ザ・サイレンス/闇のハンター VD-329

作品紹介

公開年月  2019/04/10
ジャンル  ホラー/SF
原作  なし
監督  ジョン・R・レオネッティ
脚本  ケアリー・ヴァン・ダイク、シェーン・ヴァン・ダイク
製作  アレクサンドラ・ミルチャン、スコット・ランバート、ほか
製作国  アメリカ、ドイツ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

ペンシルバニアの未開の洞窟から謎のモンスター「ベスプ」び大群が解き放たれた。
このモンスターは視覚を持たず、人間の存在を音で感知して襲いかかってくる。
3年前に事故で聴力を失った女子高生のアリーは、両親と祖母、弟と一緒に街を抜け出し、安全な土地を求めてさまようのだった。

登場人物&出演者

ヒュー・アンドリュース(演:スタンリー・トゥッチ)
主人公。アンドリュース家の父親。建築会社で働く。アリーに対して過保護になっている。
スタンリー・トゥッチは近年の出演作に『プライベート・ウォー』、『インフェクデッドZ』などがあります。
ベスプが街を襲撃してくると、アリーの意見に賛同し街を抜け出すもグレンを失い落胆する。
家族を守る為に吠える愛犬を仕方なく殺し、襲ってくるベスプたちを駆逐して安全を確保。
ケリーの為に街で抗生物質を調達し、娘を掠おうとした宗教団体に対しても容赦なく倒した。
最後はベスパが生息できない寒い地域を目指し、音を立てない生活を送りながら移動する。

アリー・アンドリュース(演:キーナン・シプカ)
ヒロイン。アンドリュース家の長女。交通事故により聴力を失う。同級生のロブは友人。
キーナン・シプカは代表作に『フェーズ6』、『シークレット・チルドレン/禁じられた力』などがあります。
将来は大学への進学を希望するが、過保護になった両親の厳しい態度に不満を漏らす。
ベスプが街を襲撃してくると、愛犬の反応から近くにいると察知するなど感覚が非常に鋭い。
聴覚障害者という事で宗教団体に狙われたが、リンが身を挺して犠牲なった事で助けられた。
最後はベスプが生息できない寒い地域を目指し、音を立てない生活を送りながら移動する。

ケリー・アンドリュース(演:ミランダ・オットー)
アンドリュース家の母親。義父母たちを事故っで亡くし、娘が聴覚障害になって頭を悩ます。
ミランダ・オットーは代表作に『ホンモノの気持ち』、『アナベル/死霊館の人形』がある。
アリーが一人で行動する事を極端に恐れ、学校から帰る時にロブと一緒にいて心配している。
ベスプが街を襲撃してくると、リンに家に残ってもいいという選択肢もあると話していた。
郊外の家を見つけて侵入するも、ベスプに足を食われて感染症になるも抗生物質で治る。
最後はベスプが生息できない寒い地域を目指し、音を立てない生活を送りながら移動する。

ジュード・アンドリュース(演:カイル・ハリソン・ブライトコフ)
アンドリュース家の長男。ゲーム好きでいつもやっている。アリーに後ろから悪口を言う。
カイル・ハリソン・ブライトコフは代表作に『かぞくモメはじめました』、『トールマン』などがあります。
ベスプが街を襲撃してくると、銃を持っていたグレンと同じ車に乗るもビビってしまう。
結局は怖さが限界を突破してしまい、グレンの車から家族がいる車に乗り移っていく。
外にいた女の子を見つけて中に入れるが、宗教団体の信者で姉を助ける為に容赦なく倒した。
最後はベスプが生息できない寒い地域を目指し、音を立てない生活を送りながら移動する。

リン(演:ケイト・トロッター)
ケリーの母親でアリーの祖母。アンドリュース家と一緒に住む。孫たちを第一に考えている。
ケイト・トロッターは代表作に『すべては愛のために』、『アップサイドダウン/重力の恋人』などがあります。
ずっとゲームしているジュードに注意し、隠れて外でタバコを吸うもケリーには内緒である。
ベスプが街を襲撃してくると、家に留まる選択肢をケリーに提案されるも一緒に行くと決意。
実は看護師でベスパに噛まれたケリーの症状が良くないと悟り、抗生物質が必要だと話す。
最後は宗教団体に誘拐されるアリーを助ける為に声を出して道連れにしてベスプに食われた。

ロブ(演:デンプシー・ブリク)
アリーの友人で同級生。聴覚障害をからかう他の同級生たちと違い、手話を覚えている。
デンプシー・ブリクは本作が長編映画デビュー作となります。
当然のようにアリーに対して片想いを抱くが、表向きは仲の良い友人として振る舞っている。
ベスプが街を襲撃してくると、街を出て行くアリーと違って家に留まって連絡を取り合う。
結局、両親は音を出したせいでベスプに殺されてしまい、一人で地下室に避難していた。
最後はアリーたちと合流し、ベスプが生息できない寒い地域にアンドリュース家と向かう。

グレン(演:ジョン・コーベット)
ヒューとは高校から付き合い。同じ建築会社で働いている。独身で結婚するつもりはない。
ジョン・コーベットは代表作に『ボルケーノ』、『フェイクシティ/ある男のルール』がある。
アンドリュース家の近所に住んでいて、特にジュードとは仲が良く何かと頼られている。
ベスプが街を襲撃してくると、すぐに街を離れる事が決まると、自前の拳銃を所持していた。
抜け道を通る際に鹿の群れに横から激突され、林道の下へ落ちて車の中から出られない状態。
最後は襲ってきたベスプの気を引いて、自らが犠牲となってアンドリュース家を救った。

牧師(演:ビリー・マクレラン)
ベスパが人々を襲って音が消えた世界で宗教団体を立ち上げる。筆談で意思疎通をしている。
ビリー・マクレランは代表作に『BIOHAZARD/デス・プラント』、『しあわせの絵の具/愛を描く人モード・ルイス』などがあります。
ケリーの為に街で抗生物質を手に入れたヒューたちを見かけ、すぐにスカウトしていた。
ヒューに断られても彼らがいる家まで信者とやって来て、アリーが欲しいと不気味に訴える。
信者になる条件として全員が舌を切っていて、聴覚障害者であるアリーに興味を示した。
最後はアリーを誘拐しようとしたが、アンドリュース家の反撃に遭い、ヒューに撲殺された。

感想

個人的な評価

本作はNetflixが製作して配信している作品となります。
監督は『アナベル/死霊館の人形』のジョン・R・レオネッティが務めています。
これは音で感知してクリーチャーが襲う話題作『クワイエット・プレイス』とまったく同じ設定になっています。
『クワイエット・プレイス』のクリーチャーは人間よりも大きく、見た目からして勝てそうにない絶望感を与える説得力がありました。
しかし、本作のクリーチャーはコウモリを少しグロテスクにした感じで、質より量という感じ絶望感は半減している印象です。
明確に洞窟の底から出てきているので、さすがに数はそこまで多くないだろうし、軍隊を駆り出せばなんとかなりそうな雰囲気があります。
これも『クワイエット・プレイス』と共通している部分ですが、こういう作品は基本的にクリーチャーの脅威はオマケで本題は家族のドラマが中心だろう。
人間の感覚を一つ使えなくする作品にNetflix配信の『バード・ボックス』と、不快な作品『ブラインドネス』は両者とも目となります。
前者はファンタジーのような感じで見ると何かに殺され、後者は世界の人間が失明する内容となっていました。
このように感覚が一つ使えなくなる作品は珍しいワケじゃなく、必ずそこには家族の絆がテーマとして深く関わっています。
ヒロインである長女を聴覚障害者にした理由として、家族は静かな状態にも対応できるという点だろうと思います。
一応、全員が手話できるから声を出さずに意思疎通ができる利点があって、音だけに反応するクリーチャーと対照的な存在として描けている。
ただし、普通の会話なら目を見て話すが、手話だと必ず手の方を見ないと意思が伝わらない。
それなのに本作はみんな揃って相手の目を見て手話を交わしているので、ここら辺の詰めの甘さを感じてしまいました。
やはり、本作は先に書いた『クワイエット・プレイス』や『バード・ボックス』と比べて絆を描くエピソードは少なかったです。
上記の作品は家族崩壊をして事件が起きて絆を取り戻すのがテーマだが、本作では音のない世界に適応する家族を描いているから少しパンチが弱かった。