グランド・イリュージョン VD-46

作品紹介

公開年月  2013/05/30
ジャンル  サスペンス/犯罪
原作  なし
監督  ルイ・ルテリエ
脚本  エド・ソロモン、ボアズ・イェーキン、ほか
製作  アレックス・カーツマン、ロベルト・オーチー、ほか
製作国  アメリカ、フランス
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

“フォー・ホースメン”を名乗る四人組のスーパー・イリュージョニスト・チームが、大観衆が見守るラスベガスのステージで遠く離れたパリの銀行を襲い、その金庫から320万ユーロという大金を奪う前代未聞のショーを披露する。
一夜にして全米中にその名を轟かせた彼らだったが、FBIとインターポールの合同チームはすぐに強盗容疑でフォー・ホースメンの身柄を拘束する。
しかしトリックを暴く事ができず、証拠不十分のまま釈放されてしまうが、捜査チームは元マジシャンのサディアスに協力を要請して解明に取り組むのだった。

登場人物&出演者

【フォー・ホースメン】

ダニー/J・ダニエル・アトラス(演:ジェシー・アイゼンバーグ)
リーダー。マジシャン。何かと仕切りたがる性格。メリットに対して最初から嫌悪感を持つ。
ジェシー・アイゼンバーグは近年の出演作に『バットマンvsスーパーマン/ジャスティスの誕生』などがあります。
フォー・ホースメンではリーダーとして真の計画を着実に進め、戸惑うジャックを説得する。
真の計画を実現する為に一切の妥協をせず、確実に進めていくだけの実行力を持つ。

メリット・マッキニー(演:ウディ・ハレルソン)
メンタリスト。すぐに心を読もうとする。悪者に対してメンタリズムを使って小銭稼ぎする。
ウディ・ハレルソンは近年の出演作に『トリプル9/裏切りのコード』、『ファーナス/訣別の朝』などがあります。
フォー・ホースメンの中でメンタリズムを使ってマジックの中核部分を担っている。
真の計画を実行する前に抜け出そうとするが、ヘンリーの言葉に従って最後まで付き合う。

ヘンリー・リーブス(演:アイラ・フィッシャー)
紅一点。マジシャン。ダニーの元助手で元恋人。現在はセクシーさをウリのマジックをする。
アイラ・フィッシャーは代表作に『ウェディング・クラッシャーズ』、『華麗なるギャッツビー』などがあります。
フォー・ホースメンが行うイリュージョンに花を添える役目として的確にこなしている。
途中で止めようとするメリットを説得するなど、フォー・ホースメンの土台を支えている。

ジャック・ワイルダー(演:デイヴ・フランコ)
若手マジシャン。マジックを使ってブルックリンで観光客から金を巻き上げるスリ師。
デイヴ・フランコは代表作に『21ジャンプストリート』、『ウォーム・ボディーズ』などがあります。
フォー・ホースメンの中で雑用を担当するが、一人前として扱われる為になんとか頑張る。
スリの腕、マジックなどを利用したアクションが本作でスピード感を生み出している。

アーサー・トレスラー(演:マイケル・ケイン)
フォー・ホースメンのスポンサー。エゴを達成する為にフォー・ホースメンを結成する。
マイケル・ケインは近年の出演作に『ラスト・ウィッチ・ハンター』、『グランドフィナーレ』などがあります。
フォー・ホースメンのマジックを見破ろうとするサディアスに取引を持ち込むも拒否される。
更にフォー・ホースメンで儲けようとして、逆に利用されて多額の財産を失うハメになる。

【合同捜査チーム】

ディラン・ローズ(演:マーク・ラファロ)
FBI特別捜査官。別事件の捜査中に駆り出され、フォー・ホースメンの事件に苛つく。
マーク・ラファロは近年の出演作に『スポットライト/世紀のスクープ』、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』などがあります。
凶悪犯を捕まえたベテラン捜査官として自信を持つがフォー・ホースメンに打ち砕かれる。
フォー・ホースメンの犯罪を阻止しようとするが、逆に醜態をさらしてしまう。

アルマ・ドレイ(演:メラニー・ロラン)
ICPOのフランス人捜査官。進まない取り調べにイライラする。実は初の現場仕事となる。
メラニー・ロランは近年の出演作に『複製された男』、『リスボンに誘われて』があります。
頭が固いディランと違って、柔軟に物事をこなし、捜査をスムーズに進めようとする。
逃げるダニーを追いつめるが、丸腰の相手に銃を向けて撃てずに結局は逃げしてしまう。

サディアス・ブラッドリー(演:モーガン・フリーマン)
老練マジシャン。様々なメディアでマジシャンのトリックを見破ってきた大物マジシャン。
モーガン・フリーマンは近年の出演作に『ベン・ハー』、『エンド・オブ・キングダム』などがあります。
フォー・ホースメンの悪事を暴く為に捜査の協力をするが、ディランを小バカにする。
本当は壮大なマジックによる強盗計画を企てる“アイ”が選ぶフォー・ホースメンに憧れる。
フォー・ホースメンのスポンサーだったアーサーからも彼らを潰すように依頼される。
結局は逆にアイの罠にハマってしまい、強盗の罪で刑務所暮らしになってしまう。

感想

個人的な評価
本作はフランス人監督ルイ・ルテリエの作品となっている。
ルイ・ルテリエ監督は『トランスポーター』、『インクレディブル・ハルク』が有名です。
とにかく、ルイ・ルテリエ監督の作品はスピード感が特徴的だと言えます。
ただ、逆に細かい部分についてはスピード感でごまかしているという印象もある。
そんな本作ではイリュージョンやメンタリズムというテレビ番組で扱われる題材となる。
最初はあまり期待していなかったけど、スピード感とイリュージョンの相性が素晴らしい。
そこからドンドン引き込まれて、物語がピークの時に明かされるタネは度肝を抜かれた。
いつもは何かと勘繰って鑑賞してしまうが、本作は素直な気持ちで最後まで鑑賞させられる。
物語の中心にはフォー・ホースメンの四人がいるけど、あくまでも表向きの演出でした。
本当の主役は影に隠れていて、ずっと観ている側すら騙すほどの巧妙な仕掛けがされている。
まさか観ている側もマジックにかける演出を繰り出すなんて夢にも思わなかった。
逆に本作を冷めた目で鑑賞するとつまらなく感じるが、それは人それぞれとなるだろう。
本作は何も疑わず素直に鑑賞できたからこそ、クライマックスでのネタバレが生きてくる。
何よりルイ・ルテリエ監督がこのような演出ができたのが驚きだったのです。
ルイ・ルテリエ監督のキャリアを合わせたブラフならば、本作が成功するのも分かる。
それほど本作はスピード感とイリュージョンが上手くかみ合っていると感じた。
ただ、主要となるフォー・ホースメンが単なる演出の為にいるだけなのが残念だった。
もう少し彼らの個性を出してくれたら本作はもっと面白くなっていたのだろう。