作品紹介
公開年月 | 2019/11/02 |
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ジャンル | パニック/アクション |
原作 | なし |
監督 | ニコラス・デュヴァル |
脚本 | ニコラス・デュヴァル、サミー・バーロン、ほか |
製作 | ヨアン・ベルガー、ダミアン・マリック |
製作国 | フランス |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
その日、動物たちの人類への反逆が開始され、人々はパニック状態となって都市機能は完全に麻痺してしまう。
動物学者のアリックスは異変の原因を探り、人間には聞こえない超音波が動物たちを狂わせている事を突き止めた。
その出所はアフリカから動物園に運ばれて来た高度な知能を持つ新種のゴリラだと判明し、破滅を阻止する為にアリックスは戦いを挑むのだった。
登場人物&出演者
・アリックス(演:ロマン・ポルタイユ)
主人公。動物行動学の権威。新種のゴリラが動物園に来た事で検疫を任される事になる。
ロマン・ポルタイユは代表作に『L’âge d’homme… maintenant ou jamais!』、『Le fils de Jean』などがあります。
飼育係が開園前に肉食獣に襲われて死亡してしまい、園長に中止を求めるも拒否される。
動物たちが異常な凶暴性を見せると、冷静に血液サンプルを取ってユリシーズたちを使う。
途中で娘を自宅まで迎えに行くが、血液サンプルより先に自分が研究所に到着してしまう。
最後はゴリラの影響を受けたユリシーズに気絶され、そのままどこかへ運ばれていった。
・ユリシーズ(演:トム・ハドソン)
動物園にやって来たオタクな若者。親友のヴィクターに動物の知識を披露した楽しんでいた。
トム・ハドソンは代表作に『Maravîta』、『Like Me La Fete Interdite』などがあります。
鳥の糞を採取するアリックスを見るが、直後に犬が人を襲うところを動画で撮っていた。
市庁舎に行こうとするアリックスをバイクに乗せて、動物たちの危険性から中に避難する。
血液サンプルを研究所に持っていくが、熊と遭遇して容器の破片が刺さって血が混ざる。
最後は血が混ざった事でゴリラに支配されてしまい、なぜかアリックスを連れ去っていった。
・ラスムセン刑事(演:ゾアール・ウェクスレル)
応援としてやって来ると住民がシャム猫に襲われていると知って、驚いた表情を浮かべる。
ゾアール・ウェクスレルは代表作に『Eden Log』、『Elle』などがあります。
消防士たちがシャム猫を退治できず次々と負傷する中、指揮を執って結果は変わらず。
すぐに市庁舎へ向かって市長に迫る動物保護団体を制止し、侵入した鳥の大群から逃げた。
市長を無事にヘリの場所まで送り届けると、今度は研究所まで行って状況を探っていた。
最後は元凶となるゴリラを動物園から探し出し、簡単に倒すもアリックスが連れ去られた。
・ヴィクター(演:マクサンス・セーヴァ)
ユリシーズと一緒に動物園へ来ていたオタク。ラマのツバを一人だけ食らってしまう。
マクサンス・セーヴァは代表作に『Coup de chaud』、『Les enfants de la chance』などがあります。
鳥の糞を採取するアリックスに出会うと、市庁舎へ送り届ける為にバイクで一緒に向かう。
市庁舎の外で待機していたが、SNSからニュースの動画を見て建物の中へ避難した。
動物保護団体と揉めていた市長たちを見ると、大群の鳥が部屋に侵入してテーブル下へ避難。
最後は逃げられず部屋に残ってしまい、逃げたニシキヘビに巻き付かれて呆気なく死んだ。
・市長(演:ピーター・ハドソン)
凶暴化した動物たちにより有権者が被害に遭い、殲滅する対処を推し進めようとする。
ピーター・ハドソンは代表作に『ヒットマン』、『ヴァレリアン/千の惑星の救世主』がある。
遅れて会議にやって来たアリックスの意見を聞くが、原因究明の時間はないと主張した。
そこへ反対意見を持っていた動物保護団体と対峙すると、大群の鳥に襲われてしまう。
なぜか来てくれたラスムセン刑事に助けられ、外へ避難するとアリックスたちを見捨てた。
最後はヘリで無事に街から脱出すると、安全な場所から避難させる手段をテレビで伝えた。
感想
個人的な評価
本作はフランスで放送された同名のテレビドラマの劇場版となります。
タイトルにある「パージ」の意味として「一掃する」があって、動物以外の人間を排除する意味合いで付けられたのでしょう。
当初は原因不明の何かによって動物たちが凶暴化して人間を襲うパニック映画となります。
ドラマが原作であるけど、本作に関して登場人物たちの描写はかなり割愛されている。
あくまで人間側は記号として登場していて、それ以上の行動を示す事はありません。
つまり、本作の命題である動物たちが暴れる事に焦点を置いていて、人間側のドラマについてはかなり大雑把になっている。
主人公となる動物行動学の権威は見た目がどう見ても研究者に見えないし、途中で巻き込まれる若者たちも典型的なオタクとして登場している。
市長はあくまで政治的な事しか考えず、警察もほとんど役立たずでやられるだけでした。
この使い古されたキャラクターたちでは物語が盛り上がるはずもなく、70分程度の内容になると薄っぺらになります。
動物たちが人間を襲う大事な場面ではまず犬から始まるけど、期待した動物園からの恐ろしい肉食獣たちの活躍はほぼなかったです。
あとは安いCGで作られた大群の鳥はアルフレッド・ヒッチコックの『鳥』をパクっていて、大量のネズミもどこかで見た事のあるシーンでした。
下水道に逃げ込めば予想通りにどこから入ってきたのかクロコダイルがいて、なぜか図書館には熊がいるという思いつきは逆に素晴らしい。
動物たちが暴れる理由が新種のゴリラが発する超音波というDCコミックスのゴリラ・グロッドを彷彿とさせるが、なんだかバカみたいな設定で笑える。
しかも、そのゴリラはあっさりと片付けられると思ったら、巻き込まれた若者に乗り移ったかのような感じになる。
そこら辺の設定は雑でもいいけど、予算がなくなったのか知らないが、これから決着の時に終わるのは止めて欲しい。
単純に予算がなくなったのか、アイデアがなくなったのか、どっちにしてもメチャクチャな終わり方でいいからちゃんと完結させない時点でダメでしょうが。