エンド・オブ・ア・ガン/沈黙の銃弾 RE-2394

作品紹介

公開年月  2016/11/02
ジャンル  アクション/サスペンス
原作  なし
監督  キオニ・ワックスマン
脚本  チャック・ハストマイヤー、キオニ・ワックスマン
製作  スティーヴン・セガール、ダニエル・グロドニック、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

元麻薬取締局の捜査官デッカーはフランスのパリで極秘捜査中に、暴漢に襲われていたリサを助けようとする。
すぐに暴漢は銃を取り出し応戦しようとするが、デッカーは仕方なく彼を射殺してしまう。
正当防衛と認められたデッカーは釈放され、そこにリサがやって来て暴漢の車の回収を依頼。
しかし、暴漢は麻薬組織の売人で大金を車に隠し持っていた事から、デッカーたちは組織から追われる事になるのだった。

登場人物&出演者

デッカー(演:スティーヴン・セガール)
主人公。元麻薬取締局。警察には嫌気が差し、年金ももらえず、ずっと金に困っている。
スティーヴン・セガールは近年の出演作に『キリング・サラザール/沈黙の作戦(ミッション)』、『沈黙の帝王』などがあります。
相手が悪人ならば、容赦なく叩きのめし、銃を向けたら容赦なく殺すという危なすぎる男。
ストリッパーを信じて肉体関係を持ち、犯罪者の金を手に入れるという欲望の塊。
最後の方ではやたらと「信念」と「誇り」を口にするが、ストリッパーと金を手にして言うセリフじゃない。

リサ(演:ジェイド・ユウェン)
ヒロイン。デッカーを事件に巻き込むストリッパー。女の武器を躊躇わず使う悪女。
ジェイド・ユウェンはテレビドラマシリーズで活躍し、本作が映画デビュー作となります。
デッカーを金と体で釣って、ミスター・ヴァーガスから自由を得ようとしている。
最後まで悪女ぶりを出していて、可哀想なぐらい救えないキャラクターだった。

ゲージ(演:フローリン・ピエルジク・Jr)
ミスター・ヴァーガスの右腕。主に問題を処理する担当で、余裕の雰囲気を出している。
フローリン・ピエルジク・Jrは代表作に『キリング・サラザール/沈黙の作戦(ミッション)』などがあります。
犯罪組織の幹部らしく、目下の者や弱者に対して圧倒的な威圧感を出しまくる。
結局、ボスには何も言えず、引っかき回しているデッカーにやられるだけの中ボスでした。

ジャン(演:オヴィディウ・ニクレスク)
過去にデッカーと同じ麻薬取締局に属していた。現在はフランス警察に籍を置いている。
オヴィディウ・ニクレスクは代表作に『La bani, la cap, la oase』などがあります。
デッカーが身を挺して庇ったおかげで命拾いし、今回は無償で恩返ししようとする。
リサとゲージが待つアジトで後方支援し、期待通りに主人公に代わってケガを負います。

感想

個人的な評価

『沈黙』シリーズと言えば、スティーヴン・セガールの他にいないだろう。
本作ではキオニ・ワックスマンが監督を務めていて、もはや、彼も『沈黙』シリーズの常連。
過去に『沈黙』シリーズのドラマも手がけているので、スティーヴン・セガールとは信頼関係を築いているのだろう。
それとも、スティーヴン・セガールにとって理想通りの働きをしてくれる監督なのだろう。
どうやら本作でスティーヴン・セガールは正義の味方ではなく、自分の為に動くという珍しいタイプの主人公となります。
今回の設定は元麻薬取締局でクビになってしまい、年金ももらえない困窮した状態。
だから本作で犯罪者の金を手に入れようとする流れは自然だと言えるだろう。
ただ、やる事があまりにも過剰すぎて、主人公として共感がまったくできないのです。
冒頭ではヒロインが暴漢と揉めているが、相手を制する技を持っているのにボコボコにする。
挙げ句は相手が銃を持って撃ってきたから迷わずに撃ち殺してしまう。
確かに正当防衛であるけど、いくらなんでも撃ち殺す事はないだろうと思う。
本作では主人公が本能に任せてやりたい放題やっていて、それはスティーヴン・セガールの意向なのだろうと思う。
少しばかりハメを外したいのか、新しい事をやりたいのか、どう考えても失敗している。
そもそも『沈黙』シリーズは日本で勝手にやっているが、その括りでやるにも限界が来ていると思われる。
だから新しい事に挑戦しようとしたが、結局はスティーヴン・セガールだからやる事は一緒。
あと、前から言っているが、キオニ・ワックスマン監督は演出が下手だし、スティーヴン・セガールのアクションもダブダブしている。
それとヒロインとなるジェイド・ユエンが全身整形丸出しすぎて逆に萎えてしまう。
ただ、キオニ・ワックスマンとスティーヴン・セガールのお気に入りとなったフローリン・ピエルジク・Jrが相変わらず良い。
それと本作に登場した主人公の旧友であるジャンを演じたオヴィディウ・ニクレスクもなかなかいいキャラクターでした。