トランスフォーマー/最後の騎士王 VD-125

作品紹介

公開年月  2017/06/21
ジャンル  SF/アクション
原作  ハズプロ 『トランスフォーマー』
監督  マイケル・ベイ
脚本  アキヴァ・ゴールズマン、アート・マーカム、ほか
製作  ロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ、マイケル・ベイ、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

地球に秘められたエネルギーを求めて、トランスフォーマーの故郷サイバトロン星が地球に急接近し、衝突まで12時間まで迫っていた。
人類を守っていたオプティマス・プライムまで敵側に付き、地球はかつてない絶体絶命の危機を迎えていた。
その中、新たなリーダーとなったバンブルビーは、英国貴族のエドマンド・バートン卿、オックスフォード大学の教授ヴィヴィアンとともに地球の運命をかけて戦いを挑むのだった。

登場人物&出演者

【民間人・政府関係者】

ケイド・イェーガー(演:マーク・ウォールバーグ)
主人公。発明家。現在は独自に行っているトランスフォーマー保護活動から政府に狙われる。
マーク・ウォールバーグは近年の出演作に『パトリオット・デイ』、『バーニング・オーシャン』などがあります。
娘のテッサは大学に通っていて、接触ができず、20秒間だけ無言電話しかできない。
政府から追われているせいでスクラップ工場で暮らし、オートボットたちを助けている。
最後はクインテッサとの戦いに参加し、ヴィヴィアンが杖を引き抜く手伝いをした。

ヴィヴィアン・ウェンブリー(演:ローラ・ハドック)
ヒロイン。オックスフォード大学の教授で文学者。独身という事で周囲から何かと言われる。
ローラ・ハドックは代表作に『アメイジング・ワールド/勇士の帰還』、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』などがあります。
ホット・ロッドに拉致されるような形でエドマンドの元へ連れて来られて真実を知る。
実はマーリンの直系の子孫であり、アイアコンの騎士から託された杖を扱う唯一の人物。
杖を使う事ができるキーパーソンとして重要され、ケイドといい感じになっていく。
最後はクインテッサとの戦いに参加し、みんな撤退する中で残って杖を引き抜き地球を救う。

イザベラ(演:イザベラ・モナー)
シカゴの惨劇以降、ゴーストタウンと化したシカゴで暮らす少女。両親はその時に死亡した。
イザベラ・モナーは代表作に『史上最悪の学園生活』などがあります。
守ってくれたサイバトロンのキャノピーをなくし、助けてくれたケイドの元にやって来る。
最初はケイドから煙たがれてしまうが、オートボットを修理する腕を買われて残る。
ディセプティコンとTRFの襲撃でなんとか逃げ出し、ケイドの使命から残る事となる。
最後はクインテッサとの戦いに参加し、スクィークスに重要な役割を与えた。

ジミー(演:ジェロッド・カーマイカル)
ケイドのスクラップ工場で副社長を務めている。当初は求人広告に応募したが騙されている。
ジェロッド・カーマイカルは代表作に『ネイバーズ』シリーズ、『マダム・メドラー/おせっかいは幸せの始まり』などがあります。
サイバトロンやダイナボットたちの面倒をみているが、待遇の不満をケイドにぶつける。
最後はクインテッサとの戦いに備えて、オートボットたちを引き連れてきた。

エドモンド・バートン(演:アンソニー・ホプキンス)
イギリス貴族。第12代フォルガン伯爵。トランスフォーマーが地球に来る謎について知る。
アンソニー・ホプキンスは近年の出演作に『マイティ・ソー/バトルロイヤル』、『ブラック・ファイル/野心の代償』などがあります。
実はトランスフォーマーの協力者であるウィトウィック騎士団のメンバーで最後に生き残り。
ケイドとヴィヴィアンを自分の元へ集め、彼らに真実を話して地球を救うべく奔走する。
マーリンの杖を探しに行くケイドたちと別れ、イギリスの首相に武装をするよう頼み込んだ。
最後は自らストーンヘッジに赴き、メガトロンに一撃を加えるも逆に吹き飛ばされて死亡。

サントス(演:サンティアゴ・カブレラ)
対トランスフォーマー部隊“TRF”の指揮官。CIAの秘密部隊“墓場の風”の元隊員。
サンティアゴ・カブレラは代表作に『チェ/28歳の革命』、『私が愛したヘミングウェイ』などがあります。
トランスフォーマーを敵視しており、相手がオートボットでも容赦なく攻撃を加える。
かつてオートボットと戦ったレノックスが協力者として同行するが、嫌悪感を示している。
最後はクインテッサとの戦いに参加し、オートボットたちとともに地球を救うべく戦った。

ウィリアム・レノックス(演:ジョシュ・デュアメル)
かつてオートボットと戦った“N.E.S.T”の元指揮官。現在はTRFの協力者として同行する。
ジョシュ・デュアメルは近年の出演作に『スペースマン』、『ブラック・ファイル/野心の代償』などがあります。
任務で仕方なくサントスに従っているが、オートボットとの友情を忘れず彼らを見逃す。
最後はクインテッサとの戦いに参加し、オートボットやサントスとともに戦った。

【オートボット】

オプティマス・プライム(声:ピーター・カレン/吹替:玄田哲章)
オートボットのリーダー。サイバトロン星にたどり着くが、クインテッサに洗脳された。
ピーター・カレンは代表作に『グレムリン』、『プレデター』などがあります。
玄田哲章は吹替の担当にアーノルド・シュワルツェネッガーを務めています。
杖を奪い返す為にやって来るが、バンブルビーとの戦いで彼の声を聞いて正気を取り戻す。
アイアコンの騎士たちに処刑されるところで、ケイドが止めて改めてリーダーとなる。
最後は地球を救うべくオートボットやアイアコンの騎士とともに戦った勝利を得た。

バンブルビー(声:エリック・アーダール/吹替:小原雅人)
オートボットの新リーダー。斥候にしてオプティマスの片腕。未だに声はラジオで再現する。
エリック・アーダールは代表作に『GODZILLA/ゴジラ』などがあります。
小原雅人は代表作に『いのちの海/Closed Ward』、『アンフェア/the movie』があります。
暫定リーダーとなっているが、ドリフトから不満が噴出して度々取っ組み合いを展開する。
デイトレーダーが持ってきた部品で声を取り戻すが、自分の声と違った為にはぎ取った。
洗脳されたオプティマスと戦い、サイバトロン星を出て以来声を発して洗脳を解いた。
最後はクインテッサとの戦いに参加し、オプティマスとともにクインテッサを倒す。

ドリフト(声:渡辺謙/吹替:水内清光)
元ディセプティコンの侍剣士。己を鍛えるべく修行に励むも、邪魔が入ると短気を起こす。
渡辺謙は近年の出演作に『怒り』、『追憶の森』などがあります。
水内清光は『バイオハザード』シリーズのサミュエル・アイザックスの吹替を務めました。
幕末の日本に飛来しており、その時に人間の鎧武者たちと写った写真が残されている。
イギリスに旅立ったケイドの留守を預かり、イザベラの保護者として帰りを待つ。
最後はクインテッサとの戦いに参加し、宇宙船の操縦を担当していた。

ハウンド(声:ジョン・グッドマン/吹替:楠見尚己)
ワンマンアーミー。軍医だったラチェットから引き継いで軍医の役割も担っている。
ジョン・グッドマンは近年の出演作に『キングコング:髑髏島の巨神』、『パトリオット・デイ』などがあります。
楠見尚己は吹替の担当にジョン・グッドマン、フォレスト・ウィテカーなどを務めています。
アメリカ独立戦争の頃に地球へ飛来し、雪の降る森の中で兵士たちと行軍する絵画にいる。
ディセプティコンが襲撃を加えた時、ケイドを逃す為にメガトロンたちを迎撃した。
最後はクインテッサとの戦いに参加し、多くのディセプティコンたちを倒した。

スクィークス(声:レノ・ウィルソン)
シカゴのゴーストタウンで暮らすイザベラを母親のように慕って一緒に暮らしている。
レノ・ウィルソンは代表作に『アドレナリン』シリーズ、『トランスフォーマー』がある。
体中が破損しているせいで変形不能であり、人語も話せず「チワワ」としかしゃべれない。
TRFの襲撃で右腕を失うが、イザベラがディセプティコンの腕を取り付けている。
最後はクインテッサとの戦いに参加し、イザベラに言われて敵の砲台を破壊した。

ホット・ロッド(声:オマール・シー/吹替:多田野曜平)
バンブルビーの戦友。フランス訛りの英語をしゃべる。ウィトウィック騎士団の協力者。
オマール・シーは近年の出演作に『あしたは最高のはじまり』、『インフェルノ』がある。
多田野曜平は担当の吹替にアラン・テュディック、クリント・イーストウッドを務める。
バンブルビーとともに第二次世界大戦の頃から地球に潜伏し、ヴィヴィアンを守っていた。
最後はクインテッサとの戦いに参加し、バンブルビーとのコンビで多くの敵を倒した。

コグマン(声:ジム・カーター/吹替:金子由之)
エドモンドの召使い。ヘッドマスターと呼ばれる珍しい種族で人間ほどの体格を持つ。
ジム・カーターは代表作に『ヴィゴ』、『ライラの冒険/黄金の羅針盤』などがあります。
金子由之は『マイティ・ソー』などに登場するエリック・セルヴィグの吹替を務めた。
一見して紳士的な言動だが、興奮状態になってくると癇癪を起こして暴れ回る不安定さ。
格闘技に精通し、自分よりも大きなドリフトでさえも指一本を支点に倒すほどの実力を持つ。

【ディセプティコン】

メガトロン(声:フランク・ウェルカー/吹替:中村浩太郎)
ディセプティコンのリーダー。消息を絶っていたが、数年ぶりに人間の前に姿を現した。
フランク・ウェルカーは代表作にアニメ『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』でメガトロンの声を務めていました。
中村浩太郎はスター・チャンネル版『チャップリン』シリーズで多くの吹替を担当している。
CIAエージェントを人質にして、ディセプティコンたちを解放して軍団を再構築する。
洗脳が解かれたオプティマスから杖を奪い取り、クインテッサに渡して地球を襲撃した。
最後はオプティマスと戦うが、覚悟を決めた彼の前で叶わず外へと投げ出されて行方不明に。

バリケード(声:ジェス・ハーネル/吹替:北川勝博)
ディセプティコンの一人。騎士のタリスマンを手に入れようとするがケイドに持ち去られる。
ジェス・ハーネルは代表作に『トランスフォーマー』シリーズがあります。
北川勝博は吹替の担当にアンドリュー・クレイグなどを務めています。
メガトロンにTRFの情報を提供するが、グリムロックに倒されたりしても終盤まで残る。
しかし、最後の戦いでは参加せず、その後は消息不明となってしまう。

【創造主】

クインテッサ(声:ジーマ・チャン/吹替:木下紗華)
生命を司るプライムの一人。かつて恐竜大絶滅を起こしてトランスフォーマーを創造した。
ジーマ・チャンは代表作に『コードネーム・ストラットン』、『サブマリン』があります。
木下紗華は吹替の担当にクリステン・スチュワート、レイチェル・テイラーを務める。
サイバトロン星にやって来たオプティマスを洗脳し、杖を取り戻すべく地球へと送り出した。
メガトロンから杖を受け取り、地球のエネルギーでサイバトロン星を蘇らせようとする。
最後の戦いではオプティマスとバンブルビーとの連携で倒され、そのまま姿を消した。
戦いが終わると、人間に変身してユニクロンの調査をする科学者たちの前に姿を現した。

インフェルノコン
クインテッサの部下。鬼のような二本の角を持つ。六体が合体する巨大な戦士となる。
インフェルノカスは非常に強力でオートボットたちで歯が立たないほどである。
最後はクインテッサの戦いでオプティマスに戦うが、六体で襲った時に首を刎ねられた。

感想

個人的な評価

本作は『トランスフォーマー』シリーズの五作目で、前作で一新したシリーズの続編です。
監督を務めるのはマイケル・ベイですが、どうやら降板するという詐欺をやっていたらしい。
結局は本作でもマイケル・ベイが監督を務める事となり、前作よりもちゃんと編集して2時間半で今回は収めています。
本シリーズは三作目の『ダークサイド・ムーン』で下降線を辿りましたが、新シリーズとなったおかげで多少は盛り返しています。
人間側の主人公の交代は多分、キャストとマイケル・ベイ監督との意見の相違が主因だと思いますが、結果的に良かったのかもしれません。
前作から主人公を務めたマーク・ウォールバーグは近年、多くの作品で主演してハリウッドを代表する俳優の一人になりつつあります。
一見して暴力的な性格に見えるが、やる時にはやるという行動力で主人公らしさを見せる。
本シリーズでは多くのトランスフォーマーが登場して人間側の見せ場は少ないが、その中でも主人公のケイドは活躍しています。
そんな本作はまさかの『アーサー王伝説』を組み込んだという点が面白いと思います。
完全なるメカであるトランスフォーマーたちですが、中世の暗黒時代に登場しているシーンはなかなか新鮮味がありました。
さすがに無茶すぎる構成であるが、そこはマイケル・ベイ監督だから許されるのです。
本作はかなり多くのキャラクターが登場するので、必然的にメチャクチャな構成になります。
これが物語が進行していくと入り乱れるような感じとなって、ラストではワケが分からなくなります。
マイケル・ベイ監督の作品は基本的にそうなってしまうが、特に本シリーズでは更に状況が分からなくなってしまいます。
そもそも、マイケル・ベイ監督の作品に丁寧なストーリーなど存在せず、あくまで勢いのみで乗り越える事が醍醐味である。
本作ではクライマックスのメチャクチャな感じこそ、まさしくマイケル・ベイ作品でした。
結局、いくら人間側のドラマを展開しても、最後はトランスフォーマーたちの戦闘がメインになるから意味がほとんどありません。
主要人物の数人だけで物語を完結させられるので、他は完全に蛇足とも言えるが、これもマイケル・ベイらしい感じです。
とにかく、本作は「メチャクチャ」という言葉が似合うほどワケが分からない状態となる。
それが楽しめるのはマイケル・ベイ作品だからであり、それ以上の意味を求めるのは野暮だ。
ただ、なぜ『アーサー王伝説』を絡めてきたのか不思議で、まったく物語に馴染んでいない点もマイケル・ベイ監督の魅力だと言えるだろう。
本作をきちんと理解したいならば、何度も鑑賞しないと分からないかもしれません。