラント(演:ナイジェル・バーバー)
スペースエージェンシーの探査ミッションチーフ。過去にヴォイドが出現したと話していた。
ナイジェル・バーバーは代表作に『ロボシャーク vs ネイビーシールズ』、『タワーリング・ダウン』などがあります。
いつ消えるか分からないヴォイドの調査を早めようとして、あらゆる手を出し尽くしていく。
ヒューマン2.0プロジェクトでは被験者候補を探すべく、自ら面接を行って選考していた。
カールの失敗で落ち込むが、次のジェシカにはなぜか疑問視するも結局は賛同した。
最後はヴォイドから出た黒い球体が地球を救い、今までの疑問が根底から間違いと認めた。
・ジェシカ・ジョンソン(演:ノーリーン・カミスキー)
宇宙論学者。8ヶ月に渡るプロジェクトが終わった直後に起きたヴォイドの調査に呼ばれる。
ノーリーン・カミスキーは代表作に『The Search for Simon』、『Criminal Audition』などがあります。
重力波と異常体“ヴォイド”が専門であり、突然出現した謎や原因を究明していく事に。
ヒューマン2.0プロジェクトでカールが失敗すると、拒絶反応を示さない事で候補となった。
実際にヴォイドの中に入って戻ってくると、異星人からのメッセージを人類に伝えた。
最後は異星人が作った第二地球での探査を経て、人類が住む未来図を可能にした。
・シャルル・ヒギンズ(演:ニール・パーシヴァル)
スペースエージェンシーの主任管制官。行方不明となった宇宙飛行士ジムとは親友だった。
ニール・パーシヴァルは本作が長編映画デビュー作となります。
異常体“ヴォイド”の究明をするべく、全力で無人機を使ってデータを取っていた。
ジリアンがヴォイドの中に人間を送り出すアイデアに反対の意見を述べていた。
最後は軍から提供されたヒューマン2.0プロジェクトを知って、賛成する事になった。
・クレシュ・パテル博士(演:エズラ・ファロック・カーン)
ヒューマン2.0プロジェクトに参加する移植専門医。脳を体から取り出し移植手術する。
エズラ・ファロック・カーンは代表作に『アウトサイダーズ』、『ドクター・ストレンジ』などがあります。
あくまで医師としてプロジェクトに参加していて、急いで進める事には気乗りしていない。
カールの失敗によって問題が多かったが、それでも進めないといけないジレンマに陥る。
ジェシカがヴォイドから帰還すると、時間をかけてやるべき検査を急がせる事に不満を持つ。
最後はジェシカが目を覚まし、記憶があやふやな状態ながらもいずれ回復すると語った。
・アリス・ラモント博士(演:ジョージナ・ブラックレッジ)
シンセティクス・エンジニア。軍が開発を進めていたヒューマン2.0プロジェクトの責任者。
ジョージナ・ブラックレッジは代表作に『Africa in Her Blood』、『The Spirit of Edradour』などがあります。
ヒューマン2.0プロジェクトがヴォイドの調査に相応しいとして淡々と説明していた。
最初の被験者となったカールの脳が移植されると、その微調整を行うも結果的に失敗する。
次の被験者となるジェシカに丁寧な説明をして、パニックになる彼女を落ち着かせた。
最後はヒューマン2.0が大量に生産される事になり、ジェシカの成功をサポートしていた。
・ヤコブ・ブルキエム教授(演:デヴィッド・ベイリー)
宇宙物理学者。異常体“ヴォイド”が発する電波を長年に渡って追っていたという。
デヴィッド・ベイリーは代表作に『グラディエーター』、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズがあります。
当初からヴォイドがワームホールじゃないと話し、向こう側に別の世界があるか疑問を提案。
ヴォイドの向こう側に別の惑星があると知り、人間を送り出す事にも断固反対していた。
ジェシカが数日で戻ってきて疑問が多く提唱される中、不自然じゃないと肯定する。
最後は黒い球体が地球を救った事に対し、解明できる学問がないとして認めていた。
・カール・ロバーツ(演:トム・クリスチャン)
ヒューマン2.0プロジェクトで最初に選ばれた男性。人生の半分を車椅子で生活していた。
トム・クリスチャンは代表作に『Total Siyapaa』などがあります。
当初は車椅子生活に折り合いをつけていたが、プロジェクトの事を知ってチャンスと考える。
最適な人選だと考えるアレックスが多大な信頼を寄せ、ミッションの成功を期待された。
最後は移植した脳がボディに拒絶反応を起こしてしまい、結果的に死亡してしまう。
感想
個人的な評価
本作は『未体験ゾーンの映画たち2019』にて上映された作品となります。
この作品は低予算映画と親和性が高いファウンド・フッテージ、いわゆるPOVの手法を使った作品となっています。
POVの特生を活かしてドキュメンタリー風に仕上がっていて、娯楽性よりも実際にあった出来事のように淡々と語っています。
その為、感情移入するようなタイプの作品とは違い、あくまで結末までの道のりを鑑賞していくパターンとなります。
ドキュメンタリー風の映画というのは主人公に肩入れする事なく物語を見渡し、難しい人間関係もあまり描かれません。
全体的に落ち着いた雰囲気で物語が進むので、どうしても人類に迫る危機的な状況が今一つ伝わってこない。
宇宙空間に突然現れた異常体“ヴォイド”は脅威だろうが、あまりにも淡々と出演者が語っているせいで他人事に思えてしまう。
そのヴォイドがワームホールだと分かってから、人間の脳をロボットの体に入れるプロジェクトもまた淡々と行われる。
そもそも、ヴォイドが虚構なのに脳を移植したロボットで更なる虚構を重ねると、そこには現実感が喪失される。
しかも、現実的な喪失をしているのに、被験者となる女性についてのエピソードを始めると途端にテンポが悪くなります。
登場人物には観ている側からしたら感情移入できる部分がないので、そのようなエピソードは興が冷めるだけの結果しかない。
案の定、二度と元の人生に戻れないドラマを展開してしまい、どうでもいい話しで急速に面白味がなくなりました。
ようやくヴォイドの中に入って戻ってくるが、すぐに解明されずモタモタしているし、結果が出ても想定内だったせいでガッカリさせられた。
地球人を助けたい異星人という陳腐な結末にはガッカリしたし、異星人自体が単なる黒い煙のような創造性のカケラもない造形も残念すぎました。
低予算映画なので映像表現には限界があるのだが、もう少し捻ったアイデアで盛り上げて欲しかったです。
一番語るべき地球人を異星人が助ける理由も小学生みたいな内容で、まったく説得力がなくて丁寧な前半を台無しにしている。
ほとんど感情を刺激する事のない作品であり、唯一イライラだけは少し刺激される程度ですぐに記憶から消え去る駄作だったと思います。