レディ・ソルジャー/エリツィン暗殺指令 RE-2606

作品紹介

公開年月  1992/10/01
ジャンル  アクション
原作  なし
監督  スティーヴン・シン
脚本  ジェームズ・ファン、シン・カンチン、ほか
製作  ディクソン・プーン、スティーヴン・シン
製作国  香港
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

暗殺者“ブラックキャット”として活躍するキャサリンはCIAに更なる改造手術を施され、過去の記憶と感情が消されてしまう。
同じ時期、国際テロリストの殺し屋がロシアのエリツィン大統領の暗殺計画しているという情報をCIAが掴む。
一方で保護した証人を殺された刑事のロビンは、犯人逮捕に燃えていたが、ブラックキャットとコンビを組まされる事になるのだった。

登場人物&出演者

エリカ/ブラックキャット(演:ジェイド・リャン)
主人公。勝手な事をしたせいで更なる改造手術を受けて、感情と記憶をなくした兵士になる。
ジェイド・リャンは代表作に『スペシャル・フォース/特殊機動部隊』などがあります。
身体能力も飛躍的に向上し、なぜか視覚がグリッド状になって機械のように相手を認識する。
放射性化学物質を探知できる能力も備わるが、間違えてガン患者を撃ち殺してしまう。
途中で頭に大ケガを負うが、ロビンが必死に介護をしてウソのように回復していく。
最後はテロリストを見事に倒すが、所詮は駒だという事で次の任務の為に運び出された。

ロビン(演:ロビン・ショウ)
CIAのエージェント。エリツィン大統領暗殺計画を知る人物の保護に失敗してしまう。
ロビン・ショウは近年の出演作に『デス・レース3/インフェルノ』、『ストリートファイター/ザ・レジェンド・オブ・チュンリー』などがあります。
捜査の続行を上司に直訴するが、ブラックキャットを相棒にする条件で許可を得る事に。
圧倒的な戦闘能力を持つブラックキャットに倒され、仕方なくパートナーとして組む。
ブラックキャットを兵器としか見ないCIAに疑問を持ち、彼女を女性として扱っていく。
最後は重傷を負ったブラックキャットを心配するが、長官の言葉に怒りをぶつけた。

CIA科学者(演:グラント・ブレイ)
CIAでブラックキャットの改造手術を担当する科学者。更なる改造手術を施した。
グラント・ブレイは代表作に『Shelley』などがあります。
大ケガを負ったブラックキャットに使用していた薬物が役に立たず頭を抱えていた。
そこで新たな薬物を作り出し、再びブラックキャットを復活させる事になる。

CIA長官(演:ボブ・ワイルド)
ロビンの上司。ブラックキャットを実用化しようと更なる改造手術を受けさせていく。
ボブ・ワイルドは代表作に『アンフォゲタブル』、『インプラント』などがあります。
どうしてもブラックキャットを使いたくて直訴したロビンにムリヤリ組ませる事になる。
テロリストを抹殺して任務を終え、ロビンにゲームは終了したと告げて引き上げる。
その際にロビンを飲みに誘うが、ブラックキャットを駒と考える事に罵られる。

テロリスト(演:ゾルタン・ブダイ)
放射性化学物質を服用する事で戦闘能力を向上させる。エリツィン大統領暗殺を企てる。
ゾルタン・ブダイは代表作に『X-MEN:ファイナルデシジョン』などがあります。
エリツィン大統領の側近を捕まえて、顔の型を手に入れて暗殺を試みるが結局は失敗する。
反エリツィン組織の仲間で再度暗殺を企むが、すんでの所でブラックキャットが介入。
その場から逃げ出そうとするが、ブラックキャットの猛追に飛行機を撃墜される。
最後はブラックキャットと一対一の戦いとなるが、やって来たCIAに囲まれて射殺される。

感想

個人的な評価

リュック・ベッソンの『ニキータ』を無断でリメイクした『BLACK CAT/黒い女豹』の続編。
前作はお手本があったので、それに沿っていたが、本作は完全なるオリジナルです。
丸ごとパクリ作品だった前作と違い、本作は香港らしいアクションが満載でした。
前作では一応のストーリーはありましたが、本作はほぼ皆無と言っていいほどの内容です。
主人公であるエリカはキレたら手が付けられない危ない女で、そこに目をつけたCIAに一度殺されてブラックキャットとして復活します。
改造手術を受けて殺人マシーンとなるが、その過程で一人の男性と恋をしてしまう。
しかし、それは許される事ではなく、前作で彼を助ける為に余儀なく決別する事になった。
そのせいで本作は更なる改造手術を受けて、あれだけ感情的だったブラックキャットはロボットのように無感情な状態になります。
CIAにとって都合の良い殺人マシーンになったおかげで、もうマトモなストーリーは組み立てられなくなりました。
なので、本作はほとんどアクションでごまかしていて、まったく中身がありません。
ブラックキャットを演じているジェイド・リャンは前作と同じように走りまくっている。
前作でもそうでしたが、ジェイド・リャンは美人じゃないし、身体能力も高くないので走っている姿は不格好すぎて笑える。
それが本作でターミネーターのような無表情でセリフがほとんどなく、感情すらほとんど表さないので前作よりは演技の面でラクができています。
ですが、その穴埋めとしてアクションに力が入っていて、下手ながらも頑張っていました。
それに対して本作では唯一の知名度があるロビン・ショウがなぜか出ています。
さすがに元々はアクションをしている俳優だけあって、説得力のある動きをしています。
ただし、顔がどうしてもシャ乱Qのまことにしか見えず、顔が映る度に思い出してしまう。
本作はストーリーはもの凄く単純で、反エリツィン組織が狙っているエリツィン大統領の暗殺を阻止するという内容である。
そこにちょっとしたロマンスを演出しようとするが、残り時間が少なかったので中途半端に。
結局は力業であるアクションに頼ってごまかしているけど、あまりにも中身が薄いから逆に感想を書くのが難しい。
とりあえず、アクションだけは本場の香港だけあって悪くないが、如何せん、ジェイド・リャンが上手くないので今一つでした。
全体的に適当すぎる描写が多すぎてツッコミを入れる事すら面倒になるようなレベルです。
やはり、人気作をパクった作品ではこの程度しかオリジナルが作れない悲しい現実を垣間見る残念な作品でした。