プロメテウス MY-222

作品紹介

公開年月  2012/06/08
ジャンル  SF/アクション
原作  なし
監督  リドリー・スコット
脚本  デイモン・リンデロフ、ジョン・スペイツ
製作  リドリー・スコット、トニー・スコット、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  購入ブルーレイ

あらすじ

2089年、世界各地の古代遺跡から共通するサインが発見され、科学者のエリザベス・ショウは分析し、それが地球外生命体からの招待状と確信する。
そして巨大企業ウェイランド社が出資した宇宙船プロメテウス号に乗り、人類の起源を探すべく招待状が示す惑星を目指す。
2093年、長い人工冬眠から目覚めたエリザベスたちの前に惑星が現れ、他の乗組員とともに調査を開始するのだった。

登場人物&出演者

エリザベス・ショウ(演:ノオミ・ラパス)
主人公。考古学者。世界各地の遺跡から“エンジニア”たちの惑星を見つけ出した。
ノオミ・ラパスは代表作に『ミレニアム』シリーズ、『シャーロック・ホームズ/シャドウ・ゲーム』などがあります。
考古学者らしく夢を語っていて、それを実現した事で誰よりも行動的になっています。
中盤以降はエイリアンの子供を宿したところから、単なる考古学者から変化していきます。
ブサイクなスタイルのワリに生命力がずば抜けて高く、主人公補正のおかげで強運の持ち主。
主人公としての魅力がない上に吹き替えがアレのせいで更に魅力を半減させた残念な人物。

デヴィッド(演:マイケル・ファスベンダー)
アンドロイド。乗組員たちが人工冬眠している間にプロメテウス号を管理していた。
マイケル・ファスベンダーは近年の出演作に『エージェント・マロリー』、『SHAME/シェイム』などがあります。
様々な知識を吸収してエンジニアたちとの会話、彼らの技術を使う事ができるほどになる。
人間のように魂や感情がなく、実は一緒にやって来たウェイランド社長の命令に従っていた。
エンジニアたちを前にしても動じる事なく、頭だけになっても余裕を持ち合わせている。
最後は頭の状態だけでエリザベスとともにエンジニアたちの母星へ向かう事になる。

メレディス・ヴィッカーズ(演:シャーリーズ・セロン)
ウェイランド社の重役にして調査ミッションの責任者。人工冬眠から目覚めて体を鍛える。
シャーリーズ・セロンは近年の出演作に『スノーホワイト』、『ヤング≒アダルト』がある。
実は創業者ウェイランドの一人娘で、息子のような存在のデヴィッドに嫉妬している。
なぜか乗組員の生死に興味を持ち、次にエンジニアたちが全滅している事にも興味を持つ。
終始に渡って感情を見せないが、エリザベスやデヴィッドに対して負の感情を抱く。
最後はエリザベスと追いかけっこをして、転がってきた宇宙船の下敷きになりました。

ヤネック(演:イドリス・エルバ)
プロメテウス号の船長。調査ミッションにゆとりが必要としてクリスマスツリーを飾る。
イドリス・エルバは近年の出演作に『ゴーストライダー2』、『マイティ・ソー』がある。
ヴィッカーズとは対極的な存在として、感情豊かで部下たちを信頼している人物。
そのせいかヴィッカーズと惹かれ合っていて、何もなければ結ばれていたのかもしれない。
最後は男らしく信頼する部下たちとともに命を賭して地球へエイリアンを持ち事を阻止する。

チャーリー・ホロウェイ(演:ローガン・マーシャル=グリーン)
考古学者。エリザベスの恋人でともに世界中を回って遺跡からエンジニアの足跡を掴む。
ローガン・マーシャル=グリーンは代表作に『クロッシング』、『デビル』などがあります。
乗組員がほとんどなんちゃって科学者だが、考古学者にまったく見えないという残念な人。
それらしい事はしておらず、なんだかエリザベスの腰巾着にしか見えなかったです。
あまり役に立っていないので、デヴィッドは彼に役目を与えたと思います。

ファイフィールド(演:ショーン・ハリス)
地質学者。見た目が完全なるパンク野郎。あくまで報酬と石の為にやって来ている。
ショーン・ハリスは代表作に『アサイラム/閉鎖病棟』、『必殺処刑人』などがあります。
あくまで地質学者として来ていて、エンジニアにはまったく興味がない。
エリザベスの行動に対して不信感を持ち、帰ろうとしてエンジニアの宇宙船で迷う。
取り残された宇宙船の生き物に酸を顔面にかけられるが、なぜかプロメテウス号に戻る。
もはや、人間の姿ではない異常な状態になっていて、最後は虫けらのように処分される。

ミルバーン(演:レイフ・スポール)
昆虫学者。人工冬眠から目覚めて食事している時にファイフィールドに話しかけた。
レイフ・スポールは代表作に『ショーン・オブ・ザ・デッド』、『グラインド・ハウス』などがあります。
本作ではホロウェイに次いで科学者らしくないバカで、未知の生き物に触るアホでした。
そのおかげで腕に巻き付けられると簡単に折られ、口から入ってそのまま死にます。

ピーター・ウェイランド(演:ガイ・ピアース)
ウェイランド社の創業者。今回の調査ミッションに出資して人類の起源の解明を望む。
ガイ・ピアースは近年の出演作に『欲望のバージニア』、『ロックアウト』などがあります。
実はプロメテウス号に乗っており、朽ちていく体を治そうと遙々遠くまでやって来た。
ようやくエンジニアに会い、延命措置を願うが、虫けらのように殺されてしまう。

感想

個人的な評価

SF映画で歴史に残る作品である『エイリアン』シリーズ。
ついに原作者であるリドリー・スコットが監督として復帰した作品となります。
今回は『エイリアン』の前日譚となる物語で三部作の予定となっている。
『エイリアン』シリーズはこれまで4作ありますが、個人的には『2』が最高で次に『1』が来て、それで『4』と『3』という感じになる。
残念ながら個人的にリドリー・スコット監督の作風はあまり合わないです。
『エイリアン』は確かに素晴らしいが、どうしても二作目より上だと思えない。
あとはSF映画の名作と言われる『ブレードランナー』はあまり好きじゃないのです。
なので、本作については多少の期待程度しかなく、過大な期待はあまりなかった。
雰囲気としては一作目のような不気味さがあるけど、閉じ込められた空間に限定しない。
更に最新の映像技術を使ったCGも素晴らしく、期待していたよりは楽しめた。
ただ、個人的に主人公であるエリザベス・ショウを演じるノオミ・ラパスが微妙でした。
相対する存在であるヴィッカーズをシャーリーズ・セロンが演じているが、あまりにも容姿の差がありすぎて残念な気持ちになった。
それに加え、吹き替えがゴリ押しの素人である剛力彩芽が務めている事で更に株が下がる。
しかし、主人公は主人公なので、魅力がなくても吹き替え同様にゴリ押しされます。
どうしても本シリーズにエレン・リプリーがいるので、それを意識したキャラクターになっていると思います。
さっき腹に穴を開ける手術したのに、痛み止めを打っているとは言え、明らかに科学者の運動能力ではなかったです。
これがスタイル抜群で鍛えているシャーリーズ・セロンなら分かるけど、顔が大きく手足が短いノオミ・ラパスでは説得力がない。
そして、お決まりの科学者たちがみんなバカというのはしょうがないだろう。
全員がそれなりの知識を持っているはずなのに、行動が素人丸出しすぎて擁護もできない。
その中でも輝いているのはハウスキーパー的な役割を担うアンドロイドのデヴィッドを演じたマイケル・ファスベンダーだろう。
リドリー・スコット監督は最初からデヴィッドをキーパーソンにして、エリザベスと双璧を成す中心人物にしています。
本シリーズは三部作という前提で作っているので、伏線を張っているが劇中で消化するつもりが一切ありません。
これがコケてしまうと謎が謎のまま終わってしまう危険な賭けとしか思えない構成です。
目的が人類の起源を知る事なのに、本作はエイリアンを作る物語になってしまっています。
やはり、最初からリドリー・スコット監督は本作ですべてを説明しようとしていない。
それでも続編が作れてしまうので、本作は百歩譲って次回作に期待したいと思う。