エイリアン:コヴェナント VD-133

作品紹介

公開年月  2017/05/12
ジャンル  SF/アクション
原作  なし
監督  リドリー・スコット
脚本  ジョン・ローガン、ダンテ・ハーパー
製作  デヴィッド・ガイラー、ウォルター・ヒル、ほか
製作国  アメリカ、イギリス
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

人類初の宇宙移住計画により二千人の入植者を乗せて宇宙船コヴェナント号は惑星オリガエー6を目指していた。
ところが突然のアクシデントで船長が命を落としてしまい、その直後コヴェナント号は謎の電波を受信する。
船長代理となったオラムは、亡くなった船長の妻であるダニエルズの反対を押し切り、進路を変更して電波の発信元近くの惑星へ向かうのだった。

登場人物&出演者

ジャネット・ダニエルズ(演:キャサリン・ウォーターストン)
主人公。人類移住計画の責任者でテラフォーミングの専門家。コヴェナント号の船長の妻。
キャサリン・ウォーターストンは代表作に『スティーブ・ジョブズ』、『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』などがあります。
アクシデントにより夫を失ってしまうが、感傷に浸るより安全第一を優先してオラムに頼む。
オラムが予定外の惑星への調査をする事に対して反対をするが、結局は実行されてしまう。
途中まではオラムの命令に従うだけだが、彼が倒れた後は船長となってリーダーとして動く。
最後は船内に潜むエイリアンを宇宙へ放出するが、デヴィッドの仕業と知るも冷凍睡眠へ。

クリス・オラム(演:ビリー・クラダップ)
コヴェナント号の副長。アクシデントにより死亡した船長の代理として船の指揮を執る。
ビリー・クラダップは代表作に『M:i:Ⅲ』、『ウォッチメン』などがあります。
船長や乗組員を失ったばかりで感傷に浸る他のクルーと違い、あくまで合理性を求める。
謎の電波を捉えると、発信源である惑星への調査をするべきだと決定して行動に移る。
ダニエルズに反対されるが、船長命令として彼女も従い、新たな移植の地になると考える。
最後はデヴィッドに騙されてフェイスハガーに襲われ、ゼノモーフの誕生とともに死亡。

テネシー・ファリス(演:ダニー・マクブライド)
チーフパイロット。アクシデントが起きた後、船長の埋葬を希望するがオラムに却下される。
ダニー・マクブライドは代表作に『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』、『ロック・ザ・カスバ!』などがあります。
オラム船長代理の命令を受けて船外活動による修理を敢行した時に謎の電波を拾う。
コヴェナント号から着陸船の様子を監視していたが、妻の取り乱した姿を見て不満を持つ。
船を任されていたが妻を早く助けたい一心で2000人以上の命を危険にさらす事に。
最後はダニエルズたちを助け出し、船にいたゼノモーフも倒すと何も知らず冷凍睡眠へ。

ロープ軍曹(演:デミアン・ビチル)
コヴェナント号の警備責任者。アクシデントで多くの人員が失われオラムの考えに意見した。
デミアン・ビチルは代表作に『マチェーテ・キルズ』、『ヘイトフル・エイト』があります。
電波を受信した惑星に降り立つと、先頭を歩いて状況を確認しながら目的地に向かう。
着陸船での異変を聞いて急いで戻ったが、同行した部下も同様の症状になり一同は混乱する。
デヴィッドの研究施設を訪れ、コヴェナント号との通信を繰り返してなんとか救助を要請。
オラムを探すとゼノモーフに遭遇し、フェイスハガーに襲われる間一髪で助かり冷凍睡眠へ。

カリン・オラム(演:カルメン・イジョゴ)
生物学者。クリスの妻。船長の代理という重大な責任を夫が背負う事にプレッシャーを理解。
カルメン・イジョゴは代表作に『ネゴシエーター』、『パージ:アナーキー』があります。
命令を無視して埋葬をしたダニエルズの行動に不満を持った夫に対して宥める役となる。
電波を受信した惑星に降り立つと、生態系を調べる為に別行動でレドワードと調査をする。
異変が起きたレドワードを連れて着陸船にたどり着くが、ファリスにより隔離される。
レドワードから飛び出たエイリアンに飛びかかられ、為す術もなく殺されてしまう。

マギー・ファリス(演:エイミー・サイメッツ)
パイロット。テネシーの妻。下品な言葉で愛情を語るテネシーを注意せず満更でもない。
エイミー・サイメッツは代表作に『ビューティフル・ダイ』、『ラブソングに乾杯』がある。
着陸船のパイロットを務め、他のクルーが調査に出ている間にメンテナンスを行っていた。
レドワードが異変を起こしてカリンが急いで戻るが、感染の恐れがあるとして医療室に隔離。
そこからパニック状態になり、ネオモーフに追われた事で船の中で発砲して爆発させて死亡。

ウォルター(演:マイケル・ファスベンダー)
コヴェナント号に同行する新型のアンドロイド。プロメテウス号のデヴィッドと同一の容姿。
マイケル・ファスベンダーは近年の出演作に『X-MEN:ダーク・フェニックス』、『アサシンクリード』などがあります。
着陸船で惑星に到着してから位置情報などをオラム船長に定格名指示を与えていた。
デヴィッドと出会い衝撃を受けるが、当人は驚きもしなかった事で逆に不思議に思う。
ゼノモーフに襲われそうになったダニエルズを左手と引き換えに命を救っている。
最後はデヴィッドと直接対決するが、一瞬の躊躇をしたところで破壊されてしまう。

デヴィッド(演:マイケル・ファスベンダー)
10年前にエンジニアの惑星に到着した。ショウ博士は墜落時に死亡したと語る。
ピーター・ウェイランドの死を見届けた唯一のアンドロイドで、ウォルターも知っている。
その時に黒い液体もバラ撒かれてしまい、星全体が植物以外は死滅した状態となった。
しかし、実際は空中から意図的に黒い液体をバラ撒いてエンジニアや動物たちを殺している。
10年に渡って生体実験を繰り返し、より完成された生命体を造り出そうと考えていた。
コヴェナント号のクルーたちで実験を続行させ、最後はウォルターと入れ替わり船に乗った。

感想

個人的な評価

本作は『エイリアン』シリーズの前日譚となる『プロメテウス』の続編となります。
『エイリアン』シリーズは今でも語り継がれる名作シリーズであり、一作目を手がけたリドリー・スコット監督として本作でも監督を務めています。
個人的には『エイリアン』シリーズは2→1→4→3という順番で面白いと思っています。
一作目の『エイリアン』はホラーの要素が強く、あの緊張感はなかなか良かったが、二作目のアクションはもっと良かった。
それにリドリー・スコット監督の作品との相性は基本的に良くないので、前作の『プロメテウス』も思ったほどではなかった。
しかしながら、本作は満を持して一作目の謎を解き明かす意味での続編として多大な期待を持ちました。
その結果、確かにようやく旧シリーズとの繋がりがあるゼノモーフとエイリアンの姿が一致したのは素晴らしいと思いました。
『プロメテウス』では別物だったエイリアンだが、ようやく知っている姿になってホッとしているところでもある。
どのような経緯でそうなったのか判明したが、個人的には少しばかりガッカリしてしまった部分があります。
この前日譚シリーズは完全にデヴィッドというアンドロイドが比重を大きく占めすぎているせいで興醒めしているところがある。
人間を創造したエンジニアたちもあっさりと消される点も納得がいかず、この展開についてはちょっと不満の残る感じとなりました。
残念ながら本作は両手を広げて讃えられるほどの名作ではなく、単純に点と点がようやく線になったという程度の作品でした。
前作の『プロメテウス』でもそうだったが、この前日譚シリーズの主人公は色気のないブサイクを選んでいるのだろうか。
どうしても旧シリーズではリプリーのイメージが強いせいか、リドリー・スコット監督は新たな主人公像を作りたいのだろうと伝わってくる。
ですが、前作のエリザベス・ショウを演じたノオミ・パラスや本作のダニエルズを演じたキャサリン・ウォーターストンには魅力がありません。
画面に映る度にため息を漏らしたくなるほど、ブサイクにしているのはワザとなのだろうかと思わないと厳しいところがある。
本作は映画として楽しむよりも、長年の謎を解く為だけに存在しているような感じでした。
ここからは本当は映画として面白くしなければならないが、謎解きだけで精いっぱいになったのは残念でならない作品でした。