バーフバリ/伝説誕生 RE-2567

作品紹介

公開年月  2015/07/10
ジャンル  アクション/アドベンチャー/歴史劇
原作  なし
監督  S・S・ラージャマウリ
脚本  S・S・ラージャマウリ
製作  ジョーブ・ヤーララガッダ、プラサード・デーヴィネーニ
製作国  インド
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

赤ん坊を抱えた高貴な女性が大勢の兵士に追いつめられ、大滝に身を投げるも、自らの命と引き換えに赤ん坊を救う。
村人に救われた赤ん坊はシヴドゥと名付けられ、成長すると滝の上の世界に興味を持ち、ついに足を踏み入れる。
シヴドゥは美しき女戦士アヴァンティカと出会い恋に落ち、彼女が暴君バラーラデーヴァの支配から王国を取り戻そうと戦っている事を知り、自ら正義の為に立ち上がるのだった。

登場人物&出演者

シヴドゥ/王子マヘンドラ・バーフバリ/国王アマレンドラ・バーフバリ(演:プラバース)
主人公。赤ん坊の時、シヴァガミ妃が命を賭して守り抜き、滝下の村で育てられる。
プラバースは代表作に『Esswar』、『Chatrapathi』などがあります。
ずっと滝の上にある世界に興味を持ち、何度も滝を登っているうちに屈強な肉体になる。
仮面を見つけて滝の上に登ると、アヴァンティカと出会った事で運命が大きく変わる。
アヴァンティカに代わってデーヴァセーナ妃を助け出し、カッタッパから伝説誕生を聞く。
アマレンドラ・バーフバリとして理想的な国王で、民から慕われる人物だと聞かされた。

アヴァンティカ(演:タマンナー)
女戦士。クンタラの潜伏地で囚われの身であるデーヴァセーナ妃を助けだそうとする。
タマンナーは代表作に『Chand Sa Roshan Chehra』、『100% Love』などがあります。
悪政を敷くバラーラデーヴァを憎み、それを打ち倒そうと命を懸けて誓っている。
デーヴァセーナ妃の救出を命じられた時、シヴドゥと出会い、恋に落ちる事に。
シヴドゥと心の底から愛し合うが、使命を捨てきれないとこで彼が引き継ぐ。
シヴドゥがただ者じゃなく、バーフバリ国王の息子だと知って驚愕する。

バラーラデーヴァ(演:ラーナー・ダッグバーティ)
マヒシュマティ王国の現国王。バーフバリ国王の従兄弟で同等の王位継承権を持つ。
ラーナー・ダッグバーティは代表作に『Leader』、『Winner』などがあります。
現在では暴君としてマヒシュマティ王国を治め、恐怖政治により民を苦しめている。
王座を競った時、隙あらばバーフバリを殺そうとするなど危険な人物である。
カーラケーヤ軍との戦いでは目先の敵を倒す事に集中して民を蔑ろにしてしまう。
それを見たシヴァガミ妃に戦士の素質を評価する一方で、国王に相応しくないという。

カッタッパ(演:サティヤラージ)
マヒシュマティ王国武器工場の長。先祖代々、王族に仕える奴隷として忠誠を誓う。
サティヤラージは代表作に『Nanban』、『Chennai Express』などがあります。
剣士でもあって、商人アスラム・カーンとの手合わせで実力差を見せつけ友情を結ぶ。
バラーラデーヴァに対し、ただならぬ殺意を抱くも王族に従う忠誠心を貫く。
シヴドゥがデーヴァセーナ妃を助け出した時は追撃するも、彼がバーフバリだと知る。
国王バーフバリの伝説を語った後、死した彼の元凶が裏切った自分だと告白した。

アスラム・カーン(演:スディープ)
カブールからやって来た商人。特別製の剣をカッタッパに自慢をするも否定される。
スディープは代表作に『Vishnuvardhana』、『Eaga』などがあります。
侮辱された事で剣術勝負するが、圧倒的なカッタッパの強さに惚れ込み友情を結ぶ。

デーヴァセーナ妃(演:アヌシュカ・シェッティ)
マヒシュマティ王国の妃。アマレンドラ・バーフバリ国王の妻でシヴドゥの母親。
アヌシュカ・シェッティは代表作に『Vedam』、『Deiva Thirumagal』などがあります。
国王が姿を消してから王位に座ったバラーラデーヴァによって25年間鎖に繋がれる。
バラーラデーヴァに対して尋常ならない恨みを抱き、彼が死ぬまで決して死なない。

シヴァガミ(演:ラムヤ・クリシュナ)
マヒシュマティ王国の前妃。バラーラデーヴァの母親。シヴドゥを命がけで守った。
ラムヤ・クリシュナは代表作に『Padaiyappa』、『Panchatanthiram』などがあります。
王座が空位になった時、継承権のあるバラーラデーヴァとハーフバリを競わせる。
ハーフバリが姿を消した時、その血を受け継ぐシヴドゥを最後まで守り通した。
そして、カーラケーヤ軍との戦いで民を守ったバーフバリを国王に任命する。

ビッジャラデーヴァ(演:ナーサル)
前国王の兄。左腕に障害を持っていたせいで国王としての能力が足りないと評された。
ナーサルは代表作に『Rowdy Rathore』、『Vishwaroopam』などがあります。
バーフバリ国王が倒れ、息子であるバラーラデーヴァを王座に就ける事に成功した。
悪政を敷くバラーラデーヴァ国王を評価し、その王座は揺るぎないと思っている。
バラーラデーヴァとバーフバリが競っていた時に息子が優位になるよう仕向けている。
しかし、民を蔑ろにしたバラーラデーヴァを母親であるシヴァガミ妃は国王と認めない。

感想

個人的な評価

本作はインド映画最高額の予算で製作され、公開直後から高い評価を受け、歴代興行収入最高額を記録しました。
シッチェス・カタロニア国際映画祭などで上映され、サターンファンタジー映画賞などにノミネートされるほど話題となりました。
前評判から本作はインド映画史上最高の作品という事は分かっていて、鑑賞するのを非常に楽しみにしていました。
今までインド映画の最高峰はヒューマンドラマとコミカルな要素を組み合わせた『きっと、うまくいく』だと思っていました。
あれほどの感動できる作品は久しぶりであり、インド映画の素晴らしさを堪能する事ができた作品でした。
本作はそれ以上の評判となれば、これは当然のように期待しかありません。
それで鑑賞した率直な感想として、本作はインド映画史上最高の超大作と言えるだろう。
どれだけの予算が投じられたのか分からないが、海外の超大作に引けを取らない内容です。
歴史劇という事で一人の男が王国を救う英雄となる物語だが、本作は二部に分かれています。
最初から二部作として製作されているが、本作の中でも二部に分かれているのです。
主人公であるシヴドゥは終盤まで活躍して、そこからは前国王で彼の父親であるアマレンドラ・バーフバリの物語に移り変わります。
一本の映画として考えるとかなり中途半端な展開だが、本作に関しては最初から二部作なのでその問題は関係ありません。
その為、本作はノビノビとやっている印象があって、何よりインド映画らしさを最後まで保っているのが大きい。
本作で最も素晴らしいと思ったのは冒頭から始まるシヴドゥの魅力的なキャラクターを描くエピソードだと思います。
普通に育ったはずだが、その内からあふれ出るカリスマ性がちゃんと心を掴んでくれる。
そして、インド映画と言えば、歌と踊りがあるけど、本作はその移行は非常にスムーズで違和感がまったくありません。
歌を説明にするという手法も素晴らしいだけじゃなく、その歌自体も魅力的でずっと聞き入るほど良かったです。
終盤で展開されるシヴドゥの父親であるアマレンドラ・バーフバリが本作の肝と言っても過言じゃないと思います。
そこで姿を表さなくなったバラーラデーヴァの立ち位置も知る事ができるので、本作の構成は上手く練られていると思われる。
最後に衝撃の告白があって、次に繋げるという演出も光っていて、次回作も楽しみである。