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ヴァイラル VD-56

ヴァイラル VD-56

作品紹介

公開年月  2017/01/17
ジャンル  ホラー
原作  なし
監督  ヘンリー・ジュースト、アリエル・シュルマン
脚本  バーバラ・マーシャル、クリストファー・ランドン
製作  ジェイソン・ブラム、シェリル・クラーク、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

女子高生のエマはある日、学校で寄生虫に関する講義を受けていたが、突然友人が吐血して教室を飛び出してしまう。
街では原因不明の伝染病が流行していたが、それは全世界に広がる規模に拡大していた。
しかし、エマには現実味がなく、姉たちとパーティに出かけるが、会場で感染者がモンスター化して周囲の人間を襲い始めるのだった。

登場人物&出演者

エマ(演:ソフィア・ブラック=デリア)
主人公。女子高生。父親が大学をクビになって高校教師に転職する事に伴って引っ越した。
ソフィア・ブラック=デリアは代表作に『プロジェクト・アルマナック』、『ベン・ハー』などがあります。
転校してグレイシーと友達になるが、ずっと気になっていた同級生のエヴァンと仲良くなる。
宿題をやる真面目さをアピールするけど、エヴァンがパーティに行くと知って参加する。
姉は思いきりビッチだが、同じ血が流れている妹も表面的に真面目でも実際はビッチでした。
結局主人公の特権で街が爆撃されてもかすり傷一つも追わずエヴァンとともに街を脱出する。

ステイシー(演:アナリー・ティプトン)
エマの姉。同じく転校してきたが、早速と彼氏を見つけ、父親とはあまり仲が良くない。
アナリー・ティプトンは代表作に『グリーン・ホーネット』、『ウォーム・ボディーズ』などがあります。
感染が街で起きているのにパーティへ出かけるバカで、その結果、感染する自業自得に。
エマが寄生虫を取り除くが、すでに複数が体を支配しており、結局は妹に撃たれて絶命する。

エヴァン(演:トラヴィス・トープ)
エマの向かいに住んでいる同級生。エマは前から気になっていて、それでいい感じになる。
トラヴィス・トープは代表作に『リトル・アクシデント/闇に埋もれた真実』、『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』などがあります。
過去に母親をガンで亡くした経験を持ち、父親と二人だが、クソ野郎だと思っている。
父親が感染者になってエマの家に逃げ込み、最後はエマと街を無事に脱出する。

グレイス(演:リンジー・グレイ)
エマの同級生。真面目を装っているエマと違って、明るいけど友達が少ないタイプ。
リンジー・グレイは本作が映画デビュー作となっています。
ロサンゼルスから帰ってきた母親から感染し、街では寄生虫の中心的な存在になっている。

CJ(演:マシン・ガン・ケリー)
ステイシーの彼氏。サメが原因で左足を骨折して松葉杖を突きながら歩いている。
マシン・ガン・ケリーはラッパーとして活躍し、映画デビュー作に『Beyond the Lights』があります。
街に感染者が出ているのにステイシーと同じくパーティでハメを外して浮気をする。
本格的に街が封鎖され、ステイシーに会おうとするが感染した彼女に殺される。

マイケル(演:マイケル・ケリー)
エマとステイシーの父親。大学講師だったがクビになって、高校教師として転職する。
マイケル・ケリーは近年の出演作に『シークレット・アイズ』、『エベレスト3D』などがあります。
実は大学で教え子と浮気をして、その現場をステイシーに見られた事で不仲になる。
母親とは関係が微妙な状態であるが、離婚しておらず、空港へ迎えに行ってそのまま退場。

感想

個人的な評価

本作はいわゆる感染系のホラー映画となっています。
感染した人は吐血して、人を襲うというゾンビのような印象を受ける。
しかし、本作はウイルスではなく、寄生虫というどこかのゲームで見たような設定です。
吐血するとともに寄生虫を吐き出して、対象者の体内に侵入して成長していく。
やがて、寄生虫は脳を支配して、種を増やすべく新たなターゲットを探すというモノです。
劇中に登場する寄生虫に感染した人はなかなか恐ろしく、まずは脊髄から支配していきます。
宿主に食欲を増進させ、急激に成長していき、最終的に種を増やすという生命が基本とする要素を忠実にこなしている。
狂暴になって人を襲う意味では、感染系ホラー映画の『28日後…』を彷彿とさせます。
ただ、本作は形がハッキリと分かる寄生虫なので、それが両耳から出て外界の様子を探っているシーンはなかなかのインパクトです。
だけど、一番重要な器官である視覚が使えなくなるというご都合主義はあまりにも安直です。
視覚が使えない事で近距離の恐怖を演出しようという魂胆が見え見えすぎて微妙でした。
あとは物語のスケールが世界的な感染と言いながら、実際は街だけで完結している。
基本的に主人公である妹と姉の絆と、向かいにいる同級生との淡い恋物語が中心となる。
あまりにも物語が小さいせいでスケール感がなく、そこまでの怖さは伝わらなかった。
それでも、寄生虫に支配された人間の造形はなかなか良く、もっと見せても良かったと思う。
予算の都合があったのだろうが、姉妹の絆や同級生の恋沙汰に新鮮さがほとんどなかった。
登場人物は少ないワリに個々の情報がほとんどなく、全体的に薄っぺらな印象を受ける。
更に父親がいくら寄生虫に詳しくても、授業で習った程度の知識で除去しようという試みバカすぎて呆れてしまう。
政府がどうしようもないのに、普通の女子高生に治す事などできるはずないのです。
それが妹が姉に対する愛情を表現しているというならば、その演出はクソだとしか言えない。
やはり、もっと凶暴化した感染者が暴れ回る展開にすれば面白くなっただけに、予算がないせいで微妙な作品となりました。

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