ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ RE-3013

作品紹介

公開年月  2018/06/29
ジャンル  サスペンス/アクション/犯罪
原作  なし
監督  ステファノ・ソリマ
脚本  テイラー・シェリダン
製作  ベイジル・イヴァニク、エドワード・L・マクドネル、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

アメリカ国内で自爆テロが発生し、犯人の不法入国にメキシコの麻薬カルテルが関わっているとアメリカ政府が注目する。
そこでCIA工作員のマット・グレイヴァーにカルテル壊滅の極秘ミッションを命じられる。
マットは旧知の暗殺者アレハンドロに協力を仰ぎ、カルテル同士の戦争を誘発するべく麻薬王カルロスの娘イサベルを誘拐するのだった。

登場人物&出演者

マット・グレイヴァー(演:ジョシュ・ブローリン)
CIA工作員。国境地帯で麻薬カルテルを相手にしている。手段を選ばない事で知られる。
ジョシュ・ブローリンは近年の出演作に『デッドプール2』、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』などがあります。
アメリカ国内でテロが発生し、それを麻薬カルテルが実行している事で国防総省に雇われる。
麻薬カルテルの戦争を引き起こすべく誘拐に成功するが、送り返す時に問題が発生する。
作戦の中止とアレハンドロとイサベルの殺害命令を下されるが、当然のように反発していた。
最後は仕方なく殺害命令を敢行するが、最終的に命令を無視してイサベルを助け出した。

アレハンドロ・ギリック(演:ベニチオ・デル・トロ)
コロンビアの元検察官。妻子を麻薬カルテルに殺されている過去があって一切容赦しない。
ベニチオ・デル・トロは近年の出演作に『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』などがあります。
復讐を遂げたい麻薬カルテルが相手という事で、マットから声がかかって喜んで参加する。
麻薬カルテルの戦争を引き起こすべく誘拐するが、メキシコ警察の裏切りで予定が変わる。
単独でイサベルをアメリカに送ろうとするが、敵対する麻薬カルテルに捕まってしまう。
最後はミゲルの手で処刑されるも生きていて、1年後に彼の元に来て暗殺者として誘った。

・イサベル・レイエス(演:イザベラ・モナー)
メキシコの一帯を支配する麻薬カルテルの一人娘。学校で悪口を言われると鉄拳制裁をする。
イザベラ・モナーは代表作に『史上最悪の学園生活』、『トランスフォーマー/最後の騎士王』などがあります。
30部屋もある豪邸で使用人と住んでいて、父親の危険さを使って大人たちを見下している。
アメリカの陰謀で麻薬カルテルの戦争を引き起こすカギにされ、マットたちに誘拐された。
安全なアメリカに送られるも途中で襲われ、アレハンドロと国境を越える事になってしまう。
最後はアレハンドロが殺され、捕まった敵対組織も全滅し、マットが助けるも放心状態に。

スティーヴ・フォーシング(演:ジェフリー・ドノヴァン)
マットの部下。マットとともに国境地帯で麻薬カルテルを相手に日々戦っている。
ジェフリー・ドノヴァンは代表作に『ブレアウィッチ2』、『ハーモニー・オブ・ザ・デッド』などがあります。
アメリカ政府の方針で麻薬カルテルの戦争を仕掛けるべく、イサベルの誘拐を実行した。
イサベルをアメリカへ送る時に運転手を務めるが、メキシコ警察の裏切りで足止めされた。
メキシコの連邦警察に遭遇すると撃たれるが、防弾チョッキのおかげで命拾いしていた。
最後はイサベルの殺害命令が下されるが、マットに従って敵対組織を全滅させて彼女を救う。

シンシア・フォード(演:キャサリン・キーナー)
マットたちを直接雇う国防総省の幹部。アメリカ国内のテロが麻薬カルテルが原因だと話す。
キャサリン・キーナーは代表作に『マルコヴィッチの穴』、『ゲット・アウト』があります。
あくまでマットたちはアメリカ政府と関係のない組織として、独自の作戦を委託していた。
根底にあった自爆テロの犯人が麻薬カルテルと繋がりがないと判明し、作戦の中止を告げた。
最後はアレハンドロとイサベルの殺害命令を下すが、反論するマットに後を託していった。

ミゲル・ヘルナンデス(演:イライジャ・ロドリゲス)
アメリカとメキシコの国境付近に住む少年。従兄弟が麻薬カルテルにいて一緒に行動する。
イライジャ・ロドリゲスは代表作に『ブック・オブ・ライフ/マノロの数奇な冒険』、『We Die Young』などがあります。
両親には学校へ行っていると話すが、実際は従兄弟と連んで組織の手伝いを始めていく。
従兄弟とともにメキシコからアメリカへ大量の不法移民を連れ出し、大金を稼ぐ日々を送る。
不法移民に紛れたアレハンドロの正体を話し、処刑を任されて容赦なく発砲していた。
最後は1年後に組織の一員になっていたが、生きていたアレハンドロから暗殺者に誘われる。

ガヨ(演:マヌエル・ガルシア=ルルフォ)
国境付近で不法移民をアメリカに送る麻薬カルテルの一人でリーダー的な存在。
マヌエル・ガルシア=ルルフォは代表作に『マグニフィセント・セブン』、『オリエント急行殺人事件』などがあります。
ミゲルの従兄弟から紹介されて直接面接すると、根拠もなく信頼できるとして部下に加えた。
不法移民の中にアレハンドロがいて、ミゲルから教えられるとイサベルの存在に気付いた。
アレハンドロが麻薬カルテルの一員だと考え、取引に応じずに彼の処刑をミゲルに任せた。
最後はイサベルをボスの元に送る途中でマットたちの襲撃に遭い、呆気なく全滅した。

感想

個人的な評価

前作の『ボーダーライン』はアカデミー賞で3部門にノミネートされた話題作でした。
新たなサスペンス・アクションというジャンルを切り拓いた前作のスピンオフとなります。
1作目で監督を務めたドゥニ・ヴィルヌーヴは降板し、代わりによく知らないステファノ・ソリマが務めています。
やはり、前作はドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の演出と音楽が冴え渡っていたからこそ光るモノがあったと思わせる続編となりました。
前作の雰囲気をなんとか引き継いでいるけど、やはり、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の作り出す緊張感までは完璧に再現できなかったです。
それでも、前作というお手本があるので、本作でもきちんと基本を抑えていたと思います。
前作はエミリー・ブラントが演じた新米のFBI捜査官を通して世界観を把握したが、本作では最初から始まっています。
冒頭から始まる重苦しい緊張感に引きつけられるが、なんと言っても冷徹なアレハンドロの存在が非常に大きいです。
アレハンドロが前作で魅せた迷いない行動力こそがキャラクター性を出していたが、本作は迷ってブレてしまっていました。
しかも、妻子を殺害した麻薬カルテルのボスの娘を守る事になって、本来なら様々な葛藤があってもいいのに淡泊な対応で少し違和感を持ちました。
相手が罪もない小娘であっても、前作でアレハンドロが魅せた非情さが消えてしまっているのはちょっと違うと思いました。
それと、本作では途中まで交わらない不法移民を運ぶミゲルのパートだが、こちらもムリヤリ繋げたような印象を持ちました。
何よりラストで殺したはずのアレハンドロがやって来て、暗殺者としてスカウトする行動が何かのメッセージがあったのだろうか。
どうやら本シリーズは三部作の予定になっているので、その布石としてミゲルを登場させているが、次回作はどうなるのか気になるところです。