作品紹介
公開年月 | 2014/02/20 |
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ジャンル | ホラー/アクション |
原作 | なし |
監督 | グレッグ・マクリーン |
脚本 | グレッグ・マクリーン、アーロン・スターンズ |
製作 | グレッグ・マクリーン、ヘレン・リーク、ほか |
製作国 | オーストラリア |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
オーストラリア内陸の荒野に住むベトナム帰還兵のミック・テイラーは、外国人観光客の若者を見つけて獲物と見立てて狩りをする人間ハンター。
バックパッカーを血祭りに上げていたミックだが、現場を通りかかったイギリス人観光客のポールは狙われ、執拗な追跡を受けてしまう。
ポールは必死のカーチェイスを展開してミックの追跡を振り切ったが、その先には想像を絶する死のゲームが始まろうとするのだった。
登場人物&出演者
・ミック・テイラー(演:ジョン・ジャラット)
主人公。ベトナム帰還兵。外国人が大嫌いで、自分の任務は全員をぶっ殺すだと主張する。
ジョン・ジャラットは代表作に『モンスター・クロコダイル/聖なる生贄』、『ジャンゴ/繋がれざる者』などがあります。
警察官にポイント稼ぎの違反切符を切られ、ブチ切れて二人ともあっさりと片付けた。
ドイツ人バックパッカーを血祭りに上げ、女を助け出したポールをしつこく追跡していた。
ポールを助けた老夫婦も容赦なくぶっ殺し、そのまま彼をアジトに連れて歴史ゲームをする。
最後は男に二言はないとしてポールを解放し、オーストラリアに来る外国人の排除を続ける。
・ポール(演:ライアン・コール)
イギリス人観光客。車でオーストラリアを横断していた。大学生で歴史学を専攻している。
ライアン・コールは代表作に『ディバイナー/戦禍に光を求めて』、『ホールディング・ザ・マン/君を胸に抱いて』などがあります。
走行中にボロボロなカトリーナを見つけて保護するが、ミックの激しい追跡を受ける。
カトリーナが射殺され遺体を砂漠に放置し、助けを求めるもまたミックの激しい追跡に遭う。
老夫婦に助けられるも結局は殺されてしまい、ミックに捕まってアジトで歴史ゲームをする。
最後は指を2本切り落とされながらも約束通り解放される正解数を出し、警察に保護された。
・カトリーナ(演:シャノン・アシュリン)
ドイツ人バックパッカー。恋人のルトガーと一緒にオーストラリアの大自然を堪能している。
シャノン・アシュリンは代表作に『Dripping in Chocolate』、『Chocolate Oyster』などがあります。
砂漠地帯でほとんど人がおらず、歩きっぱなしの状態でありながらも文句を言わない。
夜では気温が一気に落ちて寒くなるが、ルトガーとイチャイチャしながら楽しんでいた。
テントを張っていたところでミックが来ると、ルトガーが殺されて一気に脱力してしまう。
最後は通りかかったポールに助けられるが、ミックの狙撃で死亡し、砂漠に置いて行かれた。
・ルトガー(演:フィリップ・クラウス)
ドイツ人バックパッカー。カトリーナとともにオーストラリアの大自然を満喫していた。
フィリップ・クラウスは代表作に『Dance Academy: The Movie』、『Thicker Than Water』などがあります。
あまりにも人通りがなく、ほとんど歩きっぱなしであっても、なんとか楽しもうとしていた。
途中でミックのトラックをヒッチハイクするが、運良く別のトラックが来て殺されずに済む。
テントを張っていると、声をかけてきたミックが怪しいとカトリーナに警察へ電話させる。
最後はナイフで刺されて抵抗するも首を切断され、そのままミックに解体されてしまう。
・リル(演:アニー・バイロン)
行き倒れになっていたポールを助けた老夫婦の妻。目を覚ましたポールに優しく声をかけた。
アニー・バイロンは代表作に『Silver City』、『Slam』などがあります。
何かに怯えていたポールの気持ちを察して、なんとか安心させる為に笑顔で接していた。
ポールの気持ちを落ち着かせる為にスープとパンを差し出し、食べる姿に安堵させる。
最後は家に侵入したミックから逃げるも背後から撃たれ、トドメに顔面を吹っ飛ばされた。
・ジャック(演:ジェラルド・ケネディ)
行き倒れになっていたポールを助けた老夫婦の夫。目を覚ましたポールに優しく語りかける。
ジェラルド・ケネディは代表作に『Plain Jane』、『Lucky Miles』などがあります。
ポールから詳しい事情を聞かず、元気のない彼の心情を読んで食事を与えて安心させる。
ミックがやって来ると、ポールの怯えた様子から察し、警告の発砲をして町に行こうとする。
最後は家に侵入したミックに散弾銃を奪われ、背後から容赦なく頭を吹き飛ばされた。
感想
個人的な評価
本作はオーストラリアで実際に起きた「バックパッカー殺人事件」を基に作られています。
この作品はタイトルから単体のような印象を受けるが、原題は「Wolf Creek 2」で実際は2作目となっています。
ただし、前作との繋がりはほとんどないので、単体の作品として鑑賞しても問題はない。
本作のタイトルにもなっているミック・テイラーが主人公であり、愛国心に溢れているサイコパスである。
とにかく、外国から来る観光客が嫌いで仕方なく、自分の土地を穢しているとして根っから憎しみを持っています。
そんな漠然とした根拠で人間をハンティングしているが、その徹底ぶりは地元の人間ではあっても構わない。
冒頭でイチャモンをつけてきた警察官をぶっ殺しているし、途中でポールを助けた老夫婦も容赦なくぶっ殺しています。
つまり、外国人が嫌いで排除しているのは大義として掲げているけど、実際は単純に人殺しを楽しんでいるだけです。
そうなってくると、マトモな会話など通じるはずもなく、ポールも懸命に知識を総動員して助かろうとするもほとんど無意味に思えてくる。
ただ、昔気質なミックは男に二言はないとしてゲームに勝利したポールを解き放っているところもまた逆に余裕すら感じさせられる。
ホラー映画の三大殺人鬼と比べて人間の域を出ていないが、その考え方は彼らに並ぶぐらいヤバイと言えるだろう。
しかし、一つだけ不満点を挙げるとすれば、外国人の女性をオモチャにしているのはちょっとばかり違うような気がした。
大層な名目を口にしても、男としての性質を完全に捨てていないので、三大殺人鬼に比肩するほどじゃないと感じてしまった。
ここからもう一歩踏み込んで、単純な外国人を排除する動機だけで突き動かすサイコキラーになってくれたらもっと面白くなると思います。
それでもタイトルから想像もつかない面白さで、終わり方もまだまだ続きそうで、できれば3作目も作って欲しいぐらい期待しています。