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ダーク・プレイス RE-2423

ダーク・プレイス RE-2423

作品紹介

公開年月  2015/04/08
ジャンル  サスペンス
原作  ギリアン・フリン 『冥闇』
監督  ジル・パケ=ブランネール
脚本  ジル・パケ=ブランネール
製作  ステファーヌ・マルシル、シャーリーズ・セロン、ほか
製作国  イギリス、フランス、アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

1985年、カンザス州の田舎町で母親と二人の姉妹が殺害され、末妹リビー・デイの証言で兄ベンが逮捕される。
28年後、仕事もせず孤独な日々を送っていたリビーは、過去の有名な殺人事件の再検証を行う“殺人クラブ”という団体のライルから誘いを受ける。
報酬目当てに参加したリビーは刑務所を訪れ、ベンと面会した彼女は次第に封印していた事件の記憶を呼び覚ましていくのだった。

登場人物&出演者

【現代】
リビー・デイ(演:シャーリーズ・セロン)
主人公。寄付金、支援金、自叙伝などで食いつなぐ。なんとか生活資金を工面しようとする。
シャーリーズ・セロンは近年の出演作に『ワイルド・スピード/ICE BREAK』があります。
ライルが殺人クラブへ誘われるが、実はベンの無罪を証明する団体だった事に驚く。
忘れたい過去に立ち戻る事になるも、一度兄を犯人と決めつけているせいで逃げ回っている。
真相を追っているうちに事件当時の状況を知り、その中にいたディオンドラを探し当てる。
だが、ディオンドラが危険だと気づき、逃げようとした時に殺されそうになる。
最終的に兄が正しいと思って口を閉じていた事を知り、彼の苦悩を知って和解する。

ライル・ワース(演:ニコラス・ホルト)
殺人クラブの会員。2件のクリーニング店を経営している企業家で何かと積極的な性格。
ニコラス・ホルトは近年の出演作に『X-MEN:アポカリプス』、『アウトバーン』などがあります。
なんとかベンの無実を証明しようと乗り気じゃなかったリビーをたきつける。
リビーがお金に困り、自分は情報が欲しいという利害の一致で協力してもらえる事に。
実は幼い頃に西海岸で火遊びをしていたが、そのせいで364平方キロの山火事を起こした。

ベン・デイ(演:コリー・ストール)
リビーの兄。事件の真相を知る人物だが、終始に渡って罪を認めて服役していた。
コリー・ストールは近年の出演作に『ブラック・スキャンダル』、『アントマン』がある。
当初は自分が正しいと思って口を閉じていて、真相を追うリビーに何も言えなかった。
真相が明らかになって釈放されるが、その時にリビーとはようやく和解する。

ポリー・パーム/ディオンドラ(演:アンドレア・ロス)
28年前の事件の真相を知る一人。実はディオンドラで偽名を使って隠れて暮らす。
アンドレア・ロスは代表作に『ハイウェイマン』、『ローグアサシン』などがあります。
事件を追うリビーが偽名から見つけられ、最初は温かく出迎えるが途中で豹変する。
悪魔崇拝者だったが、元からねじ曲がった性格のせいで娘のクリスタルまでねじ曲がる。

【28年前】
パティ・デイ(演:クリスティーナ・ヘンドリックス)
リビーたちの母親。親から受け継いだ農場で暮らし、四人の子供を一人で養う。
クリスティーナ・ヘンドリックスは代表作に『かぞくはじめました』、『ドライヴ』などがあります。
農作物は不作となって支払いも滞り、ついに農場が差し押さえになって追いつめられる。
最終手段として自らの生命保険で子供たちに明るい未来を明け渡そうとする。
しかし、それこそがリビーやベンを苦しめる原因となり、他の妹たちも殺されてしまう。

ベン(演:タイ・シェリダン)
父親がおらず家では唯一の男。悪魔崇拝者。トレイという先住民との付き合いで堕落する。
タイ・シェリダンは代表作に『ゾンビーワールドへようこそ』、『X-MEN:アポカリプス』などがあります。
ディオンドラとは恋人関係だが、彼女が年上という事でほとんど言いなりとなっている。
実は美術クラスで手伝う常識人だったが、ディアンドラやトレイのせいで変わってしまった。

ディオンドラ(演:クロエ・グレース・モレッツ)
金持ちのお嬢さん。熱烈な悪魔崇拝者。ベンとは恋人同士で彼の子供を妊娠している。
クロエ・グレース・モレッツは近年の出演作に『フィフス・ウェイブ』、『イコライザー』などがあります。
タバコ、酒、ドラッグをやって、儀式の為には平然と家畜を殺すという異常な精神の持ち主。
最終的にベンと駆け落ちしようとするが、パティの意図的自殺に鉢合わせしてしまう。
そこで前から気に食わなかったミシェルを絞殺して、そのまま姿をくらます事に。

ラナー・デイ(演:ショーン・ブリジャース)
リビーたちの父親。飲んだくれで、家にはほとんど帰らず、タバコのハッパの栽培で儲かる。
ショーン・ブリジャースは代表作に『ルーム』、『砂上の法廷』などがあります。
28年後では有毒廃棄物置き場に住み、ただ死を待つだけのみすぼらしい姿になっている。

感想

個人的な評価

『ゴーン・ガール』の実写映画がヒットし、一躍有名となった原作者のギリアン・フリン。
本作はギリアン・フリンにとって、二作目の小説で様々な雑誌で評判となりました。
監督のジル・パケ=ブランネールはフランス出身で、2010年に公開された『サラの鍵』は東京国際映画祭で最優秀監督賞と観客賞を受賞している。
タイトルや小説が『冥闇』という事もあって、作品全体が暗いトーンに支配されている。
その雰囲気を演出していると思うが、あまりにも暗すぎて今一つ盛り上がらない。
どうしても監督がフランス人という事で、作品が広いようで狭い世界観になっている。
本来ならあっちこっちに移動しているはずだが、市内をただ走っているような印象しかない。
多分、本作は小説として読めば楽しいが、実写映画化するとつまらなくなるパターン。
とにかく、本作最大の失敗はオチがあまりにも弱くて、主人公の目的であった真犯人探し呆気なさ過ぎて期待を裏切られた。
もっと上手い仕掛けがあったと思ったのに、単なる偶然が重なっただけという都合の良い処理になったが残念すぎる。
何重にも積み重なった何かがあったと思ったけど、なんだか適当な要素をくっつけただけなように感じてしまった。
分かりにくくしようとした結果、確かに犯人は読めないにしても、ポッと出の関係ないヤツだと本当に萎えてしまう。
なんの為に最初から物語に付き合ったのか分からなくなるぐらい最悪の演出でした。
ただし、本作は主演と製作を務めているシャーリーズ・セロンの演技力が冴え渡っている。
特にずっと暗い表情で金だけの為に動いていたが、最後に見せた笑顔だけでも救われる。
タイ・シェリダンの迷える少年、やりたい放題娘のクロエ・グレース・モレッツ、コリー・ストールの黙って服役する男などが良かった。
本作はギリアン・フリンと豪華キャストに支えられた作品であり、内容についてはまったく歯が立たないと思います。
それ以上に演出があまりいいとは言えず、テンポが最悪だから最後までスッキリしない。
この調子だとギリアン・フリンの処女作も実写映画化されるだろうが、ちゃんとした監督を使って欲しいところです。

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