マーダー・ライド・ショー RE-2641

作品紹介

公開年月  2003/04/11
ジャンル  ホラー/コメディ
原作  なし
監督  ロブ・ゾンビ
脚本  ロブ・ゾンビ
製作  アンディ・グールド
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

ハロウィン前夜、全米各地のユニークな場所を取材する四人の若者が田舎町へとやって来る。
ガソリンスタンドに立ち寄った四人は、併設されていた不気味な博物館を見学する事に。
店のオーナーから地元に伝わる殺人鬼ドクター・サタンの伝説を聞いた四人は、途中で美人のヒッチハイカーを拾い、教えられた場所へ向かうのだった。

登場人物&出演者

【若者と関係者】

デニース(演:エリン・ダニエルズ)
取材する四人の若者の一人。メリーと同じく男たちの行動に呆れているような状態。
エリン・ダニエルズは代表作に『ストーカー』、『ピンチ・シッター』などがあります。
父親のドンは元警察官で、ハロウィンという事で帰りを心配しないように連絡を入れていた。
ファイアフライ一家に捕まると、メイクと着替えをさせられてタイニーの部屋で目を覚ます。
ジェリーとともに棺の中に入るが、なんとか一人だけ脱出を果たして外に出て助けを求める。
すぐに車が捕まって乗るが、それはスポールディングで実はファイアフライの仲間でした。

ジェリー(演:クリス・ハードウィック)
取材する四人の若者の一人。お調子者で金欠気味。すぐ珍しいモノに食いつくてしまう。
クリス・ハードウィックは代表作に『ターミネーター3』、『ハロウィンⅡ』があります。
博物館を出た後でもテンションが上がって、ドクター・サタンが吊された木へ行くと決意。
四人の中で一番状況を楽しんでいたが、結局はファイアフライ一家に捕まって現実を知る。
ベイビーによって髪の毛を毟り取られると、デニースとともに墓場の棺桶に放り込まれる。
最後は墓場の地下にいるドクター・サタンの元に送られ、脳ミソの手術を施される事になる。

メリー(演:ジェニファー・ジョスティン)
取材する四人の若者の一人。ジェリーの恋人。冒険心のまま行動する男たちにウンザリする。
ジェニファー・ジョスティンは代表作に『マクマレン兄弟』、『ヴァニッシング』がある。
スポールディングの店から不満な表情を浮かべ、ベイビーが車に乗ってからも不機嫌な様子。
ベイビーのセクシーなショーに嫉妬してぶち壊すと、車が直った事ですぐに帰ろうとする。
結局はファイアフライ一家に捕まると、ウサギの着ぐるみを着せられて墓場はやって来る。
隙を見て逃げ出したが、ベイビーに追いつかれると、ナイフで胸部を刺されて死亡した。

ビル(演:レイン・ウィルソン)
取材する四人の若者の一人。運転手をしている。マイペースなジェリーに振り回される。
レイン・ウィルソンは代表作に『Gガール/破壊的な彼女』、『スーパー!』などがあります。
ベイビーの家で彼女と二人でいると、なぜか誘惑を受けるが恐くなって引いてしまう。
ようやく車が直ってすぐに帰ろうとするが、門のせいで出られず開けようとして襲われる。
オーティスにとって最高の素材となり、一通りの拷問を受けてオブジェクトにされてしまう。

ドン・ウィリス(演:ハリソン・ヤング)
デニースの父親。取材の旅をしていた娘を心配して電話での連絡を待っていた。
ハリソン・ヤングは代表作に『プライベート・ライアン』、『怪獣大決戦/ヤンガリー』などがあります。
娘が帰る時間になっても姿を現さず、知り合いだった署長に捜索を頼んだ。
デニースたちの車が見つかり、現場へ駆けつけて近くの民家での聞き込みに同行した。
ファイアフライの家で死体を発見し、オーティスに射殺され、顔と胴体の皮膚を剥がされた。

ナイシュ(演:ウォルトン・ゴギンズ)
ワイデル警部補とともにデニースの捜索に駆り出され、ドンの同行を不安視していた。
ウォルトン・ゴギンズは近年の出演作に『トゥームレイダー/ファースト・ミッション』、『極悪の流儀』などがあります。
子供の頃に犬が足の小指を噛んだせいで恐怖症を持ち、ファイアフライ家で見てパニックに。
ドンがオーティスに射殺され、降伏するも頭に銃を突き付けられると射殺されてしまう。

ジョージ・ワイデル(演:トム・トウルズ)
警部補。署長から行方不明となった依頼者の捜索に駆り出される。
トム・トウルズは代表作に『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世記』、『恋に落ちたら…』などがあります。
ファイアフライの家に聞き込みをするが、彼らの正体を知った瞬間にマザーに射殺された。

【ファイアフライ一家】

オーティス・ドリフトウッド(演:ビル・モーズリイ)
ファイアフライ一家の一員。行方不明となったチアリーダーたちを誘拐して監禁していた。
ビル・モーズリイは代表作に『ブロブ/宇宙からの不明物体』、『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世記』などがあります。
チアリーダーたちが自分の思い描いた現実と違ってしまい、ガッカリして彼女たちを殺した。
ドクター・サタンの伝説について興味を持つビルたちに不気味な言動で怖がらせる。
デニースが逃げようとして捕まえ、才能を解放してくれたビルを趣味の悪いオブジェクトに。
最後は逃げ出したデニースがスポールディングの車に乗るが、そこで待っていて捕まえた。

ベイビー・ファイアフライ(演:シェリ・ムーン)
ファイアフライ一家の一員。大雨の中でヒッチハイクしているところでビルたちが拾う。
シェリ・ムーンは代表作に『ツールボックス・マーダー』、『グラインドハウス』がある。
車が動かなくなったビルたちの為に、近くだった家に案内して修理をすると約束した。
ハロウィンでのショーではマリリン・モンローのモノマネをするもメリーに邪魔される。
縛っていたジェリーの元にやって来て、つまらない態度を取った彼の頭髪をはぎ取った。
最後は逃げ出したメリーを追いかけると、容赦なくナイフで突き刺して殺してしまう。

マザー・ファイアフライ(演:カレン・ブラック)
ファイアフライ一家の母親。家にやって来た四人の若者たちを快く出迎えた。
カレン・ブラックは代表作に『ファイブ・イージー・ピーセス』、『華麗なるギャツビー』などがあります。
ジェリーの話しを真に受けて笑うが、それがジョークだと知って一変に無表情となった。
メリーのせいでショーが中断されたベイビーがナイフで脅した時に止めて彼らを帰らせた。
訪れた保安官を家に出迎えるが、彼の部下から正体がバレると容赦なく銃で撃ち殺した。

タイニー・ファイアフライ(演:マシュー・マッグローリー)
ファイアフライ一家の一員。大男だが、父親に焼き殺されそうになり、耳が不自由となる。
マシュー・マッグローリーは代表作に『バブル・ボーイ』、『メン・イン・ブラック2』などがあります。
人前に出る時はマスクをしているが、女性には優しく言われた事は素直に従う一面を持つ。

・グランパ・ヒューゴ・ファイアフライ(演:デニス・フィンプル)
ファイアフライ一家の一員。過去に幼少のタイニーを焼き殺されそうとした危険な年寄り。
デニス・フィンプルは代表作に『キングコング/1976年版』、『マーヴェリック』がある。
ハロウィンのショーでは手慣れたように下ネタ全開のスタンダップコメディを披露した。

キャプテン・スポールディング(演:シド・ヘイグ)
ガソリンスタンドと「スポールディングのバケモノ博物館」を経営している。
シド・ヘイグは代表作に『ジャッキー・ブラウン』、『ハウス・オブ・ザ・デッド2』などがあります。
常にピエロのメイクと衣装を着て、やって来た人間にチキンフライと博物館を勧めている。
取材するビルたちに快く答え、更にドクター・サタンの伝説について彼らに話した。
行方不明となったメリーを探す保安官に対し、あまり協力的な態度ではなく苛つかせた。
最後は地下から脱出したデニースを車に乗せるが、オーティスもいて彼女は逆戻りとなる。

感想

個人的な評価

本作はロブ・ゾンビにとって監督デビュー作となります。
ロブ・ゾンビ監督と言えば、ホワイト・ゾンビで音楽活動をしており、他に監督、脚本などを務めています。
そんな本作はロブ・ゾンビ監督にとってデビュー作となり、その後はホラー映画を中心に活動しています。
本作はカルト映画として知られ、アメリカでは一部の方々に超絶な人気を誇っています。
そのおかげですぐに続編が製作されたが、よりマニアックな度合いが増しているようです。
さすがにホラー映画のフリークでもあるロブ・ゾンビが監督を務めているだけに、デビュー作とは思えないほどのインパクトがありました。
ホラー映画好きのマニアにしか分からないネタを多く仕込んでいて、構成や設定も意識しているので分かる人には分かる作品となっています。
残念ながら自分はそこまでのマニアじゃないので、全体的に薄っぺらな印象を受けました。
確かにファイアフライ一家は個性的な面々であるけど、殺しに対する美学が今一つ伝わってきませんでした。
その中でオーティスだけは自身の哲学を披露しているが、非常に分かりにくく何がしたいのかよく分かりませんでした。
パッケージの顔になっているスポールディングはもっと何かやると思えば、単なるマスコット的な存在で物語との関係性が薄かったのも残念でした。
似たような作品では『悪魔のいけにえ』があるけど、それと比べると監督の嗜好が大きくクローズアップされています。
つまり、本作はロブ・ゾンビ監督と同じような趣味じゃなければ、完全に楽しむ事ができない芸術タイプの作品だと言えます。
だからこそ、カルト映画だと言われていますが、個人的には面白いとは思えませんでした。
基本的にカルト映画は一部の人間だけが崇拝しているので、本作を強引に面白いという風には書きたくありません。
バカ者(若者)が田舎町を訪れて、とある一家に殺されるというパターンは王道であり、そこで彼らの美学がどれだけあるのかが最大のポイントとなる。
しかし、本作からは登場人物の美学よりも、ロブ・ゾンビ監督の趣味が先行してしまっているので、どうにもここら辺が受け付けなかったと思います。
続編はもっと内容が濃くなっているようなので、そこら辺に美学が詰めこんでいれば、もしかすると楽しめるかもしれないと期待をしたいです。