JUKAI/樹海 RE-2525

作品紹介

公開年月  2016/11/05
ジャンル  ホラー
原作  なし
監督  ジェイソン・ザダ
脚本  ベン・ケタイ、セーラ・コーンウェル、ほか
製作  トーリー・メッツガー、デヴィッド・S・ゴイヤー、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

アメリカで暮らすサラは、日本で教師として働いている妹ジェスが青木ヶ原樹海で消息を絶ったとの連絡を受けて現地へ向かう。
そこでオーストラリア人の記者エイデンや日本人ガイドのミチと知り合ったサラは、彼らとともに樹海の奥へと足を踏み入れるのだった。

登場人物&出演者

サラ/ジェス(演:ナタリー・ドーマー)
主人公。サラは金髪でジェスは黒髪の双子だが、性格はサラが大人しくジェスが積極的。
ナタリー・ドーマーは代表作に『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』、『悪の法則』などがあります。
祖母に育てられているが、両親は飲酒運転をしていた暴走車に撥ねられて亡くなっている。
双子だからジェスが無事だとなんとなく感じるサラだが、慣れない土地で悪戦苦闘する。
樹海に入って双子の能力を使って妹のテントを発見し、興奮して最初のルールを破ります。
あれだけミチが鬼気迫る形相で注意したのに、勝手な行動のせいでエイデンも道連れにする。

エイデン(演:テイラー・キニー)
オーストラリア人。東京在住でオーストラリアの旅行雑誌記者。日本語ができる。
テイラー・キニーは代表作に『ゼロ・ダーク・サーティ』、『ダメ男に復讐する方法』などがあります。
何度か森に入った事があって危険だとサラに警告し、日本人ガイドを紹介する。
サラの妹探しが記事になりそうだという事で取材を兼ねて一緒に森へと足を踏み入れる。
記者という職業を利用して女性を口説くのがメインで、今回もサラに目をつけて付いてきた。
ただ、樹海の恐ろしさをちょっとだけ知っているせいでビビるが、下半身が優先になった。

ミチ(演:小澤征悦)
日本人ガイド。森で自殺防止の見回りをしている。サラが森に立ち入らない方がいいと警告。
小澤征悦は代表作に『許されざる者』、『エイプリルフールズ』などがあります。
サラの妹探しは仕事のついでだが、誰よりも樹海の危険さを知っていてサラに注意する。
妹のテントを発見して残ると言い出すサラに強く忠告するも結局は止められなかった。

ロブ(演:オーエン・マッケン)
サラの夫。行方不明となったジェスを探しに行くサラの決断に従う。
オーエン・マッケンは代表作に『バイオハザード:ザ・ファイナル』などがあります。
樹海まで入っていったサラを探そうと日本にやって来るが、結局はジェスだけが帰る。

感想

個人的な評価

青木ヶ原樹海は日本で最も有名な自殺名所として知られている。
それがホラー映画の舞台になるのなら絶好の場所だと言えるだろう。
しかも、邦画ではなく、アメリカ製作の作品ならば、違った視点で演出できるだろう。
そう思って期待したのですが、本作は見事に裏切ってくれました。
劇中では「幽霊」と「ゴースト」の違いを言っているが、ただのセリフでした。
その意味として、本作で違いを出すと思えば、最初のインパクトだけという残念な演出。
物語が進んでいくと、ジャパニーズ・ホラーからアメリカン・ホラーに変わります。
多分だが、監督は頑張ってジャパニーズ・ホラーをやろうとしたが、今一つインパクトがないから本場のアメリカン・ホラーを安易に使ってしまった。
そのせいで序盤の静かな展開から、終盤では単なるアメリカン・ホラー映画になってしまう。
どうせやるなら最後までやってくれと思うが、監督の実力がその程度だから仕方ない。
で、純粋なホラー映画として見ても面白味がなく、アメリカン・ホラーのクリーチャーが出た時点で限界がありました。
日本の幽霊を題材にするなら最後までやらないと作品がブレてしまいます。
本作はその典型であり、ゾンビみたいのが出てきた瞬間、作品として終わったと感じた。
主人公のサラは妹を探すという強い意志は分かるけど、プロの忠告を平然と無視して、なんだか自分が悲劇のヒロインになったところもクソ。
結局、主人公のサラは手を貸してくれるエイデンを巻き込んだしまった最悪のバカ女になる。
どうしてもエイデンをサイコパスに見立てたかった流れだが、あまりにもミスリードが下手すぎて逆に主人公がサイコパスに見える。
観ている側を主人公の目線に立たせるが、あまりにも演出が下手すぎて共感が得られない。
このように本作は勉強不足、勢いだけで作ってしまった愚作の典型的な作品でした。