ダイバージェントFINAL RE-2668

作品紹介

公開年月  2016/03/18
ジャンル  SF/アクション
原作  ヴェロニカ・ロス 『ダイバージェント3 忠誠者』
監督  ロベルト・シュヴェンケ
脚本  ノア・オッペンハイム、ビル・カレッジ、ほか
製作  ダグラス・ウィック、ポウヤ・シャバツィアン、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

近未来、人類が五つの派閥に分類・管理される社会体制が大規模なクーデターにより崩壊し、新たな支配者たちが勢力を拡大していた。
シカゴの街は無派閥のリーダー、イブリンが新たな支配者となるが、強権的な彼女に対して元“平和”のリーダー、ジョアンナは忠誠者を名乗り対決姿勢を見せる。
一方、トリスはフェンスの外に希望を見出し、恋人フォーらと脱出を試みるが、そんな彼女たちに衝撃の事実が待ち受けるのだった。

登場人物&出演者

ベアトリス・“トリス”・プライアー(演:シャイリーン・ウッドリー)
主人公。ジェニーンの陰謀を阻止し、クーデターにより派閥を瓦解して外の世界を目指す。
シャイリーン・ウッドリーは代表作に『ファミリー・ツリー』、『スノーデン』があります。
イブリンによる体制でジェニーンの遺志を受け継ぐ者たちの処刑に兄のケイレブを助ける。
外の世界を目指してフォーたちとともに飛び出し、ついに遺伝子繁栄推進局にたどり着いた。
シカゴで生まれた純粋な者として、デヴィッドが研究の予算を増額する為に利用される。
最後は主人公補正を爆発させ、ドローンを使いこなし、シカゴを救ってリーダーとなった。

トピアス・“フォー”・イートン(演:テオ・ジェームズ)
トリスの恋人で戦友。シカゴを支配するイブリンの息子で次期指導者として期待される。
テオ・ジェームズは代表作に『アンダーワールド/覚醒』、『バッドガイズ!!』があります。
トリスと同様に処刑を快く思っておらず、彼女の頼みで権限を使ってケイレブを逃がす。
推進局に到着してから警戒を怠らず、トリスと別々になって部隊の訓練を受ける事に。
周辺部で事実を目の当たりにして、デヴィッドはシカゴを救う気がないと知ってシカゴへ。
最後は主人公の恋人補正をフル活用し、イブリンを説得してシカゴを再び救う事になる。

ピーター・ヘイズ(演:マイルズ・テラー)
トリスの同期。当初はトリスと反目して対立の立場だったが、クーデターにより仲間となる。
マイルズ・テラーは代表作に『セッション』、『ファンタスティック・フォー/2015年版』などがあります。
ケイレブを解放して外の世界を目指すトリスたちを目撃し、半ば強引に彼らと同行する。
推進局に来てからはケイレブとともにシカゴの監視をする役目を担うが、不満を持っている。
デヴィッドに呼び出され、イブリンが勝利する記憶抹消のガスを提案する役目を担った。
最後はデヴィッドに裏切られて外に出て、ケイレブが偽装壁を破壊した事で推進局を目指す。

ケイレブ・プライアー(演:アンセル・エルゴート)
トリスの兄。ジェニーンの下でトリスを殺そうとした。囚われの身で処刑を科せられる。
アンセル・エルゴートは代表作に『キャリー/2013年版』、『ベイビー・ドライバー』などがあります。
家族という事でトリスの願いを聞いたフォーに助け出され、外の世界に連れて行かれる。
推進局に来てからはシカゴを監視する役目を得て、進んだ技術を素直に感心して取り組んだ。
シカゴを監視している時にイブリンとジョアンナの抗争を目撃してフォーたちに伝えた。
最後はドリスへの負い目から徹底的に協力して、最終的に彼女と和解して絆を取り戻した。

クリスティーナ(演:ゾーイ・クラヴィッツ)
トリスの同期。ジェニーンに操られていたが、トリスの活躍によって意識を取り戻し仲間に。
ゾーイ・クラヴィッツは代表作に『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』、『マッドマックス/怒りのデス・ロード』などがあります。
ケイレブを連れて出ようとしたトリスたちが立ち往生している時、許可書を見せて通した。
元“勇敢”としての実力を買われ、部隊に配属されてフォーとともに周辺部に出動する。
デヴィッドの企みを知ったトリスがシカゴを助けに行く時にケイレブとともに同行した。
最後はシカゴにたどり着いて、ドローンの使い方をドリスに教える役目を果たした。

エドガー(演:ジョニー・ウェストン)
イブリンの指揮の下に処刑を敢行していた警備隊の一人。イブリンに忠実な武闘派。
ジョニー・ウェストンは代表作に『96時間/レクイエム』、『プロジェクト・アルマナック』などああります。
フォーがケイレブを逃がした事で追撃を敢行し、トーリを射殺して外の世界間で追いかける。
推進局の警備隊に阻止され、シカゴに帰るもフォーを逃したせいでイブリンが激怒する。
デヴィッドの企みを話そうと戻ってきたフォーを捕らえ、暴れる彼に怒りの鉄拳を見舞った。
最後はイブリンを止めようとしたフォーに背後から襲われ、そのまま倒されてしまう。

イブリン・ジョンソン=イートン(演:ナオミ・ワッツ)
シカゴを統治する指導者。フォーの母親。元“無派閥”でトリスたちのクーデターに協力。
ナオミ・ワッツは近年の出演作に『ザ・ブック・オブ・ヘンリー』、『追憶の森』がある。
ジェニーンの遺志を継ぐ者を次々と処刑していき、“平和”のジョアンナと距離を生み出す。
箱の伝言を慎重に考え、誰一人としてフェンスに出さない方針を打ち出して警戒する。
ジョアンナたちの抹殺を考え、デヴィッドの下僕であるピーターからガス兵器を託される。
最後は主人公の恋人補正を使ったフォーに説得され、ジョアンナと和解する事となる。

ジョアンナ・ヘイズ(演:オクタヴィア・スペンサー)
元“平和”のリーダー。イブリンがシカゴを支配している事について快く思っていない。
オクタヴィア・スペンサーは代表作に『スノーピアサー』、『パパが遺した物語』がある。
毎日のようにジェニーンの遺志を継ぐ者の処刑に嫌気が差し、その立場を放棄した。
話し合いでイブリンと和解しようとするが、エドガーの発砲により両者は戦争状態になる。
元々は“平和”ではなく、勝利を得る為なら戦争はやむを得ないとして強硬手段に出る。
最後は主人公補正をふんだんに発揮したトリスにより、イブリンと和解して一つとなった。

マシュー(演:ビル・スカルスガルド)
遺伝子繁栄推進局の一人。エドガーの追撃から逃れたトリスたちに除染作業の説明をした。
ビル・スカルスガルドは代表作に『シンプル・シモン』、『IT/イット“それ”が見えたら、終わり。』などがあります。
推進局にやって来たトリスを特別視するが、その他は損傷者として見下した視線を送る。
実はデヴィッドの体制を嫌っていた一人であり、フォーは抹殺されると密かに教えていた。

デヴィッド(演:ジェフ・ダニエルズ)
遺伝子繁栄推進局の局長。シカゴからやって来たトリスを純粋な遺伝子に大きな興味を持つ。
ジェフ・ダニエルズは近年の出演作に『スティーヴ・ジョブズ』、『オデッセイ』がある。
トリスだけと対面して、彼女の信頼を得る為に母親のナタリーも推進局の人間だと話す。
純粋な遺伝子を持つトリスを重要視していて、彼女こそが世界を救うカギだと説得している。
実は評議会から予算を増額する為に実験で成功した純粋の開発にトリスを利用していた。
最後はシカゴを元の状態に戻そうとするが、主人公補正を発揮したトリスの前に失敗した。

感想

個人的な評価

本作はベストセラーとなったヴェロニカ・ロスの『ダイバージェント3/忠誠者』が基になっている作品です。
本シリーズを含めたヤングアダルト小説は多く実写映画化され、同系統の作品に『トワイライト』シリーズや『ハンガー・ゲーム』シリーズがあります。
この作品に共通するのはティーンの若者が主人公であり、彼らを中心に世界の運命を賭けた戦いが展開されていきます。
ハッキリ言って、個人的にはこのタイプの作品群は好きではなく、映画としての完成度も低いのにシリーズ化されている謎があります。
確かに次世代の役者を売り出すには打って付けの作品だが、原作を端折っているせいか、今一つ魅力に欠ける場合が多い。
何より登場人物が多いせいでゴチャゴチャしている割に内容が薄く、中途半端に脇役のエピソードを入れてくるので尚更薄くなっている。
そんな印象を持っているので、鑑賞するにはかなりのガマンを強いられているのは事実です。
とにかく、こういう作品では主人公が特別扱いされており、キャラクターとしての魅力がなければならないという重要な使命を背負っている。
『ハンガー・ゲーム』シリーズではジェニファー・ローレンスの熱演により、スカスカな内容でも多くファンを獲得しています。
『トワイライト』シリーズだと、男女の恋愛を中心にロバート・パティンソンとクリステン・スチュワートの人気でヒットしています。
しかし、本作についてフォー役のテオ・ジェームズは悪くないですが、主人公であるトリス役のシャイリーン・ウッドリーに魅力がまったくない。
一作目ではブヨブヨした体でのアクションは鈍重だし、二作目では容姿も含めて魅力的なオーラがなく、本作ではついに登場する度に「うわっ」と思ってしまう。
これは完全なる個人的な見解ですが、シャイリーン・ウッドリーが映る度に「ないな」と頭の中で呟いてしまう。
世界観としては中二病をふんだんに取り入れたディストピア的な設定なのは構わないが、どうしてもシャイリーン・ウッドリーは個人的に受け付けなかった。
残念ながら、これは『ハンガー・ゲーム』のジェニファー・ローレンス、『トワイライト』のクリステン・スチュワートでも似たようなイメージを持っていますが。
そもそも、個人的にこういうタイプの作品は好きじゃないので、偏った感想になるのは仕方ないと感じています。
ただ、本作に登場するテクノロジーだけは興味深いし、黒幕として登場するジェフ・ダニエルズの怪しさ満点な役を期待通りにこなしている点も良かった。
どうやら本作は前編に当たるようで、後編が作られると思いますが、個人的には苦行でしかないシリーズになっています。
本作は2時間の長尺となったが、できれば次回作はもっと短くして欲しいところだが、逆に長くなりそうで心配しています。