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ウルフ・アット・ザ・ドア VD-86

ウルフ・アット・ザ・ドア VD-86

作品紹介

公開年月  2017/04/18
ジャンル  ホラー
原作  シャロン・テート殺人事件(インスパイア)
監督  ジョン・R・レオネッティ
脚本  ゲイリー・ドーベルマン
製作  ピーター・サフラン
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

1969年、サマー・オブ・ラブと呼ばれたヒッピー・ムーブメントの最盛期、とある洒落た家に四人の仲間が集まりパーティを楽しんでいた。
アビーがボストンへ帰るという事で、友人のシャロンとジェイ、それに恋人のボイチェフとともにお別れパーティをしようとする。
しかし、そんなアビーたちがパーティをしている家に忍び寄るカルト集団の姿があった。

登場人物&出演者

アビー(演:エリザベス・ヘンストリッジ)
主人公。お金持ちだが親からの仕送りがストップし、地元であるボストンに帰る事を決意。
エリザベス・ヘンストリッジは代表作に『ゲットバッカーズ』などがあります。
シャロンたちからお別れパーティをしてもらうが、その表情は決して明るくない。
恋人であるボイチェフが引き留めるが、今の土地が合わないという理由で決意を変えず。
家に理由なき殺人を企てるカルト集団のメンバーが侵入し、なんとか逃げようとする。
ボイチェフが身を挺して逃してもらうが、その先にはカルト集団のメンバーが待ち構える。

シャロン(演:ケイティ・キャシディ)
アビーの友人。妊娠していて、ボストンへ帰ろうとするアビーがいなくなって寂しい。
ケイティ・キャシディは代表作に『96時間』、『エルム街の悪夢/2010年版』があります。
パートナーであるジェイのイタズラに少し困りながらも生まれる子供を楽しみにする。
アビーがいなくなる事で落ち込むボイチェフを励まし、いつか彼女も分かると彼に言う。
家に理由なき殺人を企てるカルト集団のメンバーが侵入し、パニックに陥ってしまう。
刺されたボイチェフをバスルームで見つけるが、結局は捕まってどこかへ連れて行かれる。

ボイチェフ(演:アダム・キャンベル)
アビーの恋人。ボストンへ帰ろうとするアビーをなんとか引き留めようとする。
アダム・キャンベルは代表作に『最‘愛’絶叫計画』、『鉄板英雄伝説』などがあります。
結局はアビーの意志が固く、残ってくれない事を知って落ち込んでしまう。
気晴らしに外へ散歩に出るが、そこでカルト集団と遭遇し、ナイフで腹を刺される。
死んだと思われたが、なんとかバスルームに逃げ込み、シャロンと合流する。
最後はアビーを助けるべく身を挺してカルト集団メンバーを引き留めるが結局殺される。

ジェイ(演:マイルズ・フィッシャー)
シャロンのパートナー。四人の中で一番軽い感じでアビーとの別れパーティを楽しんでいた。
マイルズ・フィッシャーは代表作に『ファイナル・デッドブリッジ』などがあります。
シャロンとボイチェフが暗い顔を浮かべる中、一人だけはしゃいでいるバカ。
お別れパーティと称して単純に飲みたいだけで、楽しみながら酒を作っている脳天気。
そのせいで家にカルト集団が侵入しても気づかず、テレビをずっと見ていた。
そこにやって来た一人が不意にナイフを振り上げて地味に殺される事に。

スティーヴン(演:ルーカス・アダムズ)
ウィリアムが頼んでいた最新のレコードプレイヤーを持ってきた。
ルーカス・アダムズは代表作に『Jessica’s Journery』、『Red Wing』などがあります。
ウィリアムの家に入る前にアビーとシャロンと出会って挨拶を交わした。
無事にウィリアムから代金を受け取って、満足した表情で帰ろうとした時に襲われる。
結局はカルト集団メンバーに捕まり、リーダー格のハンマーを食らって絶命した。

ウィリアム(演:スペンサー・ダニエルズ)
シャロンたちと別館の家に住んでいる。ウィリアムのレコードプレイヤーを受け取る。
スペンサー・ダニエルズは代表作に『ベンジャミン・バトン/数奇な人生』などがあります。
ウィリアムの持ってきたレコードプレイヤーにトリップするほどの感銘を受けた。
その後、たっぷりと音楽を楽しんでいる中で、アビーたちが襲われるも気づかない。
結局は最後まで最新のレコードプレイヤーで音楽を楽しんで事件に気づかず生き残った。

感想

個人的な評価

本作は1969年に起きたチャールズ・マンソンが率いるカルト信者による殺人事件からインスパイアされています。
チャールズ・マンソンは「マンソン・ファミリー」という名で疑似生活共同体を作り、集団生活をしていました。
そのメンバーは家出少女で構成され、チャールズはカルト的な指導者として彼女たち薬物で洗脳し、男性を誘惑させて信者を増やしていたという。
当時はヒッピーが最盛期を迎えていた事もあって、チャールズ・マンソンはその風貌が重なっていたという。
本作はそんなチャールズ・マンソンの信者たちが起こした事件からインスパイアされているというが、エンディングを見ると再現ドラマのような感じがしました。
そもそも、製作側はインスパイアの意味が分かっているのか怪しい感じで、実際にあった事件をそのまま描いてしまっている。
インスパイアというのは「感化される」とか、「影響された」という意味だが、本作はどこからどう見ても再現ドラマにしか思えなかった。
まず、殺される為に用意された四人は実際に殺された人たちをモデルにしているというか、もはや、そのままの感じでやっています。
それで殺す側の信者たちは顔を一切見せず、理由も一切語らずに無言で殺すだけという。
普通ならば、バックボーンとなるストーリーを見せるのが映画だけど、それを省いて単純に殺人の映像を見せているだけです。
それでは映画ではなく、単なる再現ドラマであり、あとはチャールズ・マンソンの信者たちが起こした殺自事件を自分で調べて下さいという丸投げな構成。
その為、本作は70分程度の長さでしかなく、映画として短いけど、再現ドラマとして長すぎると言えるでしょう。
本作は理由もなき殺人しか映らず、主要人物たちの関係性も軽く語る程度なので共感できるはずがありません。
逆にこれで何かを感じ取って共感する人は素晴らしい感受性を持っているとしか思えない。
そんな人は非常に希であり、本作に対して「映画」として認識するのは難しいと思う。
チャールズ・マンソンの信者たちが起こした事件に興味がある人ならば、本作を再現ドラマとして参考程度に見るなら悪くないかもしれません。
とにかく、本作は「映画」ではなく、ただの「再現ドラマ」というレベルでした。

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