バンブルビー MY-282

作品紹介

公開年月  2018/12/21
ジャンル  SF/アクション
原作  タカラトミー・ハズプロ 『トランスフォーマー』
監督  トラヴィス・ナイト
脚本  クリスティーナ・ハドソン
製作  マイケル・ベイ、スティーヴン・スピルバーグ
製作国  アメリカ
鑑賞方法  購入ブルーレイ

あらすじ

1987年、サンフランシスコ郊外の海沿いの町で父の死の悲しみから立ち直れない18歳の孤独な少女チャーリーがいた。
チャーリーは廃品置き場で偶然見つけた廃車寸前の黄色い車を気に入り、修理を始めると、自ら変形してロボットへ姿を変える。
最初は驚くチャーリーだったが、お互いが敵じゃないと分かり仲良くなっていくが、バンブルビーと名付けられた彼は何者かに追われる身だと判明するのだった。

登場人物&出演者

【民間人・政府関係者】

チャーリー・ワトソン(演:ヘイリー・スタインフェルド)
主人公。元飛込競技の選手。父の死がキッカケで引退し、今は遊園地でバイトをしている。
ヘイリー・スタインフェルドは代表作に『ピッチ・パーフェクト』シリーズ、『エンダーのゲーム』などがあります。
母親のサリーが新しい恋人ロンとの生活を始めるが、弟のオーティスと違って馴染めない。
廃品屋で部品を手に入れてコルベットを修理しようとするも、バンブルビーを見つけ出会う。
記憶の失ったバンブルビーのおかげで生きている意味を見出し、次第に明るさを取り戻す。
最後は記憶を取り戻したバンブルビーの手伝いをして地球危機を救い、家族の絆を取り戻す。

ギレルモ・“メモ”・グティエレス(演:ジョージ・レンデボーグ・Jr)
チャーリーの近所に住んでいる黒人の青年。ずっとチャーリーを遠目で見て片想いしていた。
ジョージ・レンデボーグ・Jrは代表作に『ブリグズビー・ベア』、『Love,サイモン/17歳の告白』などがあります。
ようやく決心がついてチャーリーのガレージに行くが、そこでバンブルビーの存在を知る。
結果的にバンブルビーの正体を知り、チャーリーと一緒にドライブする事で仲を深めていく。
バンブルビーが家で暴れているとバイトに行ったチャーリーに話し、一緒に彼を止めた。
最後はアメリカ軍を止めようとする意味がなく、ケガを負うもチャーリーと更に仲を深めた。

オーティス・ワトソン(演:ジェイソン・ドラッカー)
チャーリーの弟。父を亡くしたばかりでも立ち直り、新たな家族のロンとすぐ打ち解けた。
ジェイソン・ドラッカーは代表作に『グレッグのダメ日記4』、『ベアリー・リーサル』などがあります。
いつまでも父親の存在を引きずるチャーリーと違い、ロンとは友人のような関係となる。
ロンと微妙な関係のチャーリーとも仲は良くないが、バンブルビーを知って考えを変える。
バンブルビーを助ける為に出るチャーリーの願いで母親を止めるが、すぐにバレてしまう。
最後は追われるチャーリーたちをロンの運転で手助け、最終的に家族としての絆を取り戻す。

サリー・ワトソン(演:パメラ・アドロン)
チャーリーとオーティスの母親。夜勤で看護師をしている。新しい恋人のロンを同居させる。
パメラ・アドロンは代表作に『セイ・エニシング』、『サム・ガール』などがあります。
チャーリーに対して過保護になりすぎてしまい、生活がラクじゃない事で車も与えられず。
新しい恋人のロンと仲良くしてもらいたいが、反抗的なチャーリーの気持ちが分からず。
バーンズの言葉を優先してしまい、チャーリーがバンブルビーを助けに行く事を理解できず。
最後はチャーリーの気持ちをようやく理解して、ロンの気持ちを知って家族の絆を取り戻す。

ロン(演:スティーヴン・シュナイダー)
サリーが夫を亡くしてから付き合っている恋人。打ち解けないチャーリーに戸惑っている。
スティーヴン・シュナイダーは代表作に『Puberty: The Movie』、『ソーラー・ストライク2012』などがあります。
サリーやオーティスとは仲良くやっているが、なんとかチャーリーを振り向かせようとする。
それでもサリーと同じくチャーリーの気持ちが分からず、空気の読めない発言をしてしまう。
バーンズの言葉を鵜呑みにしてしまうが、チャーリーに危険が迫ると必死に追いかけた。
最後はバンブルビーたちを逃す為に体を張り、ようやくチャーリーに受け入れられる事に。

ハンク(演:レン・キャリオー)
廃品屋の店主。自分で車を修理しようとするチャーリーに廃車の部品を安く売っていた。
レン・キャリオーは代表作に『エグゼクティブ・デシジョン』、『デス・ウィッシュ』などがあります。
廃品置き場でビートルをスキャンしたバンブルビーを放置するが、修理できないと考える。
最後はチャーリーが誕生日だと知り、修理できたら無料でバンブルビーを譲り喜ばせた。

ティナ(演:グレイシー・ドジーニー)
チャーリーやメモと同い年の少女。金持ちのお嬢さん。親になんでも買ってもらえる。
グレイシー・ドジーニーは本作が長編映画デビュー作となります。
車のナンバープレートに自信満々の「羨ましい」と書き、チャーリーを見下していた。
恋人のトリップとベッタリで、古いビートルに乗るチャーリーをずっと小バカにしていた。
最後は仕返しを勧めたメモにより、バンブルビーが暴走して車を破壊されてしまう。

トリップ・サマーズ(演:リカルド・ホヨス)
チャーリーやメモと同い年の少年。典型的なジョックで高飛車なティナが恋人である。
リカルド・ホヨスは代表作に『Toronto Stories』、『Truth or Dare』などがあります。
遊園地で働いていたチャーリーにソーダをぶっかけられても気にせず上半身裸で見せたがる。
最後は妹が飛込競技の選手でチャーリーの存在を知っていて、彼女を飛び込みに誘った。

パウエル博士(演:ジョン・オーティス)
セクター7に配属されている科学者。地球外生命体との意思疎通する為にやって来た。
ジョン・オーティスは近年の出演作に『レプリカズ』、『クローバーフィールド・パラドックス』などがあります。
シャッターとドロップキックがやって来ると、警戒するバーンズをなんとか説得した。
地球よりも進んだ技術のディセプティコンを受け入れ、その科学技術に驚いて興奮していた。
バンブルビーを発見したシャッターたちの発言の真意を知り、すぐバーンズに伝えた。
最後は目的を果たしたシャッターの言葉で、ドロップキックによって殺害されてしまう。

ジャック・バーンズ(演:ジョン・シナ)
セクター7に配属されている少佐。演習中にバンブルビーの戦いに巻き込まれてしまう。
ジョン・シナは代表作に『ネバー・サレンダー/肉弾凶器』、『パパ vs 新しいパパ』シリーズなどがあります。
多くの仲間を失ったせいでバンブルビーに復讐を誓い、顔に傷を負いずっと追跡していた。
バンブルビーを追ってきたシャッターとドロップキックと同盟を結び、地球の技術を貸す。
シャッターとドロップキックが悪だと知り、ヘリで攻撃するも撃ち落とされてしまう。
最後はバンブルビーに助けられた事で勘違いが解かれ、地球を守った彼を兵士として認めた。

ウォーレン司令官(演:グリン・ターマン)
セクター7の当時の長官。ディセプティコンとの同盟をバーンズから説得されて渋々結ぶ。
グリン・ターマンは代表作に『グレムリン』、『SUPER 8/スーパーエイト』があります。
あくまでディセプティコンの優れた科学技術を手に入れるべく、協力しているだけと話す。
最後はシャッターたちがバンブルビーを捕まえたら彼らを解体すると自信満々に宣言する。

【オートボット】

バンブルビー/B-127(声:ディラン・オブライエン)
オートボットの斥候兵。サイバトロン星で勇猛果敢にディセプティコンと戦っていた戦士。
ディラン・オブライエンは代表作に『メイズ・ランナー』シリーズ、『アメリカン・アサシン』などがあります。
サイバトロン星に残って戦おうとするが、オプティマスの説得で先に地球へやって来た。
プリッツウィングに発声機能を破壊されるが、チャーリーによりラジオで会話を可能にする。
長らく記憶を失っていたが、チャーリーたちのおかげで取り戻し、ディセプティコンと戦う。
最後は使命を果たしてチャーリーと別れると、地球へやって来たオプティマスたちと合流。

オプティマス・プライム(声:ピーター・カレン)
オートボットの総司令官。長年に渡るディセプティコンとの戦いでオートボットを支える。
ピーター・カレンは代表作に『トランスフォーマー/ザ・ムービー』、『トランスフォーマー』シリーズなどがあります。
サイバトロン星をディセプティコンに占領され、戦い続けるバンブルビーに退避を命じた。
オートボットを再建させるべく、バンブルビーが地球へ出発するまで時間稼ぎをした。
最後はディセプティコンの信号を阻止したバンブルビーの元に来て、新たな仲間たちを呼ぶ。

クリフジャンパー(声:アンドリュー・モルガド)
オートボットの戦士。サイバトロン星からなんとか脱出し、土星の衛星に不時着していた。
アンドリュー・モルガドは代表作に『リミット・オブ・アサシン』、『ランペイジ/巨獣大乱闘』などがあります。
シャッターとドロップキックに捕まり、オプティマスの居場所を聞き出す為に拷問を受ける。
最後はバンブルビーの信号を受信してしまい、用なしとなってドロップキックに切断された。

【ディセプティコン】

プリッツウィング(声:デヴィッド・ソボロブ)
ディセプティコンの航空兵。サイバトロン星から脱出したバンブルビーの後を追ってきた。
デヴィッド・ソボロブは代表作に『スパークス』、『Monster Mash』などがあります。
セクター7の兵士たちに取り囲まれたバンブルビーを発見し、すかさず容赦ない攻撃をした。
オプティマスの居場所をしゃべらないバンブルビーに怒って、発声機能を破壊してしまう。
最後はバンブルビーに自身のミサイルを胸部に突き刺され、ブラスターの攻撃で爆死した。

ドロップキック(声:ジャスティン・セロー)
ディセプティコンの戦士。マッスルカーとヘリコプターに変形するトリプルチェンジャー。
ジャスティン・セローは代表作に『マルホランド・ドライブ』、『ビリーブ/未来への大逆転』などがあります。
土星の衛星にいたクリフジャンパーを拷問し、用なしとなって真っ二つに切断して殺害する。
地球人を虫けらのように思っていたが、シャッターの機転が利いた作戦に賛同して黙る。
バンブルビーを発見すると、用なしとなったパウエル博士をあっさりと殺害してしまう。
最後はバンブルビーと戦うが、変形途中で鎖に巻かれ、引っ張られた衝撃でバラバラになる。

シャッター(声:アンジェラ・バセット)
ディセプティコンの女性戦士。マッスルカーと戦闘機に変形するトリプルチェンジャー。
アンジェラ・バセットは代表作に『マルコムX』、『ティナ』などがあります。
ディセプティコンらしく残酷な性格を持つが、情報を得る為なら咄嗟の演技もできる。
バンブルビーを捕まえる為にセクター7と同盟を結び、人工衛星などを介して捜索していた。
オプティマスたちが来ると判明し、セクター7を裏切って仲間を呼ぼうと送信機へ行く。
最後は自己犠牲を辞さなかったバンブルビーの自殺行為でタンカーに挟まれて爆死した。

感想

個人的な評価

本作は第1作目となる『トランスフォーマー』より20年前の出来事を物語にした作品です。
これまで『トランスフォーマー』シリーズは5作も作られているが、本作はスピンオフとして製作されています。
シリーズの中でも高い人気を誇り、実写映画の中でオートボットとして地球人に接触した「バンブルビー」が主人公となっています。
前シリーズではバンブルビーはすでに地球に長らくいて、仲間たちがやって来る事を待っていた状態になっていました。
その過程で発声機能を失ってしまい、ラジオを介して会話する独特なキャラクターを形成させていました。
そんな本作ではバンブルビーが本編シリーズに登場する前に何をしていたのか、それを描くスピンオフとなっています。
シリーズが作品を重ねるごとに映像は格段に迫力を増していったが、一作目で見られた人間とロボットの交流がほとんどなくなってしまっている。
しかし、本作はスピンオフの一作目という事でゴチャゴチャしたモノをすべてリセットし、本編の一作目みたいに交流のドラマに比重を置いています。
その為に今までのド派手なアクションシーンは控えめになっていて、それを期待した人には少しばかり物足りないだろう。
だが、本作にはアクションよりも人間とロボットの交流がメインとなっていて、内容もシンプルながら分かりやすく取っ付きやすくなっている。
何より主人公のチャーリーを演じたヘイリー・スタインフェルドの存在が非常に大きいです。
バンブルビーとのコンビは非常に素晴らしく、そこには人間とロボットの交流以上の友情を感じさせるモノがありました。
だからこそ、ラストで両者がそれぞれの道を歩む決別の時は哀しいながらも、どこか納得できるような感想を持たせてくれています。
中途半端なロマンスは少し邪魔だったが、ちゃんと空気を読んで画面から消えて、本作の主人公であるチャーリーとバンブルビーを活躍させたのは良かったです。
それと意外にも人気プロレスラーのジョン・シナも良い演技をしていて、ラストではバンブルビーと和解して助ける役目もいい味を出していました。
冒頭から派手な戦闘シーンがあるけど、クラシックな姿のオートボットやディセプティコンたちは良いファンサービスだと感じさせた。
本編の方は続編が無期限の延期となっている分、このスピンオフシリーズは今後期待できるモノになったと思います。