作品紹介
公開年月 | 2017/06/02 |
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ジャンル | パニック/アクション |
原作 | なし |
監督 | ジョエル・ノヴォア |
脚本 | グレゴリー・ギエラス |
製作 | シェイクド・ベレンソン、パトリック・エウォルド |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
今から15年前の月食の日、突如海洋生物の遺体が各地で座礁し、陸上動物たちが大移動を始めた。
そして、時を同じくして地下から禍々しき魔物の大群が現れ、人々を襲い始めた。
その現象は世界各地で起こり、一日で何百万人もの人間が為す術もなく食い殺されてしまう。
それから15年後の月食の日、タイラーが離れて暮らす父の元へ向かう途中、世界各地でまたしても異変が起き始めるのだった。
登場人物&出演者
・デヴィッド(演:ジャクソン・ハースト)
主人公。15年前の“審判の日”によって妻のローラと離婚し、現在は一人暮らしする。
ジャクソン・ハーストは代表作に『ミスト』、『Wraith』などがあります。
元妻のローラとは最悪の関係で、顔を合わせれば15年前の事をぶり返してケンカしている。
何かとミルトンに対して小言を口にして、頼りない運転を見かねて代わろうとする。
信用できないギャレットを牽制し、魔物と対峙しても戦う主人公として万能に動いている。
最後は家族を助ける大活躍をしているが、周りがクソすぎたせいで主人公補正が目立つ。
・ローラ(演:ヘザー・マコーム)
ヒロイン。デヴィッドとは“審判の日”が原因で離婚している。タイラーを育てている。
ヘザー・マコームは代表作に『ニューヨーク・ストーリー』、『ソーラー・ストライク2012』などがあります。
デヴィッドとは“審判の日”で険悪な仲で会う度にケンカしている最悪の状態である。
ミルトンとは友人から恋人になる一歩手前で、ケンカするデヴィッドよりはマシ。
避難所では予約した事を主張するババアと化し、何かにつけてデヴィッドと衝突する。
終盤では完全に空気キャラとなって、なぜかデヴィッドと仲直りするだけの存在となる。
・タイラー(演:ジェイ・ジェイ・ウォーレン)
デヴィッドとローラの息子。15年前の“審判の日”の後に生まれているので分からない。
ジェイ・ジェイ・ウォーレンは代表作に『Crossroad』、『Beverly Hills Christmas』などがあります。
ローラの元で暮らしているが、いつもうるさく、週末会うデヴィッドは気楽だという。
“審判の日”に黙って父親の元を離れ、大事な恋人マッディのところへ勝手に行ってしまう。
避難所でも父親と離れたくない理由で列から飛び出し、結局は満員になって追い出される。
本作では余計な事ばかりをして、いらない危険を招いたクソみたいなキャラクターであった。
・マディ(演:ハナ・ヘイズ)
タイラーの恋人。タイラー同様に“審判の日”を知らない世代だが心底怖がっている。
ハナ・ヘイズは代表作に『Thunderstruck』、『スティーヴン・キング/血の儀式』がある。
両親を15年前の“審判の日”で亡くしており、タイラーが唯一頼れる存在という。
ギャレットと揉めていた時、シェルターに侵入した魔物の存在をいち早く気づく。
シェルターでは侵入した蛇型の魔物を包丁で殺し、以降は二丁の包丁を装備して戦う。
ケガをしたテッドの手当てなどをして、空気と化したローラよりも役に立っていた。
・ミルトン(演:ランディ・バスケス)
ローラが務めている職場の同僚。いつもローラを誘い、ようやくデートにこぎつける。
ランディ・バスケスは代表作に『ストレンジャー』、『ムーンベース』などがあります。
“審判の日”に備えて避難所を予約し、いなくなったタイラーをパソコンで探す活躍する。
デヴィッドに対してライバル心を持ち、避難する時は車の運転をするも非常に頼りない。
避難所は満員になって別の場所に移動している時にデヴィッドと揉めて魔物に連れ去られる。
・テッド(演:レイモンド・J・バリー)
デヴィッドの叔父。来たる“審判の日”に備えて砂漠地帯でシェルターを作っていた。
レイモンド・J・バリーは代表作に『ランナウェイ/18歳の標的』、『パージ:大統領令』などがあります。
当初はデヴィッドたちを迎えるが、実はギャレットによって人質となっていた事を知らせる。
ステラが目の前で犠牲となり、最後はタイラーたちを守る為に壁となって魔物を食い止める。
・ステラ(演:バーバラ・クランプトン)
テッドの妻。避難してきたデヴィッドたちを温かく出迎え、その優しさが仇となる。
バーバラ・クランプトンは代表作に『ボディ・ダブル』、『喰らう家』などがあります。
実際はやって来たギャレットによって人質となり、シェルターに侵入した魔物に噛まれる。
魔物化していく中、自殺を試みるも失敗し、魔物の軍団へ飛び込んで食い殺される。
・ギャレット(演:ニック・ゴメス)
国土安全保障省の軍人で伍長。魔物たちが飛び出す地下施設を見回るもすぐに逃げ出した。
ニック・ゴメスは代表作に『マンドレイク/人喰い植物のえじき』、『山猫は眠らない6/裏切りの銃撃』などがあります。
なぜかデヴィッドたちがやって来た叔父であるテッドのシェルターに避難していた。
魔物に対して神の試練だと主張し、銃を持っているせいでシェルターで優位な立場に。
実は魔物に噛まれていて、それを隠しながら安全だと思われるゲートに案内する。
最後はみんなを道連れにしようとするがデヴィッドに倒され、魔物に食い殺されてしまう。
感想
個人的な評価
本作はアルバトロス・フィルムから出ている作品です。
そうなってくると、期待するのはどれだけのクソ映画という事になります。
完全にタイトルとあらすじだけで選んだが、それは最初から覚悟をしていました。
むしろ、アルバトロスだから一定の期待感を持ってワザワザ借りたという感じである。
基本的に低予算なので、登場する魔物たちのCGはなかなかの安っぽさがあります。
ですが、こういう作品には珍しく、魔物の数は尋常じゃない数が出てきます。
質よりも量で勝負してきたが、ハッキリ言って、魔物はそこまで怖くはありません。
造形についてはかなりグロテスクであるが、襲われる演出や恐怖の見せ方が絶望的に下手。
そのせいで大群が押し寄せる絶体絶命のピンチでも一切感じさせないダラダラな印象。
魔物は塩に弱いらしいが、結局のところ、細かい設定はほとんど語られていません。
なので、魔物の存在自体はフワフワしていて、なんでもアリなのに演出がヘタクソなせいで今一つインパクトに欠けている。
虫型や蛇型、牛型や人型までバリエーションが豊富なのに、やっている事は猪突猛進でワンパターンすぎます。
CGに予算はかけられないならば、あとは監督の演出と脚本の出来に関わってきます。
残念ながら監督は三流の演出で、脚本に関しては魔物の設定が浅く、今回が二度目なのに人類は無防備という頭の悪い状況になっている。
何より頭が悪いと思ったのは、魔物が出てくるゲートをワザワザ作っていて、それを封印せずに放置している点だろう。
普通なら魔物がやって来る可能性を考えれば、すべてのゲートを厳重に封鎖するはずです。
それなのに、本作では掘削する人と、軽装備の軍人が数人いるだけの頭が悪い警備システムとなっています。
魔物がやって来る前兆が出ているのに、主人公の息子が勝手な行動をして外で彼女と黄昏れているなど、終始に渡って頭が悪すぎる。
冒頭では余計な事をする息子が後半で大人しくなり、クレームババアとなった主人公の元妻なんて中盤以降は空気キャラになっている。
意外にも最初は役立たずだった息子の彼女が活躍して、主人公たちの安全を脅かす軍人の予定調和な動きは悪くなかった。
このように主人公の元妻と息子はほとんど役立たずであり、なぜか外部のヤツらが物語を引っ張っていくという歪な展開になっていました。
主人公は主人公で行動のすべてが正解で危なげがなく、緊張感を与えないダメな補正を完全に発揮していました。
やりたい事は分かるけど、監督と脚本がもっと演出と設定を練らないと本作のような草案レベルの作品が出来上がる見本みたいな映画でした。