ザ・ウォーター RE-2910

作品紹介

公開年月  2017/10/26
ジャンル  ホラー
原作  なし
監督  ジョージ・ペイディ
脚本  ジョージ・ペイディ、イツィアル・マルティネス
製作  ジョージ・ペイディ、イツィアル・マルティネス
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

友人たちがシェアしているアパートを訪れたサラは、プールサイドでパーティをした日の夜から奇妙な出来事に襲われ始める。
サラは昼夜を問わず一瞬意識を失い、毎度恐ろしい幻覚を見て目を覚ますとプールの底に沈んでいた。
すると、アパートの住人が次々と水に囚われて消えていき、霊媒師さえも逃げ出す超自然的な怨霊とサラは単身で戦いを覚悟するのだった。

登場人物&出演者

サラ(演:イツィアル・マルティネス)
主人公。両親を亡くしたばかりで、幼馴染みで親友のウィルに誘われてフロリダまで来た。
イツィアル・マルティネスは代表作に『Mes copines』などがあります。
鼻血が出て腹痛を起こすと、急にプールの中にいて溺れそうになるとまた元の場所に戻る。
怖くなってモーテルに逃げ込み、ウィルたちと話して霊能者を頼るも結局は逃げられる。
アレックスに捕まって試されるも逃げ出し、彼から自分こそが宿主を倒せる人間だと知る。
最後は間違えてザックを殺し、本当の宿主ケイトを殺すが、次に自分が宿主になってしまう。

アレックス(演:ラウル・ウォールデン)
アパートの住人。タトゥーをしている。やって来たサラを見かけるがすぐに立ち去った。
ラウル・ウォールデンは代表作に『El Senor Presidente』などがあります。
サラを紹介するパーティに参加するも、彼女に「逃げろ」と言い残して部屋に帰った。
プールに引きずり込まれたサラを目撃していて、動揺する彼女に過去の事件を教えた。
実はプールに潜んでいる何かの正体を知っていて、サラが悪霊を倒せる人間だと確信する。
最後は宿主であるケイトを倒して解決させるが、悪霊は倒されず結局は殺されてしまう。

ザック(演:デニス・メンシア)
アパートの住人。雑誌のモデルをしている。自信満々でやって来たサラに色目を使う。
デニス・メンシアは代表作に『High School Gig』、『Buddy Solitaire』などがあります。
最初の自己紹介からサラに目をつけて、二人っきりになって彼女を軽く誘って立ち去る。
ずっと雰囲気をぶち壊すアレックスを毛嫌いしていて、パーティに来るなと釘を刺す。
実はプールの悪霊を知っていて、自分の欲望を叶えられると分かって女を連れ込んでいた。
最後は宿主だとアレックスに言われてサラが殺すが、結局はただ利用されていただけ。

ウィル(演:ショーン・オーモンド)
アパートの住人。サラとはニューヨークで一緒に育った幼馴染み。落ち込むサラを誘う。
ショーン・オーモンドは代表作に『Hooked』、『We Take the Low Road』があります。
夜勤の仕事に出かけている時にサラが溺れそうになり、泊まっていたモーテルに駆けつけた。
急に腹痛と鼻血を出すと、何かのサインだとサラに言われてプールについて調べる事に。
ギリシャに行っていたリンジーと連絡を取るが、悪霊に殺された彼女を見て落胆した。
最後は大量の水を吐き出してしまい、何もできないまま溺れた状態で死んでしまう。

リンジー(演:ナタリー・ブラックマン)
ウィルの恋人。ギリシャへの出張でアパートをしばらく離れる事になるが頻繁に連絡する。
ナタリー・ブラックマンは本作が長編映画デビュー作となります。
空港に到着するとウィルに連絡するが、なぜか鼻血が出て注意されるも不思議に思う。
プールに引きずられた経験を持っていて、ずっと霊能者を頼って助け求めていたという。
実はプールの悪霊をなんとかしようと調査し、ウィルにウソを言ってギリシャまで来ていた。
最後は悪霊がいる井戸にやって来るが、ウィルとテレビ電話している時に殺された。

サマラ(演:マリーナ・バウザ)
リンジーが頼っていた霊能者。「最強の霊能者」と自称する。現金主義で高い報酬を取る。
マリーナ・バウザは本作が長編映画デビュー作となります。
プールでの異変でサラが尋ねると、大金を手に入れて霊との交信をやっている。
強すぎる悪霊の存在を感じて水浸しの光景を目撃すると、急いでサラを家から追い出した。
最後は宿主を殺したのに解決しないとサラが話し、彼女が新たな宿主になったと答えた。

ケイト(演:ジョゼフィーヌ・フェニックス)
アパートの住人。看護師。アパートには1年も暮らしていて、みんなと仲良くやっている。
ジョゼフィーヌ・フェニックスは本作が長編映画デビュー作となります。
なんとかサラを落ち着かせようと親身になって話しを聞き、霊能者のところに連れて行く。
仕事から帰ってサラからの電話でウィルの部屋に行くが、返事がなく背後の誰かに襲われた。
実はその正体こそ悪霊ネレウスの宿主で、800年の間、人間の魂を捧げて生きていた。
最後はサラをなんとか殺そうと正体を暴くが、アレックスの活躍で見事に退治された。

感想

個人的な評価

本作は『WCCワンダーナイト・シネマカーニバル2018』にて上映されています。
主演を務めるイツィアル・マルティネスはアルゼンチンで活躍し、ディズニードラマの作曲で400万枚の大ヒットをさせています。
更にイツィアル・マルティネスは企画段階から関わっていて、彼女にとって世界を狙う作品となりました。
こういう作品というのはセオリーとして90分を目処に作るべきであり、それ以上の時間になると大多数の作品はダラダラした内容になってしまう。
残念ながら本作は107分という長尺になってしまい、不必要な場面やカットできるシーンが多く、演出も一本調子なので相当退屈に感じます。
さすがに本作でハリウッド進出を狙っているイツィアル・マルティネスは張り切っているけど、土台が微妙だから思い切り空回りしています。
ずっとダラダラした話しが続いていくが、肝心の水の悪霊はほとんど一瞬しか出てこない。
予算的にムリがあったのか、水の悪霊は直接手を下すよりも、鼻血を出させて白目にして殺すというパターンがほとんど。
やはり、これは予算に問題があってほとんどを水の悪霊のCGに使ったせいだろうと思われる。
あと、主人公とは関係ない場所でのエピソードが多く、それは必要ない蛇足が多すぎた。
だから100分を超えてしまうダラダラな作品になっていて、アレックスの義父とギリシャのシーンは丸々いりません。
一応、悪霊の正体はネレウスというギリシャ神話の海神だが、その設定はオリジナルでも問題がないと思います。
敢えて既存のモノに頼る意味がまるでなく、余計なギリシャのクソみたいなPOV演出を作らなくて済んだはず。
そこに予算を使うぐらいなら、水の悪霊による惨殺に力を入れるべきでした。
本作は出演者が企画段階から関わるとロクな事がない典型であり、残念ながらイツィアル・マルティネスのハリウッド進出はまだ当分ないでしょう。