スーパーマリオ/魔界帝国の女神 RE-2583

作品紹介

公開年月  1993/05/28
ジャンル  アクション/ファンタジー
原作  任天堂 『スーパーマリオブラザーズ』
監督  ロッキー・モートン、アナベル・ヤンケン
脚本  エド・ソロモン、パーカー・ベネット、ほか
製作  ジェイク・エバーツ、ローランド・ジョフィ
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

6500年前、巨大隕石によって恐竜が絶滅したと思われたが、彼らは進化して独自の世界である恐竜帝国“ダイノハッタン”を地下に作り上げていた。
現代のニューヨークで配管工を営むマリオとルイージ兄弟は、地下の下水路で化石発掘するデイジーと知り合う。
ある日、マリオとルイージはデイジー、マリオの恋人ダニエラと食事を楽しんでいた時、謎の男たちが現れ女性たちをさらってしまう。
マリオとルイージは助けるべく地下まで追いかけ、謎の入り口に飛び込むと、その先にはクッパが治める恐竜人の帝国が広がるのだった。

登場人物&出演者

マリオ・マリオ(演:ボブ・ホスキンス)
主人公。配管工を営む。ライバルの建設業界スカペリで仕事を横取りされ生活が困窮する。
ボブ・ホスキンスは代表作に『ダニー・ザ・ドッグ』、『ドゥームズデイ』などがあります。
頑固者で融通が利かない一方、困っている人を放っておけず助けるという優しさを持つ。
直感に従って行動するルイージに振り回されるが、それでもなんとか困難を突破していく。
クッパと直接対決し、ルイージと逆進化銃を使って倒してダイノハッタンに平和を取り戻す。

ルイージ・マリオ(演:ジョン・レグイザモ)
マリオの弟。不思議な事に興味を持ち、融通の利かないマリオと違い直感を信じるタイプ。
ジョン・レグイザモは近年の出演作に『エージェント・ウルトラ』、『アイヒマンの後継者/ミルグラム博士の恐るべき告発』などがあります。
現実的な問題だけを見るマリオと違って、違った世界に対する興味を持っている。
ダイノハッタンに来てから戸惑うマリオを持ち前の直感で誘導し、デイジーに近づいていく。
キノコを最初から助けてくれる味方だと悟って、マリオに信じるよう助言をした。
最後はマリオとともにクッパを逆進化銃で倒して、デイジーとはしばしの別れをする事に。

デイジー(演:サマンサ・マシス)
化石発掘調査チームのリーダー。20年前にとある女性が聖テレサ教会に捨てられた。
サマンサ・マシスは近年の出演作に『再会の答え』、『[リミット]』などがあります。
実際はダイノハッタンの王女で、赤ん坊だった頃に母によって人間世界に連れて来られた。
スカペリにより地下が爆破された事で道が開かれ、クッパの手下によってさらわれる。
恐竜世界と人間世界を繋げる隕石の欠片を使う事ができる唯一に人物として重宝される。
マリオとルイージのおかげでダイノハッタンが助かり、父を助けるべく残る事になる。

ダニエラ(演:ダナ・カミンスキー)
マリオの恋人。日焼けサロンを営む。セクシーな美女だが、フランクで常識人な人物。
ダナ・カミンスキーは代表作に『シャドー・コップⅡ』シリーズなどがあります。
クッパの手下であるイギーとスパイクによって、デイジーと間違われてさらわれてしまう。
デイジーが連れて来られた際には面倒を見て、助けに来たマリオと他の人と脱出した。
ラストではマリオを結婚しており、幸せな同居生活をルイージ含めて送っていた。

イギー(演:フィッシャー・スティーヴンス)
クッパのいとこ。スパイクとともに人間世界へやって来てデイジーをさらう任務を受ける。
フィッシャー・スティーヴンスは代表作に『ショート・サーキット』、『グランド・ブダペスト・ホテル』などがあります。
スパイクと何度も揉めて、結局は貧乏くじを引いて行動するも失敗してしまう。
それを見かねたクッパによって、脳ミソを進化させられるが、相変わらず失敗を重ねる。
悪口を言われたとしてクッパに処刑されるようとしたが、デイジーを助けた事で難を逃れた。

スパイク(演:リチャード・エドソン)
クッパのいとこ。イギーとともに人間世界へ行くが、間違った女性ばかりを誘拐していた。
リチャード・エドソンは代表作に『ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀』、『ファイナル・ミッション』などがあります。
人間世界でホットドッグに嫌悪感を示し、イギー同様にパンを捨ててソーセージを食う。
役立たずだと言われ、クッパにより脳ミソを進化させられるが、失敗を繰り返してしまう。
イギー同様にクッパの悪口を言ったせいで処刑されそうになるも、デイジーを助けて逃れる。

トード(演:モジョ・ニクソン)
ダイノハッタンの住民。ストリートミュージシャンでクッパの悪口を言って逮捕される。
モジョ・ニクソンは代表作に『ハイスクール・ドリーム』などがあります。
逆進化によってグンバにされるが、ネックレス状のハーモニカを首に提げている。
デイジーの面倒をみて彼女に協力し、クッパを倒す逆進化銃をルイージたちに手渡した。

ビッグ・バーサ(演:フランチェスカ・ロバーツ)
ブンブンバーの用心棒。マリオたちがやって来たダイノハッタンで隕石の欠片を奪う。
フランチェスカ・ロバーツは代表作に『S.F.W.』、『キューティ・ブロンド』があります。
ジャンプブーツで通りを飛び越え、どうする事もできないマリオたちの前から逃げ出した。
バーで仕事をしている時にマリオとのダンスに心を惹かれ、彼らの逃走に助力した。

レナ(演:フィオナ・ショウ)
クッパの元秘書。現在はクッパの側近。デイジーの母親を知る。デイジーが生き写しと語る。
フィオナ・ショウは代表作に『ハリー・ポッター』シリーズ、『ブラック・ダリア』がある。
デイジーに対して強い嫉妬心を持ち、彼女に興味を示すクッパに不満を持っている。
グンバを引き連れてマリオたちのところに赴き、見事に隕石の欠片を手に入れる。
早速とクッパに報告しようとするが、自分に対する興味がない事で決定的に袂を分かつ。
人間世界と融合を試みるが、強大な力を制御できず吹き飛ばされ、骨となって死ぬ。

クッパ(演:デニス・ホッパー)
恐竜帝国ダイノハッタンの大統領。王を逆進化銃でキノコに変えて圧政を敷いていた。
デニス・ホッパーは晩年の出演作に『最終突撃取材計画!』、『パレルモ・シューティング』などがあります。
ティラノサウルスから進化し、ダイノハッタンを浸食するキノコを極度に嫌っている。
スカペリが地下を爆破した事で人間世界との扉が開き、隕石の欠片とデイジーを求める。
あくまで自分は命令するだけで、いとこのイギーとスパイク、グンバたちを従え使っている。
最後はマリオと直接対決し、ルイージの機転で逆進化銃を浴び、液体になって倒される。

(演:ランス・ヘンリクセン)
ダイノハッタンの王。デイジーの父親。キノコから人間に進化したキノコ族。
ランス・ヘンリクセンは近年の出演作に『X-コンタクト』、『ガルム・ウォーズ』がある。
クッパの逆進化銃によりオレンジ色のキノコに退化され、囚われの身になっていた。
マリオとルイージの活躍でクッパが倒され、そのおかげで元の姿に戻る事になる。

感想

個人的な評価

本作は世界で最もヒットしたテレビゲーム『スーパーマリオブラザーズ』の実写映画作品。
当時として超大作にあたる50億円の製作費を投じられた作品としても知られています。
ただし、ゲームとはかなり設定が脚色されており、主人公のマリオはアメリカのブルックリンに住んでいる事になっています。
『スーパーマリオブラザーズ』のゲームはやった事がなくても、マリオというキャラクターは誰でも知っているほど有名である。
その実写映画化という事で多大な製作費が投じられたが、残念ながら見事にコケました。
特にマリオの生みの親である宮本茂は微妙なコメントをして、マリオを演じたボブ・ホスキンスは辛辣な言葉を残しています。
つまり、本作は実写映画として失敗作であり、続編を感じさせる終わり方も不発に終わった。
どうしても『スーパーマリオブラザーズ』のゲームをイメージして観ると、本作はもはや別物にしか見えないです。
現代では多くのゲームが実写映画化されているが、残念ながらヒット作は少ないと言える。
ほとんどが失敗している中で、1993年に本作が作られた事を考えれば、ブームの後押しが強かったと言えるだろう。
世界的に有名なゲームだけに実写映画化のハードルが高く、本作が原作と別物に多くのファンはガッカリしたのでしょう。
こういうタイプの作品というのはストーリー性が乏しいので、長くても90分ほどにするべきだと思っています。
100分を超えてくると観ている側が退屈してしまい、それは作品の面白さに直結します。
残念ながら本作は100分を超えてしまい、確かに中だるみがかなりヒドイと感じます。
主人公はマリオなのに、半分ぐらいの役割をルイージが担ってせいで印象が薄いです。
しかも、そのルイージも恐竜世界の最初だけが目立ち、その後は影が薄くなるので、こちらもかなり微妙な立ち位置になっている。
総じてマリオとルイージのインパクトが薄く、悪役のクッパも別人すぎて印象が薄い。
さすがに金をかけているのでディテールの部分はちゃんとしているが、そんなところよりもメインの設定がダメの時点で終わっています。
娯楽作としても中だるみがヒドイので、素直に楽しむ前に飽きるし、最後の決着もなんだか迫力不足で盛り上がりに欠ける。
それに肝心のマリオとルイージのバディ・ムービーとしても上手く機能せず、これが最大の失敗だと言えるだろう。