キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー MY-242

作品紹介

公開年月  2014/04/04
ジャンル  SF/アクション
原作  ジョー・サイモン(原作)、ジャック・カービー(作画)

『キャプテン・アメリカ』(ベース)

監督  アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ
脚本  クリストファー・マルクス、スティーヴン・マクフィーリー
製作  ケヴィン・フェイグ
製作国  アメリカ
鑑賞方法  購入ブルーレイ

あらすじ

アベンジャーズの戦いから2年が経過し、ブラック・ウィドウとともにS.H.I.E.L.D.の一員となったキャプテン・アメリカことスティーヴ・ロジャース。
未だに現代の生活に馴染めず戸惑う日々を送っていたが、新たな友人のサム・ウィルソンや隣人のケイトと交流を重ねていた。
そんなある日、インサイド計画に疑問を持っていたニック長官が襲撃され、味方だと思っていたS.H.I.E.L.D.によって命を狙われる事に。
アベンジャーズ以外誰も信用できない中、キャプテン・アメリカはかつての親友であるバッキーが暗躍するウィンター・ソルジャーだと知るのだった。

登場人物&出演者

スティーヴ・ロジャース/キャプテン・アメリカ(演:クリス・エヴァンス)
主人公。第二次世界大戦時にスーパーソルジャー計画に参加し、スーパーヒーローとなる。
クリス・エヴァンスは近年の出演作に『スノーピアサー』、『THE ICEMAN/氷の処刑人』などがあります。
前作のラストで北極から救い出され、現代に蘇ってS.H.I.E.L.D.所属の下で活動している。
70年の空白を必死に埋め合わせて順応していくが、過去の軍隊と違う事に戸惑いを持つ。
インサイド計画の危険さをニックに訴えるも、軍人として命令に従っていた。
しかし、そのニックが凶弾に倒れると、S.H.I.E.L.D.がヒドラに乗っ取られる事を知る。
更に死んだと思われた親友が敵になって苦悩するなど、かなり精神的に抉られています。
だが、それも振り払う正義の心を見せるという点で本作は素晴らしい内容だと言える。

ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ(演:スカーレット・ヨハンソン)
ヒロイン。S.H.I.E.L.D.所属のスパイ。ニック長官から絶大な信頼を寄せられている。
スカーレット・ヨハンソンは近年の出演作に『アンダー・ザ・スキン/種の捕食』、『ドン・ジョン』などがあります。
過去にKGBのスパイとして活動し、S.H.I.E.L.D.へと鞍替えし、アメリカの為に戦う。
S.H.I.E.L.D.がヒドラに乗っ取られており、キャプテン・アメリカと行動を共にする。

サム・ウィルソン/ファルコン(演:アンソニー・マッキー)
元落下傘部隊で現在は除隊している。ランニング中にキャプテンと知り合い意気投合する。
アンソニー・マッキーは代表作に『ハート・ロッカー』、『リンカーン/秘密の書があります。
現在は退役軍人省で同じく戦場でトラウマを抱えた退役軍人のカウンセラーとして働く。
S.H.I.E.L.D.から逃れたキャプテンやナターシャを匿い、現役へ復帰する事になる。
特別製のウィング・パックを使い、自由自在に空を飛んでキャプテンたちを援護する。

ケイト/エージェント13(演:エミリー・ヴァンキャンプ)
スティーヴが住んでいるアパートの隣人。実はS.H.I.E.L.D.のエージェントでキャプの護衛。
エミリー・ヴァンキャンプは代表作に『ザ・リング2』、『フェーズ6』などがあります。
スティーヴの部屋でニック長官がウィンター・ソルジャーに襲われ、すぐに救出をした。
S.H.I.E.L.D.がキャプテンを追う事に疑問を持ち、率先してその暴走を食い止める。

マリア・ヒル(演:コビー・スマルダーズ)
S.H.I.E.L.D.のエージェント。ニック長官にとって最も信頼しているエージェントである。
コビー・スマルダーズは近年の出演作に『28週後…』、『アベンジャーズ』がある。
ニック長官の死の偽装を知っていて、捕らわれたキャプたちを助け出した。

ニック・フューリー(演:サミュエル・L・ジャクソン)
S.H.I.E.L.D.の長官。世界安全保障委員会から提案されるインサイド計画を進めている。
サミュエル・L・ジャクソンは近年の出演作に『ジャンゴ/繋がれざる者』、『オールド・ボーイ』などがあります。
インサイド計画に不信感を持ち、独自に調査していたが、ヒドラの残党に命を奪われる。
しかし、死は偽装で密かに暗躍するヒドラを独自に調査していたという抜け目さをみせる。

ジョルジュ・バトロック/バトロック・ザ・リーパー(演:ジョルジュ・サンピエール)
アルジェリア人の傭兵で海賊。S.H.I.E.L.D.の人工衛星打ち上げ船を占拠した。
ジョルジュ・サンピエールは現役の格闘家で、映画の代表作に『デス・ウォーリー』がある。
キャプテンとはあくまで素手での勝負を挑むが、それなり善戦するも結局は負ける。

ブロック・ラムロウ(演:フランク・グリロ)
S.H.I.E.L.D.の対テロチームであるS.T.R.I.K.E.のメンバーでリーダー的な存在。
フランク・グリロは代表作に『ウォーリアー』、『バトルフロント』などがあります。
キャプテンを執拗に追跡するも、その度に逃げられるか出し抜かれてしまう。
ラストではファルコンとのタイマン勝負中にビルが崩壊し、大火傷を負うも生き残る。

ジェームズ・“バッキー”・バーンズ/ウィンター・ソルジャー(演:セバスチャン・スタン)
第二次世界大戦時にハウリング・コマンドーズの一人として活躍し、唯一の犠牲者となる。
セバスチャン・スタンは代表作に『ブラック・スワン』、『アパリション/悪霊』がある。
ヒドラのアーニム・ゾラによって人体実験を施され、超人的な能力を持っている。
左腕は機械の義手を装着され、記憶と感情を消されており、暗殺者として暗躍していた。
キャプテンと対面した時に動揺しており、そこから微かな記憶が蘇っていく。
最終的にキャプテンと対決し、ヒドラからも解放され、世界のどこかで生きる事になる。

アレクサンダー・ピアース(演:ロバート・レッドフォード)
S.H.I.E.L.D.の高官。世界安全保障委員会にも顔が利き、そのパイプ役として活動する。
ロバート・レッドフォードは近年の出演作に『オール・イズ・ロスト/最後の手紙』、『ランナウェイ/逃亡者』などがあります。
ニック・フューリーとは旧友の間柄で、彼をS.H.I.E.L.D.の長官に推薦している。
実はヒドラ残党の幹部でウィンター・ソルジャーを操っていた黒幕であった。
最後はナターシャやニックによって悪事が暴露され、反撃したところで射殺される。

感想

個人的な評価

本作はマーベル・シネマティック・ユニバースとして9作目となっています。
前作の『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』から3年を経ての続編。
アメリカを代表するスーパーヒーローのキャプテン・アメリカが主役を務める作品。
国民的なスーパーヒーローとして知られ、原作で彼が凶弾に倒れた時に新聞で大きく取り扱うほどの待遇でした。
実写化となれば、アメリカ国民の注目を集めるが、実は1990年に『キャプテン・アメリカ/卐帝国の野望』で実写映画化されています。
これは『キャプテン・アメリカ』の生誕50年記念作品として製作されたが、当然のように黒歴史としてなかった事になりましたが。
前作は主にキャプテン・アメリカの誕生を描き、時代も第二次世界大戦時だったが、ラストでは現代へと舞台が移ります。
70年もの空白期間を受け入れ、シールドに属して軍人として再び蘇った伝説のスーパーヒーローが活躍するという物語です。
もちろん、本作はマーベル・シネマティック・ユニバースにとっても重要な作品である。
後に組織される“アベンジャーズ”のリーダー的な存在としてキャプテン・アメリカの強さと弱さを本作で描いています。
あくまでキャプテン・アメリカは国の為に戦うが、それは決して軍や政府の為ではない。
それをハッキリとさせる為に本作ではシールドと決別するが、これは原作にある“シビル・ウォー”に繋がっていくのです。
前作はどうしても時代が時代だけに今一つ乗り切れない部分があったけど、本作は一気に現代となって親しみが出ます。
更にかつての親友で戦友だったジェームズ・“バッキー”・バーンズがウィンター・ソルジャーとして登場するのも大きいだろう。
死んだと思われた親友が敵として登場するのは珍しくないが、キャプテン・アメリカ、あるいはスティーヴ・ロジャースにとって大きな意味を持っています。
ヒロイン的なポジションにブラック・ウィドウがいるけど、こちらはロマンスではなく、あくまで戦友的な立ち位置となっています。
そして、現代の相棒となるファルコンも登場し、いよいよ本来あるべきキャプテン・アメリカが完成する作品となります。
マーベル・シネマティック・ユニバースのいいところは、作品を重ねていくにつれて面白さも倍増していきます。
この『キャプテン・アメリカ』シリーズも、前作と比べてもあらゆる面でパワーアップしていると思います。
特に前作で少なかった超人同士の戦いが展開される点でも面白さに反映されています。
本作最大の目的はキャプテン・アメリカであり、スティーヴ・ロジャースである男の信念や生き様を描いている点でしょう。
S.H.I.E.L.D.の崩壊やヒドラとの関係性など、非常に興味深いところも本作の見どころです。
やはり、単純にキャプテン・アメリカとウィンター・ソルジャーが最大の面白さでしょう。