レジェンダリー・ストーン/巨神ゴーレムと魔法の石 RE-2982

作品紹介

公開年月  2017/11/12
ジャンル  ファンタジー/アドベンチャー
原作  なし
監督  ユーリー・コヴァリョフ
脚本  ユーリー・コヴァリョフ
製作  エゴール・オレソフ、ユーリー・プリリプコ
製作国  ウクライナ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

時空の裂け目に呑み込まれた現代の高校生ビーチャは、千年前の世界にタイムスリップしてしまう。
その世界では、平和を愛するリミフ族と凶悪なクマン族が激しい戦いを繰り広げていた。
リミフ族に保護されたビーチャは元の世界に戻る為に秘宝“ペルーンの石”が必要で、それはクマン族が手にして岩石の巨神“ゴーレム”を召喚してしまうのだった。

登場人物&出演者

ビーチャ(演:ダニール・カメンスキー)
主人公。普通の高校生。自作の紙飛行機を作るなど、手先が器用だがバカにされている。
ダニール・カメンスキーは本作が長編映画デビュー作となります。
遠足で同級生たちと出かけたが、暗い岩に突然呑み込まれて1120年の世界にタイムスリップ。
なんとか家に帰る方法を模索する中で、助けてもらったオシュレコに鍛えられていく。
ペルーンの石を探す事で帰れると魔術師から言われ、見つけるが蛮族に奪われてしまう。
最後はペルーンの石を湖に戻し、オレシュコがアンダクを倒し、自分の世界に戻った。

オレンカ(演:イェヴァ・コショヴァ)
ヒロイン。リミフの要塞に暮らす少女。未来からやって来たビーチャに多大な興味を持つ。
イェヴァ・コショヴァは本作が長編映画デビュー作となります。
状況が掴めないビーチャの質問に素直な答えをして、徐々に彼への興味が大きくなる。
要塞の外でキノコを集めていた時、魔術師に会いたいビーチャの道案内をする事になる。
ペルーンの石を手に入れるが、ビーチャと間違えられてクマン人に掠われてしまう。
最後はビーチャに助けられ、彼が元の世界に戻ってもまた帰ってくる事をずっと待っていた。

オレシュコ(演:ロマン・ラツキー)
リミフの要塞に属する騎士。ビーチャの時代では誰もが知る伝説の騎士として知られる。
ロマン・ラツキーは代表作に『Paradzhanov』、『Just Sex, Nothing Personal』がある。
ロサンカに花を渡そうと要塞の外にいたところで、やって来たビーチャを助けて連れ出す。
なんとかして家に帰りたいビーチャが魔術師の試練に合格するべく剣術などを教えた。
その代わりメガホンを手にしてロサンカに告白しようとするもタイミングが合わず。
最後はアンダクをなんとか倒し、ビーチャを助け出し、彼が未来に帰る暗い岩まで送った。

イリヤ(演:オレグ・ヴォロシェンコ)
リミフの要塞に属する騎士。要塞では最も信頼されており、巨大な剣で敵を倒していく。
オレグ・ヴォロシェンコは代表作に『Storozhova zastava』、『Nusuma reta purinsesu』などがあります。
慌てて帰ってきたオレシュコが要塞の外へ勝手に出た事を知り、外出を禁じる事にした。
ビーチャが未来からやって来た事をすぐに理解して、なんとかして彼を帰す方法を考える。
ゴーレムが復活して要塞を攻撃すると、単独で倒そうとしたオレシュコにすべて任せた。
最後は要塞へ侵入してきたクマン人たちを迎撃し、騎士たちを鼓舞して見事に守り通した。

ドブリーニャ(演:オレクサンドル・コマロフ)
リミフの要塞に属する騎士。イリヤと双璧を成す怪力の騎士で、メイスで敵を倒していく。
オレクサンドル・コマロフは本作が長編映画デビュー作となります。
ビーチャが未来からやって来た事を理解して、イリヤたちとともに帰す方法を考えた。
ビーチャがペルーンの石を発見すると、クマン人たちの襲撃を知ってイリヤたちと出撃する。
ゴーレムが復活して要塞を攻撃しようとして、イリヤたちと勇気を与える歌を歌っていた。
最後は要塞へ侵入してきたクマン人を迎え撃ち、ほぼ無傷で追い払って見事に守りきる。

オブシー(演:ゲオルギー・デレヴァンスキー)
リミフの要塞に暮らす老人。みんなから尊敬され、長年に渡って空を飛ぶ研究をしていた。
ゲオルギー・デレヴァンスキーは代表作に『Razmakh krylyev』、『Chench』があります。
何度も失敗して体中に大小の傷を負っても、それでもコンドルのように飛びたがっている。
イリヤたちにとって父親的な存在でもあって、ビーチャにも大人の助言をしていた。
ペルーンの石がクマン人に狙われ、見張り台に隠すべくビーチャの高所恐怖症を克服させる。
最後はペルーンの石を使えるようにするべく、オレンカが狙われて守るも刺されて死亡した。

トゥガーガン(演:イワン・デニセンコ)
クマン人。リミフの要塞を襲撃した時、オレシュコたちに捕まえられて牢屋に入れられる。
イワン・デニセンコは代表作に『Macth』などがあります。
体格が非常に大きいが頭は悪く、見張り台の上部に運ぶエレベーターの動力源となる。
リミフの要塞では人畜無害な存在として差別され、家畜のような扱いを受けていた。
落雷でペルーンの石を手に入れて家に帰るが、族長で兄のアンダクから酷く叱られていた。
最後はビーチャを殺せず、逃がした事がアンダクにバレるとその場で処刑されてしまう。

アンダク(演:エルザン・ヌリンベット)
クマン人の族長。常にリミフの要塞を敵視し、部下を送り込んで何度も攻める失敗する。
エルザン・ヌリンベットは代表作に『Kelin』、『Zhat』などがあります。
シャーマンの魔術でビーチャの出現を知り探すも、偶然居合わせたオレシュコに邪魔された。
ビーチャがペルーンの石を手にしたと知り、近くの村を襲撃させるもまたも失敗する。
トゥガーガンがペルーンの石を持ち帰り、オレンカでビーチャを誘き出すも逃げられる。
最後はゴーレムまで倒されてしまい、見張り台まで来たオレシュコに倒されてしまう。

感想

個人的な評価

本作はウクライナの国民的児童文学を実写映画化した作品となります。
ウクライナ映画は初めてですが、有名どころではソ連時代に属していた『火の馬』という作品があるようです。
今回が初めてのウクライナ映画であるが、当初のイメージとしてロシア映画に近い要素を持っていると予想しました。
しかし、意外にもアジア顔を持ったキャラクターがいて、ロシア映画とは違った雰囲気があると理解しました。
物語としてはウクライナの国民的な児童文学となっているが、当然のように日本では一切知られていません。
さすがに自然の多いウクライナだけに、舞台としてはファンtじゃいーに理想的な美しい場所となっています。
物語としては『ドラゴン・キングダム』のような感じだが、残念ながら本作はもっと薄いストーリーとなっています。
主人公は小バカにされ、昔の事故で高所恐怖症になっているが、タイムスリップした事で克服して成長する物語となります。
更に過去の世界で主人公は小さなロマンスを手にして、自分の世界に帰ってもヒロインとの再会を模索していきます。
本来なら主人公とヒロインがハッピーエンドを迎える王道的な結末でもいいが、本作は敢えて曖昧にする演出を取っている。
これは続編を臭わせるような展開だが、ウクライナ国内なら受けるけど世界的には微妙な作品だと言えるだろう。
サブタイトルにもなっているゴーレムは全体的に微妙で、大振りに殴るだけで非常に弱くてデザインも今一つでした。
悪役となっているクマン人の設定も雑で、族長は典型的な悪人だが弱くて、こちらは一切の魅力を感じさせない。
勧善懲悪という分かりやすい形の構成だけど、ストーリーに意外性がなくて、キャラクターも今一つという印象を持った作品でした。