作品紹介
公開年月 | 2012/01/22 |
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ジャンル | ホラー/パニック |
原作 | なし |
監督 | ハワード・J・フォード |
脚本 | ハワード・J・フォード、ジョン・フォード |
製作 | ハワード・J・フォード、アモール・S・モアレミ |
製作国 | イギリス |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
アフリカでゾンビが発生し、急速に増殖を始めると、駐留していたアメリカ軍も徹底を余儀なくされる。
ブライアン・マーフィー中尉も飛行機で帰途につくが、途中で乗客がゾンビ化し、機体はそのまま墜落してしまう。
奇跡的に一命を取り留めたブライアンは、ゾンビに警戒しながらアメリカ軍基地を目指して移動を開始するのだった。
登場人物&出演者
・ブライアン・マーフィー(演:ロブ・フリーマン)
アメリカ軍中尉。エンジニア。国外へ脱出する最後の機体の整備をしていた。
ロブ・フリーマンは代表作に『プライベート・ライアン』、『パンプキンヘッド/禁断の血婚』などがあります。
ゾンビたちの襲撃で修理の途中で機体は飛び立ちなんとか乗り込むも結局は墜落する。
一人だけ生き残って見つけた銃を持って国外に脱出する為の空港を探し回る事に。
途中でデンベレと合流し、車を引き渡す条件で彼が知っている基地まで共に行動する。
デンベレが倒れた後も一人で基地を目指し途中の避難所で足止めするも彼の息子を見つける。
・ダニエル・デンベレ(演:プリンス・デヴィッド・オシーア)
アフリカ兵。任務はゾンビを監視して、その増殖を食い止めるモノだが途中で放棄する。
プリンス・デヴィッド・オシーアは代表作に『I Sing of a Well』、『Hero』があります。
息子を探す為に村へやって来るが、すでにゾンビの襲撃で壊滅するも息子は逃げ出した。
途中でマーフィーと合流し、基地を教える代わりに彼の車を譲るという条件で道案内する。
基地を目指している道中に寝ているところをゾンビに襲われ重傷を負ってしまう。
最後はマーフィーに担がれて移動するが、死期を悟って魂を永遠に葬る事を頼んで死ぬ。
・デンベレの息子(演:ハール・ハマ)
ゾンビによって村がゾンビに襲撃されるが、母親とともに息を潜んでいた。
ハール・ハマは本作が長編映画デビュー作となっています。
結局見つかってしまうが、母親は身を挺して助け、なんとか村を脱出した。
一人さまよっているところで生存者を回収するトラックに助けられ避難所にたどり着く。
最後は避難所にたどり着いたマーフィーと出会い、デンベレの形見を渡される。
・首長(演:デヴィッド・ドントー)
アフリカ兵。マーフィーたちが故郷の村に戻って部下とともにゾンビから守っていた。
デヴィッド・ドントーは代表作に『Kukurantuni』、『Like Cotton Twines』があります。
デンベレとの会話でゾンビの襲撃は人間の罪を淘汰する自然の力だと説明した。
感想
個人的な評価
ゾンビ映画というのは無限の可能性を秘めたジャンルでメジャーからマイナーまである。
もちろん、世界各国で製作されるジャンルであり、お国柄で様変わりしていきます。
そんな本作はイギリス製作でありながら、舞台はアフリカという今までありそうでなかった場所となっています。
アフリカを舞台にしたゾンビ映画より、カプコンの人気ホラーゲーム『バイオハザード5』はまさしくアフリカが舞台となってします。
ただ、『バイオハザード5』はゲームなので、映画とは違うけど新鮮な印象を持った。
本作ではアフリカの広大な土地が舞台となっているだけに他のゾンビ映画とはかなり雰囲気が違っています。
さすがにイギリス映画だけあって、ハリウッドのような派手は一切ありません。
主要人物である主人公のマーフィーとデンベレとの会話が中心でずっと静かに展開する。
ハリウッドならド派手なドンパチをやるけど、本作では必要最低限だけ銃撃戦となる。
本作のゾンビは典型的なクラシック型で、ノロノロと近寄って、数の暴力によってあっという間に人々を襲っていく。
そのクラシック型が持つ最大の怖さを見事に演出し、相手がいくらノロノロでも、キリがない数の多さに圧倒される恐怖を上手く引き出している。
それに同調したアフリカという独特な舞台も手伝って、特に夜は不気味さが増しています。
電灯や建物がないアフリカの大地を車のライトを頼りに走っていく事はどれほど怖いか、本作はしっかりと教えてくれています。
そこに突然ゾンビが飛び出すならば、こんな怖い事はないだろうと思わせる演出でした。
同じイギリス映画でゾンビ系の作品に『28日後…』があるけど、こちらの方は静と動を上手く使った構成となっている。
一方で本作はベースに静で物語を構築し、アクセントに動を用いたバランスの良い演出。
まさに絶望しかない展開であるが、その中で希望を見出す最後のシーンはその後の展開を考えさせるモノとなっている。
基本的に自分はハッキリと答えが出た結末が一番だと思うが、本作の場合は納得させられるだけの積み重ねがありました。
だから最後はどうなったのか観ている側の解釈によって変わるけど、個人的な予想では頑張って脱出したが結局は生き延びられない。
マーフィーが目指した基地が壊滅しているし、デンベレの息子と砂漠に出たとしても、安全な場所がないのでどっちにしても生き残るのはムリだろう。
あとは神の奇跡という超展開しかないが、本作の流れから考えるとそれはないだろうと思う。
ゾンビ映画というのは様々な捉え方があると分かる作品の一つと言えるでしょう。